英語パワーアップ計画 TESOL 1st course

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こんにちは、Naokoです。

 

TESOL取得までの話を書こうと思ったのは、私の知り合いの日本人女性4人(全員アメリカ在住)がTESOLの資格を持っているからです。自分だけでなく、こんな身近なところに4人もいるのなら、TESOLに興味を持つ人は意外と多いかもしれない、と感じました。オンラインコースでのネックは、教科書の調達(特に海外で受講する場合)ですね。電子書籍になっていれば問題ありませんが(もちろん電子書籍でいい、という方限定ですけど)、紙の本の場合は手数料と配送日数に問題があります。時間に余裕をみて注文しないといけません。ご主人の海外赴任で2〜3年海外へ、というチャンスを使うというのも手でしょう。

 

前置きが長くなりましたが、本題に入りましょう。

 

2014年1月にまず受講したのは Fundamentals of Teaching English as a Second Language。第二外国語として英語を教えるにあたっての基礎を4週間で学びます。これから全8コースで学ぶことの入門&包括的な内容でした。

 

授業開始の前週、教室の代わりとなるソフトウェアの使い方についてのオリエンテーションがありました。初めてのことだらけで、ちゃんと使いこなせるかどうか不安でしたが、「使っていくうちに慣れますよ」という担当者の言葉を信じるしかありません。

 

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from UC San Diego Extension

 

教授の授業(音声つきパワーポイント)、クラスメートで意見を交わすディスカッション・ボード(以下DBと省略)など、すべてがコンピュータ上に揃っています。DBにおけるルールも説明がありました。不必要に大文字ばかりで書くと、自分の意見を“叫んでいる”のと同じだということ(つまり迷惑)。建設的な批判はいいけれども、誹謗中傷するのは許されません。指定の教科書はFundamentals of Teaching English to Speakers of Other Languages。分厚くてびっくりしました。

 

from Amazon.com

 

まずはDBでの自己紹介から始まりました。このクラスには私を含めて14名が参加。日本人は私だけ、韓国人の女性ひとり、他はアメリカ人で現役のESLの教師が多かったです。日本で英語を教えたことがあるという人が4人いました。

 

自己紹介が終わると、担当教授から出されるトピックについて意見を交わします。自分の意見を書いて投稿し、自分以外のクラスメートの意見に対して2つ以上コメントを書くように指示がありました。DBでの意見交換は教室でのディスカッションと同様に、かなりカジュアルな感じでした。

 

参考までに、DBトピックをいくつかご紹介しましょう。

 

  1. What does cross cultural teaching mean to you?
  2. How can you lower the affective filter in your classroom?
  3. Write 1 paragraph describing a “great lesson” that you teach or have taught.  What ways does your lesson help English Language Learners?
  4. Pick a song that you think would be good to teach to English Language learners.
  5. How are teaching adult English language learners similar to teaching English language learners that are children?
  6. Why is assessment important? Name an assessment and how you might use it in your classroom.

 

自分の考えをうまく英語で表現できない私は、DBで他のクラスメートが書いた文章を保存。自分も使えそうなところに印をつけ、それをアレンジして使いました。まさにマネしながら英語力を鍛える、という感じです。

 

私が日本人ということで「ネイティブじゃない視点からはどう思うか?」というコメントが多かったです。質問に対しては精一杯答えたい、と思って必死にコメントを返しました。この「必死に」という部分が「英語モード」につながるわけです。第二外国語習得のアドバイスとして「母国語の存在を忘れろ」というものがありますが、私も日本語で考えることをやめて最初から英語で考えるように努めました。しかし、これが難しい。自分では英語で考えているつもりでも実は日本語で考えていたりして、母国語を締め出すことの難しさを痛感しました。

 

DBでのディスカッションとは別に、週に1つassignment(課題)が出ます。教科書や教授が用意した資料を読み込んで、2〜3ページのessay(レポート・小論文)を書きます。英語のessayと日本語のエッセイは違う意味で使われますね。英語でも日本のように「随筆、評論」という意味で使うことはありますが、アカデミックな世界では圧倒的に「レポート・小論文」です。

 

フォントはTimes New Roman、サイズは12、行間は2.0と細かく指示が出ました(教授によって指示が違います)。今回、表記のルールはMLA (Modern Language Association) handbookに従います。私は表記ルールに従って書くことが初めてだったので、このhandbookも読む必要がありました。

