脱サラ母の数学教師への道 (2) 退職しない働き方

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こんにちは、Erinaです。

 

脱サラして数学教師への道を選んだ私ですが、それには「これからの人生」の見方にシフトが起こったことが、自分の中で大きな要因になっています。

 

齢30代に突入し、「30年」という時間の長さ・短さを実感した私。

当たり前のことですが、20年しか生きたことのない人間が、「30年の長さ」を知っているはずがありません。時間とはそういう意味で相対的なものであり、アインシュタインの相対性理論も確かそんなことを言っていたはずです。(・・・とどうでも良いウンチクを)

 

どういうことかと言うと・・・・今年、34歳になる私ですが、ここ1~2年、感じたことがありました。

 

「30年って、けっこう長いな」

 

ということ。

それはこれまでの人生を振り返って、自分の中で何を達成できたか、何が可能なのか、ということを考えての結果でした。

 

そして同時に、この先の30年について考えたのです。

 

「月~金の9時5時、安定した給料をもらうために好きでもない仕事をするという今の働き方で、これから先の30年間を過ごしたいか?」

 

と自分にたずねたとき、その答えは「ノー」でした。

 

思えば、いわゆる「良い就職」をしたくて新卒入社した一社目。

家購入の貯金をするために就職した二社目。(←今ココ)

 

家を買うという目標は達成され、次は「自分のための仕事をしたい」と思うようになりました。

 

そして、その考えを突き詰めていった結果、こう思うようになったのです。

 

「自分の好きな仕事をしていたら、退職(リタイヤ)なんてしなくて良いんじゃないか?」

 

つまりは

 

退職金のために働く

家のローン返済のために働く

 

という、「しがらみ」がなくなるのです。

 

もちろん、今から30年後、40年後に今の自分と同じ気持ちで、同じペース・同じ量で働くとは思いませんが、「これなら一生やっても良い」と思える仕事を細々と続け、それこそ死ぬ直前までやりたいことができるなら、それって幸せな働き方=生き方なんじゃないか?と思うようになったのです。

 

 

そもそも、「60歳で定年退職」と言われていた、私たちの親とその上の世代は、戦後の高度成長期にガンガン働かされ、自分の人生を犠牲にして会社に奉仕してきました。

 

月~金の9時5時で働く

片道30分~1時間の通勤は当たり前

60歳くらいで退職

仕事は仕事、趣味は趣味

 

というのが「働く」ということについての価値観でした。

毎年、数%の昇給があり、ボーナスがあり、言われたことを真面目にやっていれば、「良い社員」と評価され、安定した収入がもらえる。

 

そんな働き方に、「自分のやりたいこと」なんて全く考慮させてもらえず、そこには「60歳で退職」というゴールが必要だったのです。

 

「60歳まで頑張れば、あとは辞めていい」

「退職すれば、自分の好きなことができる」

 

そういう人生の次のステージを夢見ながら、身を粉にしてきました。

それが当時の「当たり前」だったのです。

 

そして退職してしまったら、社会から「用済み」扱いされ、天下りとか再就職とか話題になるような働き方しかさせてもらえない。

 

これから人間の寿命はどんどん長くなるのに、60歳で退職しちゃったらもったいないですよ。

 

せっかく長年かけて身につけた経験やスキルがまだまだ使えて、頭も体も健康なのに、それを社会に役立たせるような受け皿は、今の日本では用意されていない。前線からリタイヤした人たちを上手に使っていかないと、特に日本のような高齢化社会では、アイドリングするシニア人材がどっさり増え、それをカバーするために税金だけがうなぎ上りになります。

 

・・・とまぁ、その話はここでは置いといて。

 

 

時代は変わり、フレキシブルな働き方や、社名にこだわらない考え方、バランスのとれた生き方などを重視する人が増えてきました。

特に20代~40代の、これからの時代を引っ張る若い世代です。

女性の社会進出と男性の家庭進出が進み、性別・年齢・学歴・出身に関わらず、やりたいことをやりたいという個人の意思が、社会的に反映される世の中になったわけです。

 

ちょっと前の記事になりますが、こんな記事を見つけました。

 

Why 6 Million Americans Would Rather Work Part Time

 

毎年、パートタイムで働く(というか会社に勤務する)若い世代のアメリカ人が増えているという内容です。

 

 

“In interviews, workers in their 20s and 30s describe watching their parents commit to one employer for their entire careers, only to lose their jobs after the financial crisis. Or working in a job they didn’t particularly like to pay the bills or chase the American Dream. They don’t want to be that person.”

