私がアメリカ市民である理由

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こんにちは、Erinaです。

 

いやぁ、歴史的なアメリカ大統領選挙が終わりましたね。

前回のアメリカ大統領選挙に比べて、今回はなんとも騒がしい選挙で、インターネットの普及もあり、選挙というもの自体がボーダーレスになったなぁという印象です。

 

今日は、この歴史的な選挙を見終えて、私の個人的な見解をかなり率直に書きます。気分が害された人は、「まぁだからエリナはアメリカにいるんだな」と思ってこのページを閉じてくださって結構です。

 

私はアメリカ市民なので、アメリカで投票権を持っています。今回の大統領選挙は2回目の経験でした。

そして私は日本の投票権を持っていませんし、必要ないと思っています。

これは、私の中で、将来的に日本で暮らす意思がないこと、物理的に日本にいない以上、投票する必要性がないと感じるので、日本の投票権を放棄したわけです。

私の周りのアメリカ在住日本人で、アメリカ市民であるという人(つまり日系アメリカ人)はおそらく10人に一人いるかいないかでしょう。ほとんどはグリーンカード保持者で、日本の国籍を持っています。

 

アメリカで暮らすために市民権は必要ありません。

合法のビザまたは永住権(グリーンカード)があれば、生活ができます。

 

逆に、市民権を持つ人は

  • 投票する権利
  • 陪審員の責任
  • ドラフトされたら戦争に行く責任

などがあります。

 

まぁ現実的に考えて、私が戦争にドラフトされる可能性はとても低いでしょうから(そんなことがあったら、この国は破滅寸前の証拠)、それはあまり心配しなくて良いし、陪審員はたまに呼び出されますが、これもこの国の一部として勉強しました。

 

で、この「投票する権利」です。

確かに、この3つのどれも日常的なイベントではありませんし、ないからと言って日常生活に直接的な影響を及ぼすものでもありません。

 

それでも私が「アメリカ市民になりたい」と思ったのは、この「投票権」が自分の中で大きなものになったからでした。

 

そもそも「選挙」ってなんのためにやるんでしたっけ。

民主主義(デモクラシー)をキープするために、一部の人たちに物事の決断力を委ねてしまわないために、参加したい人すべてに与えるのが投票権。

ここでキーなのが、「参加したい人すべて」です。

アメリカでは、18歳以上であれば、肌の色や収入、年齢や性別、住む場所、母国語に関係なく、一人一票与えられるもの。

それを得ようとするかどうかは、あくまで個人の判断なわけです。

 

 

私はアメリカで働くようになり、アメリカ人たちと肩を並べて給料をもらい、彼らと同じ税率で税金を納めるようになると、「市民になりたい」と思うようになりました。

自分はアメリカ人と同じく、納税という義務を果たしているのだから、アメリカ人と同じ一票を持って良いはずだ、と考えたからです。

 

つまり、私が日本の投票権を必要としないのも、私は日本の政府に税金を納めているわけではないので、「とりあげるよ」と言われても文句は言えないと思っているからです。

 

 

今回の大統領選挙において、驚いたことが一つあります。

それは、アメリカで投票権を持たない日本人の、アメリカ大統領選挙に対する意識の高さというか、思いの熱さ。

Yahoo! Japanのタイムライン(これは私の読んだ記事のせいか?)、TwitterやFacebookでのポストの数々。日本の選挙より盛り上がってましたよね。

それらを見て、私は、「どうしてそんなに気になるの?!」と驚いたわけです。

 

アメリカに住んでいるならまだしも、日本にいる日本人が、「トランプなんてやだ〜!」って。彼のことどこまで知ってるの?と驚きます。

うちの子供達が、「彼は口が悪いから嫌いだ」って言ってますが、それと同レベルだよなぁ・・・と思いました。

私は10年以上前に見た彼のテレビ番組がどれだけ人気を集めていたかを知っているし、そこで彼のビジネスの才能を見てきました。

今回のディベートも見てきたし、ビジネスマンから政治家になるプロセスも短期間ですが見てきました。きっと彼がどういう大統領になるだろうな、という分析もできるし、想像もつきます。

そういうところを見ずに、かつ外国のリーダー選びにこれだけの注目が集まることにただただ驚いたわけです。

 

そんなわけで、アメリカの一投票者として言いたいのは、まず、アメリカ大統領に日本という国をどうにかしてもらおうと思っている方に言いたい。

それは大きな勘違いです。自分の国は自分でどうにかしてください。

(まぁ私が読めるのは英語と日本語だけなので、他の国でもこれだけ大々的に取り上げられていても、わからないのですが。)

 

アメリカは世界のボランティアではありません。

アメリカという国は、アメリカで働く納税者の税金で成り立っています。

英語を母国語としない多くの外国人が、毎日、汗水流しながら、働いて運営されています。外から見て、憧れるようなアメリカのきらびやかな世界というのは、表面的なものだけで、この国で生活し、家族を支え、生き延びるというのは、はっきり言ってとても大変なことなんですよ、実は。

 

しかし、あまりにアメリカの影響力が大きいから、この国の一挙手一投足が、他の国まで届いてしまっているのであり、意図的なものではないことも多々あります。(ハロウィンの普及とか。笑)

その大きな余波を受け止められないというのは、一体、アメリカの責任なのでしょうか?

