アメリカで初めて家を買う その3 〜ついにオファーが通って涙… でも問題発生!〜

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Naokoです。

 

出したオファーはすべて玉砕…

 

落ち込んではいたものの、売り物件が出たらオープンハウスを見に行くことは続けていた。

 

2017年4月28日の土曜日、この地域にしては比較的良心的な値段で売りにでている物件を見に行った。オープンハウスは午後2時からだったが、私は用事があって3時すぎに到着。Nさんも一緒に来てくれた。2時には客がどっと押し寄せて大変だったらしいが、私とNさんが行ったときには空いていた。セラーのエージェントは韓国人男性のV氏。仕事の関係で東京の品川区に3年住んでいたことがある、と言っていた。

 

この家、今の家から車で5分。かなり隣とくっついて建っているが一軒一軒が独立しており、隣と壁を共有するタウンハウスではない。庭は猫の額ほどだが、床は私の好きなフローリング。広さも今の家とほぼ同じ1500sqftちょっと(約140平方メートル)。コミュニティ・プールがあり、娘たちの学校には今よりさらに近くなる。その上、図書館が隣にあり、ショッピングモールも徒歩圏内。我が家にとって理想的なロケーションだった。

 

出張先の夫に、この家にオファーを出すことを伝え、Nさんとオファー価格の相談をした。高い値を出せば通る可能性は高いが、銀行の査定額と差が出てしまうことは問題だ。銀行の査定額というのは、この家にはこのくらいの価値がある、と銀行が判断した金額。住宅ローンは、その額までしか組めない。査定額は50万ドルなのに60万ドルでオファーを出したら10万ドル分はローンを組めないから、キャッシュがある場合以外は金策を練らなくてはならない。

 

どのくらいの金額ならオファーが通りそうか、NさんからV氏に連絡を入れて感触を探ってもらった。そして、我が家としてはかなり頑張った額でオファーを入れたのが4月30日。オープンハウスが28日土曜日で、オファーは30日の月曜までに出さなくてはならなかった。セラーは月曜日までに受け取ったオファーを検討し、火曜日に誰に売るかを決める。

 

オファーが通ったら嬉しいけど、期待しすぎると通らなかったときの落ち込みが激しくなる。少し大げさだが「万事尽くして天命を待つ」心境。気を紛らわせるために、いつもよりエクササイズを増やしたり、笑える映画やドラマを見たりした。

 

そんな私の気持ちをわかってくれているNさんは、まめにメールをくれた。一緒にヤキモキしてくれる人がいるというのは、いいものだ。夫が不在がちの私にとって、Nさんのサポートがどんなに心強かったことか。

 

オファーを出した翌日の火曜日、昼過ぎにNさんからV氏に連絡を入れてもらったが、まだ検討中(“Still working on it.”)という返事。期待していいのか悪いのか、分からない!娘二人が学校から帰ってきて宿題を済ませたころになっても、まだ連絡なし。

 

スーパーで夕食の買い物をしていた5時すぎ、「Naokoさん、オファーが通りました!」とNさんから電話があった。にわかには信じられず、「ありがとうございます」とだけ言って電話を切ったが、家に帰る途中の車でじんわり涙が出てきた。

 

そう、私は涙もろい。その日の夕食では、嬉しさのあまり、家族に驚かれるくらい泣いた。

 

カウンターオファー(こういう条件を受け入れるならあなたに売ります、という条件提示)として「家に不具合があったとしても、現状のままで買う」という、いわゆる”as is”条件がつけられた。完全に売り手市場なので受け入れざるを得ない。

 

今回の物件に対してはやはり複数のオファーがあり、我が家よりも高い値でオファーを出した人がいたらしい。だがオープンハウスに来ることもなく、実際に家を見ないままオファーを出してきた。このような買い手は問題が生じることが多いらしい。この家のセラーは、オファーの値は次点だが家を見にきた私たちを選んでくれた、とのことだった。

 

そして翌日、エスクローがオープン。「エスクロー」というのはアメリカで考案された不動産取引を安全に行うためのシステムである(もっと詳しく知りたい方は、Erinaさんのこの記事を読んでほしい)。セラーとバイヤーの間に立つ第三者機関で、売買代金のやりとりや名義変更などの手続きを一括して行い、取引を監視する。エスクローのおかげで、取引の各費用や手数料もはっきりと分かるようになっている。

 

次から次へとドキュサインでサインする書類がメールで届く。ちょうど夫がサンディエゴにいたので、ローンオフィサーのHさんに会って、これからの手続きについての詳しい説明を受けた。

 

そしてエスクロー社に夫と出向き、夫不在でも私が一人で手続きできるように委任状(POA: Power of Attorney)を作った。

 

予定としては5月30日までに契約を完了(クローズ)。6月には引っ越すことになるから、退去することをエージェントのルイーザに連絡した。

 

ここで問題発生!

 

2016年の家賃値上げの際、3年間の家賃据え置きを大家さんに了解してもらっていたことは前回書いた。これが3年間のリース契約になっていたのである。月々の契約なら1ヶ月前の連絡で退去できるが、3年リース契約だから2019年6月まではずっと借りて住むことになっていたのだ。これは私と夫の不注意で、契約書をちゃんと読まずにサインしたのが悪い。家賃据え置き、ということだけに気をとられて、リース契約だということをちゃんと認識していなかった。

 

すぐNさんに相談。下手すると2019年6月までのリース残額(家賃2年分)を支払うことになりかねないから、エージェントを通じて何とかうまく決着をつけたほうがいい、と言われた。それでなくても家の購入手続きでお金がどんどん出て行くのに、24ヶ月分の家賃を払えと言われたらどうしよう…。心配で夜もあまり眠れなかった。

 

結局、1ヶ月分の家賃をペナルティとして支払うことで決着がつき、リース契約終了の書面ももらえた。これはひとえに6年の間に築いた信頼関係がものをいったと思う。1ヶ月のペナルティで落ち着いたことに心底ホッとした。

 

家を探してオファーが通るまで、はらはら・ドキドキ・いらいら・ヤキモキすることはしょっちゅう。ひどく落ち込んだり、泣くほど嬉しかったり、いろいろな感情で心が揺れ動き、その度にリアルターのNさんに気持ちを吐き出していた。Nさんはいつもどんと構えて聞いてくれる。彼女に「どうやって気持ちをコントロールしているんですか?」と聞いたところ、「私は心臓に毛がはえてますから!」との返事。やはり長年の経験で鍛え抜かれている人は違う、と思った。

 

しかし賃貸契約の問題が解決してホッとしたのもつかの間、また次の試練が待っていたのである。

 

(次回につづく)

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About Naoko

日本で映画配給会社に勤めた後、約10年フリーの字幕翻訳家として働きました。2009年に家族でサンディエゴに移住。英語と映画・ドラマをこよなく愛する専業主婦です。2014-2015年の2年間でTESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages)の資格を取得。映画やテレビドラマを使って楽しく英語を教えてみたいと思っています。映画・ドラマ鑑賞以外の趣味は読書、ピラティス、旅行。愛読雑誌はEntertainment Weekly。

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