 

英語をひたすら読み、ひたすら書く日々が続きました。授業代として$385も払っているから無駄にはできません。これが無料だったら途中で投げ出していたかもしれませんね。

 

子供が学校に行き、お迎えまでの時間のほとんどを勉強に費やすことになりました。エクササイズとして少し歩いたりもしましたが、とにかく時間が足りません。アカデミックな英語を読むことに慣れていないため一回読んだだけでは頭に入らず、 何回も読まないと理解できませんでした。だんだんポイントを押さえて読めるようになりましたが、やはり一番苦労したのは、かつてない分量の英語を読んで理解することです。

 

私にとって夜の9時から11時の2時間は、ドラマか映画を見るとても貴重な時間だったのですが、その時間も勉強にあてました。私の人生で、TESOLの勉強中は最も映画とドラマを見なかった2年間です。

 

また、初めてだったために知らなかったこともありました。レポートを提出する前に、担当教授に「自分のレポートが正しい軌道にのっているか(Am I on the right track?)」ということを事前に確認してもよい、ということを知らなかったのです。アメリカではダメモトでやってみると結果的にうまくいくことが多いのですが(アメリカ在住の方、そう思いませんか?)、最初からもっと教授にガンガン質問して導いてもらえばよかった、思います。

 

4週間の入門編は、何とか無事に終えることができました。でも全部で8コースをやり遂げないとTESOLの資格はもらえません。まだあと7つも残っているのか!と、正直不安な気持ちでいっぱいでした。自分で決めた道とはいえ、これを最短でも2年続けることができるだろうか、大変なことを始めたのではないか、と心がザワザワ…。

 

最後に、このコースで知った英語に関する面白い文章をご紹介します。英語はクレイジーな言語だ、ということがユーモアたっぷりに書かれています。私が一番気に入ったのは” Have noses that run and feet that smell”という部分。この著者Richard Ledererは英語に関する本を何冊も書いています。

 

Crazy English by Richard Lederer

Let’s face it: English is a crazy language. There is no egg in eggplant or ham in hamburger, neither apple nor pine in pineapple.

English muffins were not invented in England or french fries in France. Sweetmeats are candies, while sweetbreads, which aren’t sweet, are meat.

We take English for granted. But if we explore its paradoxes, we find that quicksand can work slowly, boxing rings are square, and a guinea pig is neither from Guinea nor is it a pig.

And why is it that writers write, but fingers don’t fing, grocers don’t groce, and hammers don’t ham?

If the plural of tooth is teeth, why isn’t the plural of booth beeth? One goose, 2 geese. So, one moose, 2 meese? One index, two indices? Is cheese the plural of choose?

If teachers taught, why didn’t preachers praught? If a vegetarian eats vegetables, what does a humanitarian eat?

In what language do people recite at a play and play at a recital? Ship by truck and send cargo by ship? Have noses that run and feet that smell? Park on driveways and drive on parkways?

How can a slim chance and a fat chance be the same, while a wise man and a wise guy are opposites? How can the weather be hot as hell one day and cold as hell another?

When a house burns up, it burns down.
You fill in a form by filling it out and an alarm clock goes off by going on.
When the stars are out, they are visible, but when the lights are out, they are invisible. And why, when I wind up my watch, I start it, but when I wind up this essay, I end it?

Now I know why I flunked my English. It’s not my fault; the silly language doesn’t quite know whether it’s coming or going.

But when I wind up this poem, it ends.

この文章を読むと、英語が筋の通らないメチャクチャな言語だと分かって笑えます。そんな言語を学ぶのだから苦労して当然よね!と自分を納得させました。

 

このコースが終わって2日休んだあと、すぐに次のコースが始まりました。次のコースは「読み書き (reading & writing) をどうやって教えるか?」がテーマです。

 

<おまけ:へえ〜な英語 アカデミック編>

essayという単語同様、quizも日本での使い方とは違い「テスト」という意味です。TESOLコースを始めたことで、アカデミックな「へぇ〜」がたくさんあったので、いくつかご紹介します。

 

syllabus:講義概要。講義の内容、教授との連絡方法、課題とその〆切、成績の評価方法など、そのコースを受講するにあたって必要な情報をすべて盛り込んだもの。娘の中学でも、各科目のsyllabusを親も子供も読んで「読みました」という署名をします。

