年間100冊の本を読む子供(後編)

こんにちは、Erinaです。

 

前回の記事で、うちの子供達は年間100〜200冊の本を読む、ということについて書いてみました。

 

こんな熱心な読書キッズを育ててみて感じることは二つ。子供が読書をする上で、親が気をつけたい点です。

 

それは、

 

  • 読書の習慣
  • 適切な本探し

 

の重要性。

 

読書の習慣

これはやはり、親がやらないと子供は絶対にやりません。

親がテレビを見て「あはははは」って笑っている時に、子供が一人で本を読む、なんてことは絶対にありえません。

子供が小さい頃から、読書する親の姿(新聞でも日本語でもオーケー)を見ていれば、「読書」というものが生活の一部になっていて、歯磨きと同じように当たり前のことだと思える。親のベッド脇に本が置かれているとか、「ママはね〜、今はこういう本を読んでるんだよ」なんていう会話も効果的です。

 

これは私の子育ての信条でもありますが、子供にやらせたいことは、まず、親がやる、と。

 

適切な本探し

これは子供を読書好きにするかどうか、大きな要因です。

これまでの個人的な統計を見てみると、「本を読まない子」の95%はこれが原因だと思っています。

残り5%はなんらかの生まれつきの理由があって、医療的な見解もきちんとあるという場合ですが、そうではなくて「本を読まない」というのは、「読みたい本に出会ったことがない」というのが原因だと私は思っています。

 

どうしてそう言い切れるかというと、私自身、そういう経験があるからです。

特に洋書の場合、「今、話題の本」とか「New York Times Best Seller」なんて言われて、「おぉ!じゃあ読んでみようかな」と手を出すものの、こちらにその本を読む力量がなかったり、予備知識が足りなかったりして、全く進まない本に出会ったからです。

日本語の場合、多少、予備知識が足りなくてもやはり母語の感覚でぐぐっと押し通せる部分もあるのですが、やはり英語だとそうは行かないことが多く、とにかく進まない。そうなると、その本は「面白くない本=ハズレ本」になります。

そういう自分にとってのハズレ本ばかり選んでいると、次は

「読書は面白くない」→「私は読書ができない」

になってしまうんですね。

 

私は最近、子供向けのバイオグラフィーにはまっていて、歴史についての本を読んでいます。学年で言えば、小学高学年〜中学生向けくらいですが、私にとって「ちょうどいい」のです。

 

「大人だから児童書は読んじゃだめ」なんて誰が言ったんでしょうか?

「年齢に適した本を読みなさい」なんて誰が決めたんでしょうか?

 

私は読書レベルというのは、年齢とは全く関係ないと思っていますから、「自分にあった本を探す」ということがとても大事になってくるのです。

ちなみに、うちにあるCurious George(おさるのジョージ)の本は、15年前、私がESL時代に自分用に買った本です。

 

うちの子供達の読書家としての強みは、自分で読みたい本がわかるということ。この本なら読めるな、というのを各自が理解しているので、私が経験するような「あたりハズレ」が少ないんですね。だから、読書において挫折感を感じない。

 

ついでに、私は本はワインみたいなものだと思っていますから、今はおいしいと思えなくても、数年ほど寝かせておけば、いつかおいしいと思える日が来るものです。

私にとって、江國香織の「流しのしたの骨」という作品がそうでした。20代に読んだときは面白いと思えなかったけど、子供が大きくなった最近、また読んですごく面白いと思えました。そういう経験が洋書でもあるので、やはり「タイミング」というのは大事だなと思うし、人生の中で「何が面白いか」というのは常に変化する、ということですね。

 

なので、子供が「読みたい!」と思う本を、親はリスペクトしなくてはなりません。

たとえ、本の対象年齢が低くても、親が読んで欲しいような内容じゃなくても、子供の好奇心や興味をリスペクトすること。それが子供が読書家になるための第一歩だと私は思っています。

 

 

 

私は小さい頃からあまのじゃくだったので(笑)、夏休み・冬休みの読書感想文のための「指定図書」が大嫌いでした。

先生に「読みなさい」と言われて、面白く読んだ本は一冊もありません。(はい、そんな人間が今は教職を目指しております)

覚えているのはミヒャエル・エンデの「モモ」。毎年のようにこの本がよく読まれて、それこそみーんな読んでいた。読書感想文コンテストにも入賞するのは、いつもこの本。

だからこそ読まなかった私。名作なんだろうけど、未だに読んでません。笑

 

つまり、「これは読みなさい!」と言われたら、なおさら読みたくなくなるんです。そういうもんです。

そもそも、「読書の楽しみ」の40%は「本探し」にあると私は思っています。本屋や図書館で、「どれにしようかな・・・」と選ぶプロセスが、全体の40%というのが私の持論ですから、それを誰かにやられたら、もう60%しか楽しめないんです。ね、そんなの嫌でしょ?

 

だから、本くらい、子供の好きに選ばせてあげて!と声を大にして言いたい。

 

どうでしょうか。

みなさんの「本の虫」はどんどん育ってますか?

 

 

 

“年間100冊の本を読む子供(後編)” への2件の返信

  1. シカゴ在住のマエマエです。
    いつも楽しくブログを読ませていただいています。

    「年間100冊の本を読む子供」の記事とても参考になりました。
    うちの5歳の娘も年間200冊以上本を読んでます(読み聞かせ)。

    >•読書の習慣
    >•適切な本探し
    >の重要性。これはやはり、親がやらないと子供は絶対にやりません。

    とても共感します。親として責任重大だな~と日々感じています(笑)

    我が家では最近ヒラリー・クリントンやドナルド・トランプの伝記絵本/本をよく読んでいます。
    あとオバマの伝記絵本なども。

    私のブログにも本読みの記事を書いているので、ぜひ読んでみてくださいね。

  2. マエマエさん、こんにちは!コメントいただき、ありがとうございます。

    年間200冊の読み聞かせはお母さんが偉い!笑
    うちは本探しが楽しいと思ってくれたことが何よりの宝だと思いましたね。
    親が「これ読みなさい!」って言う必要がないのが何より楽です。

    マエマエさんのブログもお邪魔させていただきますね〜!

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