Critical Thinking をやってみる【回答・解説編】

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こんにちは、Erinaです。

 

前回の記事で、Critical thinking を実際にやってみましょう!ということで、「桃太郎」を使って要約の練習を提起してみました。

もともとの Critical thinking についての記事はこちらで読めます

 

やってみました?

どうでしたか?

 

今回の回答は、十人十色だと思いますが、「良い要約」というのは、物語のツボをおさえていて、流れがスムーズなもの。言葉の使い方などは人それぞれだとしても、誰が読んでも、「うん、これはわかりやすいね」というのが良い要約です。

 

では、回答例と解説をしてみます。

 

回答例①

 

いつ:むかしむかし(←これは物語中でそう言っている)

どこ:あるところ(←これも)

誰:おじいさん、おばあさん、桃太郎、犬、猿、きじ、鬼

 

最初に・・・

桃から生まれた桃太郎は、おじいさんとおばあさんに育てられ、正義感の強い立派な青年になりました。

 

次に・・・

桃太郎は犬・猿・きじを連れ、おじいさんたちが暮らす村に悪さをする鬼退治に出かけました。

 

最後に・・・

桃太郎と犬・さる・きじは、鬼を退治し、村には平和が戻りました。

 

 

という感じ。

シンプルですが、流れはスムーズで物語の要点はつかんでいます。

 

桃太郎の話を知らない人(たとえば外国人とか)に、「これってどんな話?」と聞かれたら、手っ取り早く説明するのに十分な情報でしょう。

 

 

ではもう一つ見てみましょう。

 

回答例②

 

(物語設定は同じ)

 

最初に・・・

おばあさんが川で洗濯をしていると、大きな桃が流れてきて、その中から生まれた男の子を「桃太郎」と名付けて、おじいさんとおばあさんはその桃太郎を育てることにしました。

 

次に・・・

桃太郎は、大きくなると、犬・猿・きじにきび団子を与えて仲間にし、犬たちを連れて鬼退治に向かいました。

 

最後に・・・

桃太郎たちは鬼を退治して、村は平和になり、おじいさんとおばあさんと一緒に仲良く暮らしました。

 

 

回答例①とはどう違うかわかりますか?

以下が私なりの解説です。

 

 

「最初に」

ディテールが多いため、一文が長い。川で洗濯というのは、物語的には面白くて有名な部分だとしても、要約には不要。

 

「次に」

何がきっかけで鬼退治に行くのかがわかりにくく、「最初に」との関連が弱い。

 

「最後に」

ここでやっと、鬼がいた頃は村は平和じゃなかったことがわかる。ちょっと尻すぼみな印象。

 

どうでしょうか。

 

  • 川で洗濯
  • 山へ芝刈り
  • 大きな桃が流れてきた
  • きび団子

などのキーワードは、この物語の中では有名なフレーズだったり印象深い場面ではありますが、全体を見たときに、物語の流れにどれくらい貢献するか?ということを考える必要があります。つまり、最後にたどり着くために不要な情報だなと思ったら、おそらく要約には含めないほうが良いでしょう。

 

みなさんのはどうなったでしょうか。ぜひシェアしてください。

 

 

まとめ

 

やってみた方はわかると思いますが、普段はなかなか使わない頭の使い方をしたはずです。

こういう頭の使い方を前回したのはいつか思い出せますか?

または、「いや、普段からこういうことしてます!」という方は、どんな場面でそうしているか、ぜひ教えてください。

 

また、これもやってみるとわかるのですが、「課題」に対して、能動的な姿勢が必要だったはず。

つまり、「582÷32は?」みたいに、投げられたボールを単純に打ち返す問題(バッティングセンター問題と呼びます)ではなくて、こちらから、「そうだなぁ、まずはこうしてみようかな?」と考えなくてはならなかったはずです。

 

これがまさにCritical thinking を使った教育で、個人の「主観」ではなく、誰から見ても納得できる「客観」を取り入れた思考のことをそう呼びます。

 

 

 

この練習はあくまで一例ですが、私が Critical thinking について人に説明する時に使う例です。

特に、この練習は作文力も養われるのですが、感じましたか?

“Writing is thinking.” と言われるように、「書くこと」と「考えること」はとても密接に関わり合っていて、こういう練習をすればするほど、紙を目の前にしたときに思考の組み立てをスラスラとできるようになるわけです。

 

これが発展すると、初見で読むニュースやビジネス文書、果ては科学的文献などをもとに、膨大な情報量から本質だけをつかみとれるようになり、リサーチペーパーなどを書く時にも、効果的な文章が書けるわけです。

このスキルは英語読解では必須で、私が学生に、英検、TOEFL/SAT/ACTなどを教える時も、やはりこのスキルを一番最初に身につけさせています。それについてはこの記事で。

 

 

どうでしょうか。

 

 

 

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About Erina

こんにちは、Erinaです。 日本で一浪した後、2002年に留学生として渡米しました。ESLとコミュニティカレッジを経て、4年制大学に編入。高校時代は大嫌いだった数学が大学で大好きになり、応用数学専攻で卒業。金融アナリストインターン、IT企業でデータアナリスト、銀行で不動産アナリストを経て、現在、キャリアチェンジの真っ最中。アメリカの高校で数学教師になるために、2016年夏に脱サラ。久しぶりの勉強と主婦業に専念しています。二人の小学生のママです。趣味は読書・ヨガ・テニス・ゴルフ・DIY・庭仕事で、最近の一番の楽しみは子育てです。 アメリカに住む日本人女性を応援したくてこのブログを始めました。

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