アメリカの学校システムの基礎知識 (1)

こんにちは、Erinaです。

 

やはり、アメリカで学校に通ったことのない日本人の親にとって、自分の子供がアメリカで学校に通うことになった時に、様々な疑問を持つことは当然のことでしょう。

今日は、アメリカの学校システムについて、一般的な知識を書いてみたいと思います。

 

学校システムというのは、国や文化だけでなく、世代が変われば内容がガラリと変わるものです。同じ日本国内でも、私が小学生だった30年前と、現代では、学習内容だけでなく、学校のルールなども全く異なるはずです。

それは、その時々で何が必要とされているか、という時代背景が大きな要因であり、たとえ親子間でも全く違うものを要求されるからです。

なので、ただ単に、「アメリカの学校だから・・・」とか、「日本の学校では・・・」ということではなく、今日の子供達が大人になる時、この社会が、今とは全く違ったものになっているかもしれないことを念頭に置く必要があるわけです。

 

ではでは、今日現在のアメリカの学校システムが、どんなふうに運営されているのか、基礎知識という前提で書いてみたいと思います。

細かい部分は、学校やディストリクト、州などによって異なりますので、それぞれの学校でチェックしてくださいね。

 

 

Grades 学年

日本では、義務教育(英語で Compulsory Education)は6-3-3システムになっていて、つまり、小学6年、中学3年、高校3年という学年で分けられています。

これが、アメリカでは少し異なる部分です。

アメリカの初等・中等(英語ではSecondary)教育は、”K-12″ (読み方はK to twelve)と言われ、全学年を通し番号で数えます。

つまり、

 

日本 アメリカ
年長 Kindergarten
小1 1st Grade
小2 2nd Grade
小3 3rd Grade
小4 4th Grade
小5 5th Grade
小6 6th Grade
中1 7th Grade
中2 8th Grade
中3 9th Grade
高1 10th Grade
高2 11th Grade
高3 12th Grade

 

となります。

 

アメリカでは、「高校2年生」とは言わず、「11年生」と言います。「中学2年生」は「8年生」になるわけです。

 

これは、学校の割り振りが、日本のような6-3-3システムではないからです。

たとえば、うちの子供達が通う公立学校の場合、

小学校がK〜5th

中学校が6th〜8th

高校が9th〜12th

となっていて、義務教育ではないキンダー(年長)を除いた場合、5-3-4システムになっているのです。

どうやら、現在のアメリカではこのシステムが一番スタンダードなようですが、現在30代以上の人たちの子供時代は、アメリカでも、日本と同じく、6-3-3システムがポピュラーだったそうです。なので、アメリカで生まれ育った親子間でも、このような違いがあるというわけですね。

 

 

では、学校の種類を見てみます。

アメリカでは、主に3種類の学校運営があります。

 

 

Public School

公立学校。国や州などの政府によって運営されている学校です。

様々な教育基準は、政府や公的機関で決められ、テストなどもその指標によって採点されます。もちろんのことながら、その運営資金は税金で賄われています。

 

Private School

私立学校。個人または私営の団体によって運営されている学校です。

やはりキリスト教会などの宗教によって運営されている学校が多く、教育基準はその団体の信条などをベースに作られています。運営資金は、学生の払う学費や、卒業生やスポンサーからの寄付などで賄われています。

 

Charter School

半官半民の学校で、部分的に公的税金、部分的に学費で賄われており、公立と私立の真ん中くらいの位置づけです。教育基準も、ある程度は政府が決めたものを取り入れつつも、そこから先は学校独自のものを取り入れています。チャータースクールの話を聞いていると、「プライベートスクールほどユニークではないものの、なんだか面白いカリキュラムを取り入れている学校」というイメージです。

 

この3つのスタイルには、どれも長所と短所があり、親がきちんと調べて、「よし、うちの子供には、こういう教育を受けさせよう」と納得している限り、どれも良いのではないかなと思います。

もちろん選択肢がない場合もありますが、やはり良い学校選びをする上での判断基準は、自分たちがその選択肢に納得するということでしょう。

 

 

Personnel 人員

 

Principal 校長

Assistant Principal or Vice Principal 副校長(日本の教頭)

 

Teacher 先生

 

Counselor カウンセラー

中学以上になると、教科別に先生が変わりますが、日本のような「担任制」ではないので、生徒の生活面、または総合した学習面、進路相談や時間割などを管理する人が必要になります。

そこで現れるのがカウンセラーです。生徒を担当するカウンセラーが決まっていて、学年を通して同じカウンセラーに相談に行くことになります。

 

Substitute (Sub) 代行教師

“It was a sub today.”で、「今日は代行の先生だったよ。」

 

Volunteer ボランティア

親のボランティアについてはこの記事

 

Lunch Lady ランチレイディー

ランチは、教室ではなく、ランチエリアで食べることになります。ここで子供達を見守るのは担任ではなく、Lunch Ladyと呼ばれるスタッフの仕事です。

たとえば、「この袋を開けられない」とか、「こぼした」とか、アレルギーを持つ子供の配置など、そういうヘルプをします。

 

Custodian カストディアン

用務員さんですね。

スタッフはトランシーバーを持っていて、校内ではそれでコミュニケーションをとります。「教室101で水をこぼしたので、きれいにしてください!」とお願いすると、モップを片手に駆けつけてくれます。

 

School Nurse スクールナース

日本の保健の先生ですね。子供のアレルギーや予防注射、病歴など、親が直接的にコミュニケーションをとることも。

 

School Secretary 事務長・事務員

とにかく学校のオフィスに行くことが多い!

学校の業務、特に親が必要なものは、事務員と顔をあわせることが多い!

学校に提出する書類などは、担任じゃなくて、直接、オフィスに持って行くことがほとんどだからかな。質問があるときは、朝の忙しい時間を外して、直接オフィスに行くことをお勧めします。入学のアプリケーションなども、わからない時はオフィスで聞きましょう。

遅刻・早退する時も、このオフィスを通します。親が学校でボランティアする時も、オフィスでサインイン・サインアウトしますね。

 

 

 

どうでしょうか。

エリアごと、学校ごとに違いもあるかと思いますが、大まかに言えば、だいたいこんな感じだと思います。

次回は外国人家庭の子供が入学する際に、知っておきたいことと、主に小学校での典型的な1日のスケジュールを紹介したいと思います。

 

アメリカの学校システムの基礎知識(2)

 

 

 

 

 

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