 

 

形は異なっても、誰もがこの国の一部であることを誇りに思って生きているし、この国を嫌だと思う人や、外国に魅力を感じる人は、大統領が誰であろうと去ってきました。

もし日本で、「日本なんて嫌いだ!」って言っている外国人がいたら、「じゃあ母国に帰ったら?」って思いませんか?日本を侮辱されている気持ちになりませんか?

 

私は、大統領という表面的かつ一時的なシンボルとは関係なく、この国の根底にある自由・独立・実力主義というものに魅力を感じるから、生まれ育った日本ではなく、ここにいるのです。

私が様々なハンディキャップを持ちながらも、この国で教師になりたいと思ったのも、それが理由であり、私にセカンドチャンスをくれたこの国に、恩返しをしたいと思ったからです。

 

アメリカに住むグリーンカードホルダーのみなさん。

市民権取得、これをきっかけに真剣に考える方も出てくるかもしれませんね。

仕事をしていなくても、この国で消費し、税金を納めているのは事実です。

いつかは母国に帰るかもしれない・・・と考える人が、市民権取得をためらっているようですが、まぁ、結局はどちらが大事か?ということですよね。

未定の将来か、目の前の現在か。

それは私には決められませんけど、そうでなければやはりアウトサイダーでいるしかない。少なくとも、アメリカ国外に住んでいる数十億の世界人口よりは有利なのは事実です。

デモクラ支持者になりがちな、グリーンカードホルダーが市民権を得て、投票できるようになれば、つまり私の周りにいる、10人中9人の何人かでも投票していたとしたら、今回の選挙の結果は何か変わっていたかもしれません。ニューハンプシャーなんて数千票の差でしたよ。

 

 

「一票の格差」って聞いたことあるはずです。

日本国内でもアメリカ国内でも、人口の多い地域と、少ない地域では、一票の重さに格差がある。

私は、これが世界レベルでもあると思います。

前述したように、アメリカという国は、世界への影響力がとても大きい国です。もちろん、日本も韓国も、ブラジルもスペインもそれなりに影響力があるけれども、やはりアメリカというのはかなり大きい。

アメリカ大統領選挙がこれだけ日本で盛り上がったとしても、日本の衆議院総選挙がアメリカでこんなに盛り上がることは絶対にありません。

 

そこには歴然とした影響力の差があり、その国での一票というのもやはり差がある。

 

つまり、

 

アメリカでの投票権>日本での投票権

 

というわけです。

ここで繰り返しますが、私はこれを証明するため、または日本と比べて相対的にアメリカを選んだわけではなく、上で書いたように、絶対的なアメリカの魅力にとりつかれて私はアメリカ市民になりました。

つまり、自分にその選択肢があるのなら、やはり客観的にそれぞれの国での投票権というもの(とそれに付随するもの)を分析しても良いのでは?と思うし、そういう意味で、今回の選挙は、そのための良いきっかけになったのではないでしょうか。

 

I’m Japanese in heart, and I’m American in brain.

そういう気持ちで、日系アメリカ人として毎日をこの国で生きています。

 

そんなわけで、今回は私のアメリカという国への愛を語ってみました。

次回は、決まってしまったものは仕方ない、ということで、「トランプが大統領のアメリカで生きていくには」ということについて書いていきたいと思います。笑

以下の記事です。

 

 

 

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About Erina

こんにちは、Erinaです。 日本で一浪した後、2002年に留学生として渡米しました。ESLとコミュニティカレッジを経て、4年制大学に編入。高校時代は大嫌いだった数学が大学で大好きになり、応用数学専攻で卒業。金融アナリストインターン、IT企業でデータアナリスト、銀行で不動産アナリストを経て、現在、キャリアチェンジの真っ最中。アメリカの高校で数学教師になるために、2016年夏に脱サラ。久しぶりの勉強と主婦業に専念しています。二人の小学生のママです。趣味は読書・ヨガ・テニス・ゴルフ・DIY・庭仕事で、最近の一番の楽しみは子育てです。 アメリカに住む日本人女性を応援したくてこのブログを始めました。