 

rubric:学習到達状況を評価するための評価基準表のこと。課題を提出する前にこれを読むと、おさえておくべきポイントがはっきりします。

 

pros and cons:賛成と反対、あるいは良い点と悪い点。この単語は何となく知っていましたが、ちゃんと理解したのはこの時が初めて。DBでは”pros and cons”の意見を出すことを奨励されました。

 

 

 

 

 

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About Naoko

日本で映画配給会社に勤めた後、約10年フリーの字幕翻訳家として働きました。2009年に家族でサンディエゴに移住。英語と映画・ドラマをこよなく愛しています。2014-2015年の2年間で英語を教える資格TESOLを取得。スマホを使ったチャットで英語力をアップさせる「スマホチャットdeカジュアル英会話」サービスを提供中。

3 Responses to “英語パワーアップ計画 TESOL 1st course”

  1. avatar

    真実

    初めまして、Naokoさん。真実と申します。実は自分もTESOLの資格を取ろうと決意し、これから動く出そうとしているところです。いくつかご相談にのっていただけませんでしょうか??英語が大好きで毎日マイペースに勉強したりしています。主人はアメリカ人で日本語は一切喋れないので、毎日英語の生活です。ただ私たちは日本在住で、今のところアメリカに引っ越す予定はありません。私の英語環境は満足行く程整ってなく、どこか自分の英語力に自信が持てないでいます。ただ英語が大好きで、アメリカに住むことは早かれ遅かれあるので、その時にアメリカで…と色々と考え、今の英語環境が整っていなくても、やはりTESOLの資格が欲しいと思い決意しました。まず最初に自分の英語力を更にアップさせなければと思ったので、復習しているところなのですが、この行動は時間の無駄でしょうか⁇ここは飛ばし、とりあえずTESOLの資格を取る本格的なスタートラインに立ち、やりながら吸収した方が良いと思いますか?それとも復習して自信を持ってから本格的にスタートした方が良いでしょうか?
    教えていただければ幸いです。

  2. avatar

    Naoko

    真美さん、コメントありがとうございます。英語に自信がもてるようになる時、というのは来ないと思います。少なくとも私には来ていません(笑)。そのかわり、「これでいい」と自分で割り切る時期が来ます。また、どういう方法であれ、英語力をアップしたいと思って何か行動をとっているのであれば時間の無駄ではないと思います。よしやるぞ、と思ったときに始めるのが一番ですよ!

    実際にTESOLの勉強を始めると、圧倒されるような読書量と課題の多さに、始めたことを後悔することが度々ありました。でもそれを乗り越えた後に感じられるのは、自分が読みたい本を読む純粋な喜びです。英語を読むスピードと語彙力は格段に上がりました。ひと山越えた、という感じでしょうか。資格をもらえる、というのは確かに大きなモチベーションになりますが、その代わりお金もかかります。私は結局、講義代+教科書代などで40万円ほど払いました。お金を払っている、ということと、課題の〆切がある、というのは確かに自分のお尻を叩く要因にはなりますね。

    私も英語大好きなので真美さんの気持ち、よく分かります。TESOL以外にもTEFLなど英語科教授法の資格はありますから、ゆっくり自分にあったものを選ぶといいと思いますよ。

  3. avatar

    真実

    Naokoさん、お返事すぐにいただきありがとうございます。とても参考になったのと、なんだか重荷がスッと抜けたような、そんな気分です。ずっと悩んでいる自分の英語力と、人に英語を教えたい、母国語じゃないものを勉強する、吸収する大変さがわかるからこそ、英語を母国語としない人に教えたい、でもでも私のレベルが…とかモヤモヤしていました。復習し始めたのも半信半疑で、これでいいのかと思いつつも、ようやく気持ちが固まったのだからがんばろう!という気持ちとなんだかバランスが悪いかんじでした。
    でも、復習してから次に進もう!と、ようやく100%の気持ちで取り組めそうです。

    お金もかかるし時間もかかる、今まで以上に更に努力が必要ですよね。。。覚悟はしていますが、正直とてもドキドキしています。ただ英語を勉強していて、一山越えた時の感覚はなんとも言えず大好きで、その感覚と英語が大好きという気持ちで頑張りたいと思っています。

    Naokoさん、ありがとうございました。

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