インタビューで、20代~30代の社員たちが口をそろえたのは、彼らの両親が一生涯をかけて一つの会社で働き、金融危機が起これば無職になってしまうということ。または、特に好きでもない仕事に、請求書を毎月支払うために働くということ。そういう人間にはなりたくないということだ。

 

だから、二足のわらじを上手に実現し、必要最低限の生活費を稼ぎながら、自分の人生も満たしていく。

この記事によると、割と高学歴な人たちがこういう働き方を選んでいるということ、そしてこういう選択肢をする人はこれからも増えていくということ。

 

私はそういう「会社」に捉われない自由な生き方を選ぶ人たちを見て、自分もそんな生き方をしたいと思うようになりました。

60歳で退職することを目的に働くのではなく、いくつになっても退職を考える必要がないような仕事をしたい。

それこそが自分にとってのライフミッションであり、「自分のやるべきこと」なんじゃないかなと思ったのです。

 

 

 

私は個人的に、この動きはこれからどんどん進み、名実の伴わない体だけ大きな企業や団体はどんどん廃れていくと思っています。

逆に、新しくて役立つアイディアやスタートアップ企業がこれからもっと増え、ターンオーバーと呼ばれる市場内の入れ替わりがハイスピードになっていくはず。

教育はそれにキャッチアップできるようなカリキュラムになっていくし、生活もどんどんIT化していく。

そんな中で、「自分」というしっかりとした軸を持たない人間は、人生という道に迷うだろうし、置いてきぼりになることでしょう。

 

少なくとも、アメリカでは私はそう感じているし、この動きは今に始まったことではないのですが。

 

私はこの時代の変化や流れに気づいたとき、「自分らしさ」で勝負できる仕事に就きたいと思ったし、会社に守ってもらう(=安定した給料をもらうためにやりたくない仕事をやる)という考えよりも、どうやったらこれからの時代に生き残っていけるか?という見方にシフトしていきました。

 

それは、私にとって「数学を教える」という基盤が揺らがない限り、場所は高校であろうと、継続教育だろうと、塾だろうと、個人チューターだろうと、様々なVehicle(道具)を使っていけば良いわけで、「フルタイムで一ヶ所に属さなくてはならない」という考えも消えていったわけです。

 

 

そんなことをまとめると、私にとって「退職しない働き方」は自分の中での新発見であり、それも現実のものになってきたわけです。

 

 

前回の「決意と説明会」についてはこちらでどうぞ

 

 

 

 

 

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About Erina

こんにちは、Erinaです。 日本で一浪した後、2002年に留学生として渡米しました。ESLとコミュニティカレッジを経て、4年制大学に編入。高校時代は大嫌いだった数学が大学で大好きになり、応用数学専攻で卒業。金融アナリストインターン、IT企業でデータアナリスト、銀行で不動産アナリストを経て、現在、キャリアチェンジの真っ最中。アメリカの高校で数学教師になるために、2016年夏に脱サラ。久しぶりの勉強と主婦業に専念しています。二人の小学生のママです。趣味は読書・ヨガ・テニス・ゴルフ・DIY・庭仕事で、最近の一番の楽しみは子育てです。 アメリカに住む日本人女性を応援したくてこのブログを始めました。

2 Responses to “脱サラ母の数学教師への道 (2) 退職しない働き方”

  1. avatar

    Mayu

    う~ん、、エリナさん、またまたとっても興味を引かれる、考えさせられる記事でした。わたしも30代突入を目前に、まさに自分の中で価値観のシフトが起きている最中です。
    それもこれもアメリカに来て仕事をするようになって、様々なバックグラウンドの人が自分に合った色んな働き方を「選択」しているのを見てきた中で起こった変化であり、自宅は寝に帰るだけの場所、週末は毎週飲み歩いて平日のストレスを発散・・・を繰り返していた東京生活ではきっと起こり得なかった(または気づくのがもっと遅かった)変化だと思っています。
    他の記事にもありましたが、周りの目を気にしなくて良い・必ずしも人に同調しなくて良い自由があって、自分も周りも年齢を気にせず、何歳でどんな選択をしても誰に批判されるわけでもないここアメリカに住むことで、周りのモノサシではなく自分自身の考えを大切にした価値観がやっと出来てきたなぁという印象です。
    これは日本にいる家族や友達とは必ずしも共有できるものではないかもしれないし理解されないかもしれないけれど、そういう考えを後押ししてくれるようなこのブログに感謝しています!^^

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    Erina

    Mayuさん、こんにちは!
    お仕事が充実されているようですね。
    実際の仕事だけでなく、働くことでこうやって新しい人生観が見えてくるようで、素晴らしいです。さすが後輩!笑

    今日の記事でも書きましたが、外をいったん見てしまうと、もう同じ場所には戻れないんですよね、人間って。
    それが切なくもあるんですが、仕方ないですよね。だってワクワクするんだもん。
    まだまだ、じっくり時間をかけて自分の人生と向き合ってください。
    そうやって出した答えは、Mayuさんだけのものであり、それに誇りを持てるはずですから。
    他人に与えられた、決められた人生よりも、もっと満たされているし、たとえそれが茨の道だったとしても、歩いている本人は幸せなんですよ。
    そしてそういう生き方をしている人って、性別や年齢に関わらずすごく魅力的ですしね。

    お互いに頑張りましょうね!

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