英語勉強法 in Nadeshiko Way (7) ブロークンイングリッシュからの脱出

こんにちは、Erinaです。

 

今日も英語勉強法 in Nadeshiko Way を紹介してみたいと思います。

読者の方から、「どうしたらブロークンイングリッシュから脱出できますか?」という質問をいただいたので、私なりの方法を書いてみたいと思います。

 

 

アメリカにやってきて、初めて英語を使って生活するとなると、いくつかのステップを通ると思います。

 

Step 1: 言いたいことが言葉にならない

Step 2: 言いたい単語が言える、でも文章になってない

Step 3: 言いたい文章が言える、でも文法が正しくない

Step 4: 言いたい文章が正しい文法で言える

 

 

みなさんは、現在、どのステップにいるでしょうか?

 

一番初めの「言いたいことが言葉にならない」というほろ苦い段階を経験すると、Step 2やStep 3では、「言いたいことが伝わる」という嬉しさについ任せてしまい、ブロークンイングリッシュからなかなか脱出できない人もいるのではないでしょうか。

 

私が「自分の英語はブロークンだ」と気づかされたことがあって、それをきっかけに、「きれいな英語を話さないとだめだな」と気をつけるようになりました。

 

そのきっかけとは、私がESLに通っていたときのこと。おそらく渡米から半年くらいのことでした。

当時、大好きだったスピーチの先生は、3歳と5歳の娘がいるママのレネー。

ちょうど私もクラスで発言できるようになった頃で、「英語で言いたいことが伝わる嬉しさ」をモチベーションにしていたときのことでした。

 

ある日、レネーは私の英語を聞いて、ゆっくりと、諭すようにこう言いました。

 

「エリナ、あなたの英語はうちの娘の英語のように聞こえるわ。少し頭の中で整理してから言葉にしてみなさい。」

 

アメリカ人の3歳と5歳がどんな英語を話すのか、当時の私はわかりませんでしたが、レネーの言葉にハッとした私は、アメリカで、それもこれから大学に行く私たち外国人留学生にとって、「きれいな英語を話す」ということがいかに大切かを思い知らされたのでした。

 

アジア系留学生は文法をしっかり勉強しているけど物静か、ラテン系・ヨーロッパ系留学生はクラスでぺちゃくちゃとよくしゃべるけど文法はめちゃくちゃ、というのはESLではよく見られる光景です。最初は、クラスでよくしゃべるラテン系・ヨーロッパ系にジェラシーを感じるものの、しばらく経つと、「あいつらの英語、めちゃくちゃだな(笑)」とわかってきます。

 

こうやって見ると、やはり「使える英語」or「正しい文法」のどちらか一つだけではなく、「正しく使える英語」が必要になるわけです。

 

では、この「正しく使える英語」を私はどうやって身につけたか、いくつかのアプローチがあるので紹介してみます。

 

 

  1. 「正しい英語」専用パートナーを見つける

 

「この人とだけは、正しい英語を使うぞ」という人を見つけます。

友達でも良いし、家族でも良いですが、このパートナーとして性格的に向いている人は、

 

  • 面倒見が良い
  • きれいな英語を好む
  • この人になら直されてもムカッとしない

 

で、私の場合はホストマザーでした。

 

面倒見が良いというのは、このパートナーになってもらうために大切で、「急いでるんだから早く言ってよ!」という性格の人はあまり向きませんね。「用件だけ伝えられればオーケー」というコミュニケーションをする人は、こちらの間違いをいちいち直してくれないからです。

また、こちらの文法の間違いにきちんと気づき、正しい文法を教えられる能力が必要です。それはその人の英語を聞けばわかるでしょう。

最後に、こちらが疲れているときにも、「ブロークンでも勘弁してよ・・・」とイライラせず、相手のCorrectionをきちんと聞き入れられる相手。いちいち直されて、ムカッとしてたらいつまで経っても上達しません。

私も疲れているときにホストマザーに英語を直されて、「わかってくれるでしょ?許してよ~!」と思うことが多々ありましたが、何度でも直され、言い直しさせられました。(今でも発音をよく直されます) 特に私は雪国育ちで、寒いところで育った人は口周りの筋肉をあまり動かさないで話すという特徴があるらしく、はっきりとした英語発音をするにはそれを直さなければなりませんでした。

このトレーニングは「外国人英語」から脱出するには一番の近道だったと思うし、アメリカで一人でも多くの人に自分の英語を理解してもらうために必要なステップだったのです。

 

このパートナーになってくれそうな人を見つけたら、こちらからこうお願いします。

 

“I really want to speak proper English, and I would like your help. Could you correct my English when you find me speaking broken English?”

