ホームステイを楽しむために
こんにちは、Erinaです。
アメリカに留学する際、考えるオプションに「ホストファミリー」、または「ホームステイ」があります。
今回は、私自身の学生としての体験と、アメリカの家族(受け入れ側)としての立場から、このホストファミリーについて書いてみようと思います。
まず最初に、ホストファミリーを考えたときに、みなさんが考えることは、
「パパとママがいて、子供たちがいて、自分がそのファミリーの一部になる」
というイメージだと思います。
しかし残念ながら、全てのケースがこのイメージにあてはまるとは限りません。
「家に帰っても誰もいない」
「ごはんはマックのハンバーガーがおいてあるだけ」
「ハンバーガーどころか、食べ物が用意されてない」
なんてことも聞きますが、ありえます。
これは、
- 日本人としてのホストファミリーへの先入観
- アメリカの家族観に対する無知
- ミスコミュニケーション
などが原因で引き起こされたものです。
受け入れ側が考える「ホストファミリー」の形は人それぞれです。
「たまたまベッドルームが空いてるから」という理由で受け入れる間借りタイプのファミリーもいますし、
人の面倒を見るのが好きで、自分の娘・息子と同じような感覚で留学生を受け入れるアメリカの両親タイプのファミリーもいます。
両親が揃っているとも限らないし、子供がいるとも限りません。
アメリカではルームシェアがとても一般的で、他人と生活空間を共にすると言うハードルが日本に比べて低いです。
なので、
ホストファミリー=一体感
とは限らないのです。
先日、うちの旦那が言いました。
旦那:「うちの子供たちが日本語を覚えるのに、良いアイディアがあるんだけど!」
私:「何?」
旦那:「日本人留学生を受け入れるのはどう?」
私:「・・・・・。あのねぇ、留学生受け入れって大変なんだよ。それだけでフルタイムジョブだよ?」
旦那:「そうなの?」
私:「そうだよ。単なる間借りとは違うんだよ。生活とか学校とかでできないことがいっぱいあって、そういう面倒見れる?」
旦那:「う~ん・・・・。」
私:「今、私たち二人とも仕事をしていて、小さい子供が二人いたら、現実的じゃないよ。」
旦那:「わかった・・・。(しょぼん)」
私自身、この発言をして気づかされましたが、ホストファミリーになることは「フルタイムジョブ」なのですね。
私のホストファミリー、フランシーとジャックは退職していましたが、ホストファミリーをしていた頃は、朝から晩までコスコやら大きい買い物に出かけ、食事を用意し、夜は学生の宿題を見たりしていました。大きな家だったので、掃除はさすがに手が回らず、メイドのローラを雇っていました。
学生が病気になったらドクターを探して連れて行ったり、何かトラブルが起こったら処理の手伝いをしていました。
このようなヘルプは、他に仕事をしていたらできません。
ミスコミュニケーションは、おそらくホストファミリー関係のトラブルの一番大きい要素だと思います。
もともと英語で充分にコミュニケーションをとれない留学生ですが、そこに理解のあるホストファミリーでなければ、全てを理解しあうことはとても難しいです。
今なら二言くらいで済む会話も、10年前は何十分かけたことか・・・・笑
特に、「(家の中の使い方などが)わからない」と言えない日本人留学生は多くて、「わからないなら言ってくれよ!」となってしまうホストファミリーが多いように思えます。
“You have to ask!”って感じですね。
学生は、とにかくなんでも聞きましょう。わからなかったら、紙に書いてもらいます。
フランシーは家の中の注意書きなどは、ペーパープレート(紙皿)に黒いマーカーで書き、そこらじゅうにテープで貼っていました。笑
初めてそれを見る人はかなりビックリしますが、まぁ留学生がいるとそういうカオスになるものです。
私の最初のホストファミリーは、中国系の夫婦でした。
子供たちはすでに家を離れ、空いたベッドルームを留学生に間借りしていたのです。
この場合、「私たちはごはんは作りません。キッチンは自由に使っていいので、自分で料理してください」というのが条件で、この家に住むことになりました。
旦那さんはトラック運転手だったので、ほとんど家にいなく、奥さんも娘たちの家に遊びに行っていたので、ほとんど家を空けていました。
私にとっては気楽でしたが、「ファミリー」ではありませんでしたね。これも最初のうちに、やること、やらないこと、をきちんと明確にしておく必要があります。
しかし、ホストファミリーの醍醐味はたくさんあります。
何人家族メンバーがいようと、生のアメリカ人(笑)と生活を共にするというのは、アパートでひとり暮らしでは体験できません。
他に学生がいれば、24時間国際交流ですし、ホームステイ後も続く関係は、やはり何者にも変えられません。
私は2年弱のホームステイ経験がなければ、アメリカで結婚し、生活を作っていこうとは思えませんでした。
そんなわけで、ホストファミリーをうまく楽しむ方法を紹介します。現在ホームステイ中の方、これから留学を考えている方、ちょっと頭の片隅に置いておいてください。
ホストファミリーの生活に入り込む !!
たとえば、食料の買出しとか、車のオイル交換とか、日常でやらなきゃいけないこと(errands)をやる際に、くっついていきます。
“Can I come with you?”
がキーワード。
私のホストマザーがコスコやグロサリーストアに買いだしに行くときは、私もついて行きました。
ホストファザーがランドロード(家主)をしているアパートなどに行くときは、私も行きました。
もちろん、タイミングが合えば、ですけどね。
お手伝いできることがあったら、どんどん一緒にやります。
家事も手伝います。
パーティなどでお客さんが来るときは、ホスト側にまわってお手伝いしましょう。
“Can I help you?”
“Can I do something with you?”
なんて聞きましょう。
一緒に住んでいた他の留学生たちは、そんなことはしていませんでしたが、こういうことをし続けて、私は「アメリカ人のフツーの生活」を見ることができるようになりました。
ホストファミリーが仕事をしている場合:
とにかく一緒に過ごす時間を自分から作ります。これは相手に合わせなければなりません。
たとえば、夜はテレビを見る人なら、一緒にテレビを見る。
内容がわからなくても良いんです。
もし邪魔じゃないなら、「これどういう番組?」「今、何の話してるの?」とか聞きます。
特に面倒見の良い人じゃなくても、ホストファミリーに応募するくらいなので、少なからず他人と会話はできるはず。
「あ、自分に興味を持ってくれてるんだな」と感じあうことが大事です。
留学生は「ゲスト(お客さん)」ではないので、もてなされる対象ではありません。
ホストファミリーはホテルじゃないし、家事をやってくれるメイドでもありません。
あくまで「家族メンバー」です。
「ホストファミリーに何かしてもらおう」という意識では、せっかくの生アメリカ人(笑)と生活できるチャンスをつぶしてしまいます。 大人として一緒に暮らすという意識で、ファミリーの中に入っていってはどうでしょうか。