11 Responses to “私がアメリカ市民である理由”

  1. avatar

    真実

    こんにちは、Erinaさん。真実です。
    かっこいい記事に読んでいて食い付いてしまいました!!
    私は今回のアメリカ大統領選、生まれて初めてしっかりYahooのライブニュースで見ていました。恥ずかしいのですが、これまでアメリカ人と結婚するまでアメリカの選挙なんて全く気にしたことがなく全く見向きもせずに、そして興味もなくきたのですが、主人がアメリカ人ということで今回はとっても気になってみていました(笑)オバマさんのニュースすら気にしてなかったなと…反省です(笑)
    今回の大統領選で改めてアメリカという国の影響力の高さに驚きました。また投票権のある方々の積極性が素晴らしいなと。
    結果はどうあれ、アメリカが良い方向へ向かっていけるよう願っております ^ ^

  2. avatar

    Shima

    こんにちは。私は来年の秋からOPTを使って就職その後H1Bビザ応募の予定なのですが、トランプはOPT、H1Bビザに否定的なので、自分の将来が不安になってきたところです。
    しかしトランプの妻もH1B→グリーンカードからのアメリカ国籍取得と聞いたのでhypocriteだなぁと若干思ってしまいます。

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    Erina

    真実さん、こんにちは。
    ありがとうございます。

    これからぜひ、アメリカ政治にも注目してみてください!
    とは言っても、私も日本を離れて以来、日本の首相が誰なのかさっぱり知らないし、流れも全くフォローしてません。
    結局、政治というのは自分の住んでいる場所で参加するべきものであり、こうやってインターネットがなければ、日本にいる人がトランプの発言をここまで細かく指摘することもなかったわけですよね。
    何もかもをボーダーレスにするのではなくて、やはりそこに留めておくべきものってあると思うし、そういう意味で私はアメリカにいるし、その決断を誇りに思っているのです。

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    Erina

    Shimaさん、こんにちは。
    コメントありがとうございます。

    アメリカ国内でも、移民に対する意識は時間とともに変わります。私が渡米したのはあの911の後でしたが、やはりその前後では移民やビザへの政府の対応が全く変わったそうです。
    昔はオープンドア主義で、誰でも歓迎していたアメリカも、こうやってテロの可能性が高くなるにつれて、ドアを閉めざるをえない、というのは理にかなっていることです。
    もちろん外国人全てがテロリストではなくても、それをスクリーニングする手段がない以上、外国人へのあたりが厳しくなるというのは、やはり時代の変化なんだな、と感じます。

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    Hiromi

    はじめまして。
    とても共感のできる記事で色々な思いがこみ上げてきました。
    私も同じく日本人の反応にビックリしました。そして、仰る通りだと思います。他国の大統領の事より自国の政治、選挙に興味を持って自国の事を考えた方がいいのでは?と。日本の方達はメディアの情報のみを鵜呑みして真の情報が分かってない人が多いと思います。私も政治はわかりませんが、アメリカに対するミーハー心だけで今回の選挙の議論をするのはどうかと思いました。

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    Erina

    Hiromiさん、こんにちは。
    お初のコメント、ありがとうございます。

    そうなんですよね。
    アメリカ政治はもっともっと深いものなんですけど、ここ数日のネット記事だけで色々なことが勝手に判断されて、果ては「アメリカは馬鹿」扱いされて、かなり悲しいです。
    私がアメリカンドリームを持って生きている国なのに、どこの何を知ってそんなこと言えるんだ!と思います。なのでこの記事に静かに書きました。笑
    理解してくださってありがとうございます。
    これからもいらっしゃってください。

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    りょうこ

    こんにちは!
    日本人がトランプについてどうこう言ってるのは、日本の思いやり予算について全く知らない(ふりだけ?)ところや、女性や有色人種への差別発言に嫌悪感を感じてる人が多いからじゃないでしょうか。なんといっても今の世界ではアメリカのリーダーイコール世界のリーダー的なところがありますもんね。特に日本はアメリカの影響(軍事的、経済的など)受けまくりですので、尊敬できるリーダーがいいなと思うのが正直なところだと思います。

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    Erina

    りょうこさん、こんにちは。お久しぶりです。

    アメリカ国内で、明日の家族の食事に不安があるアメリカ人が溢れる中で、世界の他の国のことを気にするべきでしょうか?
    これまでアメリカは、世界の警察、世界のボランティアで、国内のケアを怠ってきた証拠ではないでしょうか。
    自分の家族を養えない時に、外にいるホームレスをサポートできない、と思うのはとても自然なことだと思います。

    おそらく日本だけでなく、国々が自分たちの足で立ち上がる時期だと思います。
    それはアメリカも含め、まずは自分たちの内部を見つめる時期なんじゃないかと思うのです。

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    りょうこ

    いえいえ単なる世話好きボランティアじゃないですよー。アメリカは世界中にあるアメリカ利益を守るという非常に大切な役割を果たしてるんです。
    最新記事拝見しました。読みがいありました!

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    りょうこ

    何度も失礼します。利益というより国益ですね。

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    Erina

    りょうこさん、
    もうここしばらく、アメリカは世界中でtoo greedyになっちゃってましたよね。
    これからは、アメリカは自分の内部に目を向けて、巣に戻って、身内(国民)をテイクケアする時期なんだと思います。

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