(私はきれいな英語を話せるようになりたくて、あなたのヘルプが必要です。私の英語がブロークンだったときは、直してくれますか?)

 

上記に書いたような条件を満たしている人は、割と快く承諾してくれるはずです。

 

 

  1. 英作文をする

 

人間、言葉をアウトプットする方法は二通りあります。「話す」と「書く」ですね。

 

「話す」というのは瞬発力勝負なところが多く、じっくり考える時間がないことがほとんどです。後から考えて、「あぁやって言えば良かった!」とか「言いたいことはあれじゃなかったなぁ」なんてこともありますよね。

 

「書く」というのは自分のペースでできる作業なので、本当に言いたいことをじっくり考えることができます

 

私も自分の会話の構文力が出来上がってきたのは、コミカレに入学し、エッセイ(英作文)を嫌というほど書かされるようになってからでした。

それまでは、”I went there. Then I did this.”という単文ばかりで会話していた私も、”I went there to do this, because…”という複文で会話できるようになったのです。

これはやはり、英作文で必要な構文にたくさん触れることで、それらの構文が自分のものになり、会話にもスムーズに使えるようになったのでしょう。

こう考えると、教育現場にいる先生たちや、仕事で物書きをする人の英語はとてもきれいだなと気づきます。

 

ここでの構文は、特に難しいものではなく、日本の中学~高校で学んだごく基本的なものです。

  • when X, Y
  • whenever, whoever, wherever, however
  • so-that
  • too-to
  • in order to do
  • because
  • If, then
  • even though
  • not only, but also

 

・・・な~んて、覚えてますよね?

 

コミカレに通わなくても、”journal”(ジャーナル)と呼ばれる英語でつける日記を始めるのも良いです。今日は何をした、誰に会ってどう思った、明日は何をしようと思った・・・と、何でも良いので、なるべく構文を使ってみましょう。

 

 

  1. 間違いに気づいたら、自分で直す

 

自分で話している最中に、「あ!間違った!」ってことありますよね。

だけど、家族とか友人という気の知れた相手だったら、細かいことは気にせず、大まかに伝わればオーケー、なところがあります。

 

そこで、自分でいちいち直すようにします。

というのも、やっぱり人間、間違いは自分で気づいて直さないと、同じ間違いを繰り返すものです。

 

旦那の話をしているのに、”She said,”と言ってしまい、「あ!男なのにSheって言っちゃった!」と思ったら、”I mean, ‘he’ said,”と直します。

これはあくまで自分に言い聞かせるための修正です。

 

私も最近は年を取ってきたのか、思っていることと口から出ることが違うということが増えてきて(笑)、子どもに指摘されることも増えました。

彼らは私より瞬発力もあるので、私が自分の間違いに気づく前に指摘してきます。手厳しい。

 

  • 時制
  • 人称(3単現のSを含む)
  • 前置詞

 

などは、私は今でも間違えては自分で直しています。

 

そして、うちの子ども達(2年生とキンダー)もこれらの間違いをするので、これらの間違いは「ネイティブでも通る道」だと思っています。

たとえば、現在キンダーの娘はおしゃべりが早くから始まったものの、正しい文法を知識として得るより前に、感覚で会話していたので、3~4歳の頃はこんな間違いをしていました。

 

  • bad, worse, worser (much worseと言いたい)
  • come, comed (cameと言いたい)
  • buy, buyed (boughtと言いたい)
  • catch, catched (caughtと言いたい)

 

とか言ってました。カワイイ。

 

 

どうでしょうか?

