Life is like a box of chocolates
こんにちは、Erinaです。
さて、アメリカのホリデーシーズンに、欠かせないものがあります。
そしてこれを見るたびに、ある映画を思い出すのです。
それは「箱入りチョコレート」。
ホリデーギフトに箱入りチョコレートを送るというのはとても一般的です。
特にここ、カリフォルニアでは”See’s Candies” (通称”See’s”)がとてもポピュラー。
ショッピングモールには白と黒を基調としたシンプルでこじんまりとした店舗のあるSee’s Candiesは、日常的に買うにはちょっと高めのチョコレートなのですが、ギフトにすると喜ばれます。
特にクリスマスやバレンタインシーズンになると、白と黒の箱を真っ赤なラッピングペーパーで包装し、カリフォルニアのイベントには欠かせない存在になっています。
「箱入りチョコレート」と聞くと、ある映画を思い出す人は多いはず。
そう、”Forrest Gump”(フォレスト・ガンプ)。
彼の有名なセリフがありますね。
“My Mama said, ‘life is like a box of chocolates’.”
「お母さんがいつも言っていた。『人生はチョコレートの箱みたいなものよ』って。」
と言って、ベンチで一緒になる人たちに、お土産にするはずだったチョコレートをあげます。
これって、どういうことでしょうか。
実は私、この映画を日本で見たときは、この有名なセリフにあまりピンと来なかったのですが、アメリカに来て、この「箱入りチョコレート」を毎年のように食べるようになってわかったのです。
この箱入りチョコレートを見るとわかるのですが、箱に入っているチョコレートの種類や見かけはとても様々。それぞれがどんな味で、歯ごたえで、というのは、パッと見ではわからないことがほとんどなんですね。
つまり、好きかどうかは、食べてみなきゃわかんない。
特に、人からもらうことが多いこの箱入りチョコレートは、自分で「これが食べたい」と思って買うことは少なく、まさに「与えられたもの(ギフト)」の結晶です。
箱には「どれが何味です」と丁寧に説明されていることもほとんどなく、「超ランダム」なアメリカ文化の縮図と言っても過言ではありません。一度、どれが何味 なのか説明書きのある箱を買ったところ、好きなものだけ食べて、そうでもないものが残る、というなんとも人間らしい結果になりました。
たとえば、どんな味があるのか、See’s Candiesの一箱を見てみましょう。
ね、パッと見ではどれが何かわからないですよね。ナッツ系はゴツゴツしてるからちょっとわかるかな。でもピーナッツなのか、アーモンドなのか、カシューナッツなのかわからないし・・・。
実際に、どれが何味かというのは、このウェブサイトでわかるように、バタークリーム、ラスベリートリュフ、キャラメル、ナッツ、コーヒーなど、本当に様々。
ラズベリーを食べたいときにキャラメルが当たったときの残念感・・・・。
日本だったら、パッと見で判断できるようなデザインだったり、きれいに味が統一されていたり、そんなところにも慎重な国民性が現れているのに・・・。
な~んて当初は気にしていた私なのですが、アメリカ人を見ていると、ラズベリーとかコーヒーとかあまり気にせず、「どれも全部チョコレートだしね」と考えている人が多い、というか、むしろこの「わからなさ」を楽しんでいる人が多いようなのです。
職場のキッチンにも半分ほど食べられたSee’sの箱がありますが、みんな「まぁどれでも良いわ」くらいで食べています。
ハワイ土産で人気の「マカダミアチョコレート」。
あれはどれを食べてもマカダミアチョコレートという単一集合体なので、この「何味があたるかな?」的なスリルに欠けるのですが、「何を食べるか知りたい」という日本人に好まれる理由はそこにあるのかもしれません。
まぁそんなわけで、このランダムでアメリカの縮図みたいな箱入りチョコレートを見るたびに、
“Life is like a box of chocolates”
「人生、何が起こっても(どれがあたっても)楽しみなさい」
と私は解釈しているのですが、みなさんはどうでしょうか?