ちょっとディ〜プなサンディエゴ

こんにちは、Erinaです。

 

ここサンディエゴに住み着いて15年近くが経ちました。

私が渡米した2002年頃は、日本で「サンディエゴ」という地名は聞いたこともなく、知っている人もほとんどいませんでした。

 

しかし、ここ7〜8年の間に、サンディエゴはあっという間にポピュラーな観光地になり、成田からの直行便もでき、日本からの観光客がどっと増えました。

その影響で、サンディエゴの情報がかなり手軽に手に入るようになったようですが、今日は、サンディエゴ地元民だからこその、ディープなところを紹介したいと思います。

 

 

サンディエゴ人の呼び名

 

ニューヨークの人は「ニューヨーカー (New Yorker)」

カリフォルニアの人は「カリフォルニアン (Californian)」

 

ではサンディエゴの人は?

 

答えは

 

サンディエガン (San Diegan)

 

こんな風に地元ニュースなどのヘッドラインでよく使われます。

“San Diegan organizes relief drive for California fire victims”

だと、「(先日の)カリフォルニア北部での山火事の被害者のためにサンディエガンが救済物資の寄付活動を行う」という感じですね。

 

 

 

土地柄から、メキシコ文化の影響を強く受けているサンディエゴ。

メキシコの食べ物と言語に関するものを紹介します。

 

 

スペイン語とサンディエゴ

 

“Gringo”(グリンゴ)は、もともとは「非スペイン語の人」という意味だったそうですが、ここサンディエゴでは、「メキシコ人じゃないのに、メキシカンな感じを出そうとしている人(特に白人)」という意味でよく使われています。

 

どういうことかというと、生まれも育ちもバリバリ白人家庭のうちの旦那が、メキシコ料理をポットラックに持っていけば、“This is my gringo Mexican food.” と使えるし、先日、とある白人夫婦は、娘にちょっとラテンっぽい名前をつけて、“It’s kinda gringo Mexican name, you know.” なんて言っていました。

 

これはたいてい、皮肉または自虐を込めて使われます。

どういうことかというと、やはり、これまでメキシコというのはアメリカの白人社会に比べて、経済的に貧しい国だと思われてきたのに、アメリカ人たちはメキシコ文化を気に入り、その真似をしようとしている、という皮肉、または自虐です。

 

ちなみに、スペイン語は男女性があるので、女の子の場合は、“Gringa”(グリンガ)になります。

 

次はちょっと別の視点のこの言葉。

 

男の子なら“Pocho”(ポチョ)、女の子なら “Pocha”(ポチャ)は、メキシコを離れ、白人社会や文化に入っていったメキシコ人のことを指します。

 

これもやはり皮肉を込められた言葉で、「貧しい自分たちの文化を捨てた薄情な人間」という意味合いが少なからず込められているようで、でもそうせざるを得なかった背景などを考えると、やはり少し物悲しい気持ちになりますね。

 

まぁ、母国を離れて、新しい国で生活を始めることで、色々な葛藤を経験するのは日本人だけじゃなく、どんな人でも共通である、という意味ですね。

日本語でこれと同じ意味の言葉、あったかなぁ?あったような気がするなぁ。

 

 

ブリトーはラーメン

 

メキシコ料理の定番、ブリトー (burrito)。

大きめのトルティーリャに、お肉や魚介類、メキシカンライスやチーズや野菜などが包まれて、がぶっとかじりついて食べます。

 

これは牛肉のカルネ・アサダ・ブリトー。あー食べたくなってきた。

 

 

メキシコ料理初心者には、やはり入りやすいメニューの一つのこのブリトーですが、サンディエガンにとってのブリトーってどんな社会的地位にあるのか、考えてみました。

 

結論から言うと、ブリトーというのは、日本での「ラーメン」と同じ地位にある!

 

まず、ブリトーもラーメンも、カロリーが高いB級グルメ。笑

そして、「めっちゃ食べたい!」と突然やってくるあの Craving(どうしても食べたくなる気持ちのこと)。

ものすごくたくさんのお店が、それぞれ独自のレシピを持っていて、客もこだわりがある

食べている間は黙ってて!と言いたくなる、短時間勝負の食べ物

最後に、夜遊びした若者が食べたくなる食べ物、という点から考えてみても、やっぱりサンディエガンにとってのブリトーっていうのは、日本人にとってのラーメンなんだな、と思ったわけです。

 

・・・と、どうでも良い考察ですが、みなさんはどう思いますか?

 

 

“Tj” は「トレーダージョーズ」じゃない

 

可愛らしいスーパーマーケットのトレーダージョーズ、略して「トレジョ」は、英語で略してTJと書かれているのを目にしますが、サンディエゴで「TJ(ティージェイ)」と言った場合、それは全く別の場所を指します。

 

それは、メキシコの「ティファナ (Tijuana)」

 

ここはもともと、サンディエゴに駐在していた未成年の海軍 (Navy) の軍人たちが遊べるようにと、暗黙の了解のもとに運営されていた歓楽街でした。

今では、アメリカ・メキシコ間の重要な街として知られていますが、やはりまぁ色々とある場所のようです。メキシコ側で経営している日系企業も多くあります。私は用事がないので、行ったことはありませんが。

 

“We were in Tj on weekend.”

“My dentist is in Tj.”(歯の治療が安いそうです)

 

なんて使われますね。

サンディエガンで、トレーダージョーズのことを「TJ」と呼ぶ人に会ったことはありませんので、気をつけましょう。

 

 

Aztecsと”State”

 

サンディエゴにはいくつか大学があるのですが、その中のSan Diego State University (SDSU) というのはやはり地元力が強い学校です。(母校推し)

世界的に有名な UCSD (University of California, San Diego) は、学生たちも全国、全世界からやってくるし、卒業生の就職先も全国、または世界レベル。

サンディエゴにとどまって、地元経済に貢献するという意味では、やはりSDSUの卒業生ネットワークがとても強い。

 

なので、サンディエゴで生活していると、SDSUのスポーツの話になったり、チーム名のAztecs(発音はアヅテックス)という言葉をよく聞くわけです。

特に、NFLチームの San Diego Chargersがいなくなってからは、アメフトと言えばAztecsになったサンディエゴです。

SDSU Aztecs のロゴ

 

大学名も「SDSU」より、San Diego State Universityの一部をとって「State」と言ったりしますね。

 

A: “Which school did you go?”

B: “I went to State.”

A: “So you are an Aztec.”

B: “Yeah, I’m a hard core Aztec.”

 

って感じでしょうか。

 

まだまだありそうですが、観光ガイドブックにはおそらく載っていないだろう、ディープなサンディエゴを紹介してみました。

いやぁ、やっぱり好きだなぁ、サンディエゴ。

風光明媚で日本人が「おぉ〜」と思う観光地も良いのだけれど、私はこういう、「雑然としてるのにlaid back(のんびりした)」なサンディエゴにどっぷりと埋もれながら生活するのが好きです。

ちなみに、“laid back” はサンディエゴに来て一番最初に覚えた新しい単語でした。笑

 

 

 

 

 

 

 

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