やはりブロークンイングリッシュから「正しい英語」になるためには、手間と時間と忍耐の必要なトレーニングが必要であり、コツコツとやる必要がありそうです。

上のような方法を使うことで、それが効果的にできるはずですので、ぜひお試しください。

 

英語勉強法 in Nadeshiko Wayの他のエピソードはこちらで読めます。

  1. 目的をクリアに
  2. 英語習得の関数
  3. 単語帳の作り方
  4. 量か、質か
  5. イメージトレーニング
  6. Be Specific, Be Precise

 

英語の勉強についての質問はどんどんくださいね。

 

 

“英語勉強法 in Nadeshiko Way (7) ブロークンイングリッシュからの脱出” への6件の返信

  1. ブロークンイングリッシュでもとりあえず自分の意見を言いまくるESLのラテン系の方々、思い当たる節があってニヤリとしてしまいました。

    相手が家族だと間違えてもスルーされてしてしまう場合が多いので、確かに気がついたらすぐに言い直す努力は必要ですね。自分も気を付けなければ・・・。

    私のコミカレではスピーチのクラスが必須だったんですが、当時はゆっくり落ち着いてしゃべるだけで精一杯だったので苦労しました。でもおかげでfiller wordsなしで話せるようになり、今ではありがたく思っています。

  2. h24m47さん、こんにちは!
    コメントありがとうございます。

    ニヤリとしてしまいましたか。笑
    最初はこっちもよく聞き取れないし、「すごいな~」なんて思っちゃうんですけどね。

    うちは家族、特に旦那の英語はひどいので(爆笑)、あまりアテにできません。
    「何その英語?!」と私が直しちゃいます。
    学校に行き始めた子ども達の英語のほうがずっときれいで、そのままでいてほしいな~なんて思ってます。
    外国人として話す英語って、意識的に直したりできるし、まだまだLearning Curveと思えますね。(ネイティブのくせに変な英語の旦那は直る余地なし!笑)

  3. メカラウロコです!どうもありがとうございます。
    アメリカに来て2年。最初はラテンの方々に囲まれて、体育会系にむりやり会話をさせられていたんですが、おかげで話すという活力はあるんですが、最近になっていろいろなネイティブのお友達と話す中で、あまりにもブロークン英語な自分に嫌気がさしてきていました…。
    週に2回は日記を書くようにしていて、それをもうちょっと工夫してみようと思いました。それと、パートナー!!最近3人ほど、とてもぴったりなお友達ができたので、お願いしてみようと思います。わたしのブロークンを忍耐強く聞いてくれるお友達に感謝して、はやくお互いに楽になれるように頑張ろうと思いました(自分はおともらちに恵まれていて幸せだなと)。
    単語量も、もうちょっと欲しいんですが、すぐ忘れちゃうんですよね〜。若さが足りないのでカルシュウムをとって頑張ります!

  4. Mooさん、こんにちは!
    「体育会系」って・・・でもわかります。笑
    ぜひパートナー、お願いしてみてください。「きれいな英語をあなたと使いたい」と言われて、喜ばない人はいないはずです♪
    単語はなかなか増えないですね、私も・・・。カルシウム不足かなぁ・・・ちょっと増やそう。笑
    一緒に頑張りましょうね!

  5. Erina様はじめまして!

    英語の勉強法とてもためになります!
    まとめてくださってありがとうごさいます♪
    私はいわゆるギリホリというやつで、来年オーストラリアにワーキングホリデー行く予定です。
    なので、アメリカで生活をしている方に向けてのブログなので少し対象が違うかもしれませんが、なるほど!と思うことがたくさんあったので感謝の意味も込めてコメントさせてください。
    ボキャブラリーを増やすと聞き取りがしやすくなるというのはわりと最近実感していたことで、ただ、聞き取りができても、そのあと同じレベルでの返答ができないので目下勉強中です。
    ブロークンイングリッシュからの脱却はまだまだかかりそうですが、映画の方法などもやってみようと思いました!
    ティーンの頃のようにすぐに色々吸収できるわけではありませんが、30は30なりのやり方で頑張ろうと思います!

  6. しふぉんさん、こんにちは!コメントありがとうございます。
    オーストラリアのワーキングホリデー、楽しそうですね。
    吸収できることって、いくつになっても、どこに行っても絶対にたくさんあると思います。
    楽しんできてください♪

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