ホームステイがしたい!
留学を考えているなら、滞在先をどうするか、というのも考えなくてはなりません。
大学に併設されている寮に入るのか?自分で外部のアパートを借りるのか?それともホームステイ先を探すのか?
今回は、私が体験したホームステイについて少しお話しします。
アメリカに来て、私は2つのホストファミリーのお家に滞在しました。
この2つのファミリーは、全く異なったものを提供してくれて、それぞれの場所で得られるものがあり、とても貴重な体験になりました。
最初のホストファミリーは、2002年に私が語学学校に留学していた時のホームステイ先でした。
学生アパートに数ヶ月滞在した後、仲良しのクラスメートが彼女のホストファミリーに空きができて、新しい女の子の学生を探しているとのことでした。
学生アパートよりもひと月の滞在費がとても安かったので、そこへ引っ越すことにしました。
このホストファミリーは、たぶん中国人(ベトナム人だったかな?)の年配の夫婦でした。
私専用のベッドルームと、共用のバスルーム(クラスメートであるルームメイトとシェア)が提供され、食事は用意しない代わりに、自炊用にキッチンと冷蔵庫を使わせてくれました。
ホストファザーは長距離トラックの運転手でたいてい不在、ホストマザーも近くに住む娘達のところに行っていたので、ほとんどの時間は私とルームメイトのみでしたが、静かで自由だったし、それでもまだ「ホーム」という感じがしました。
大した英語を練習する機会ではありませんでしたが、学校での友達も増えてきたところだったので、寂しいと思うことはなかったし、その時は自分で車の運転ができるようになったばかりで、好きな場所へ行き、好きなものを買ってきて食べるという自由が嬉しかったのです。
そんな最初のホストファミリーに別れを告げ、このサンディエゴに引っ越してきた時、2つめのホストファミリーに出会うことになりました。
私が通う、ダウンタウンにある二年制大学(コミュニティカレッジ)の近くにあり、世界各地から常に4、5人の学生を受け入れている、「下宿」のような場所でした。
このホストファミリーは、すでにリタイヤ(退職)したアメリカ人の夫婦で、この10年間に約350人の学生がここでステイした、ホストファミリーのベテランです。
夏休みには20人以上の学生が寝泊まりし、「寝袋でもいいから泊めてほしい」という学生が来る程の人気。
ホストマザーは毎日夕食を用意し、学生は自主的に時間に間に合うように家に帰ってきました。それだけ夕食が楽しかったってことかな?
学生は一緒にビーチに行ったり、買い物やクラブに出かけたり、週末はサンディエゴの観光地を巡ったりしました。
学生の誕生日にはケーキを用意してくれ、伝統的なサンクスギビングやクリスマスディナーも体験。アメフトのゲームを教えあって観戦したり、イタリア人学生からティラミスの作り方を教わったり、日本の細やかな小物を作ってみせたり、外国語を教えあったり。
私はここで、異文化や他の国について学ぶことができたし、今でも付き合いのある、ドイツ、イタリア、フランス、スペイン、スイス、ブラジル,韓国など世界各地に友達を作ることができました。
ほとんどの学生はダウンタウンにある語学学校に通う留学生だったので、大学に通っていた私に比べると、短期滞在でした。
最初のホストファミリーに比べると、静かな時間やプライバシーは少なかったけれど、毎日、家に帰ると誰かがいて、毎日何かしらの出来事が起こっていた気がします。
ホストファミリーは、それぞれ違うものを提供してくれて、それぞれにいいところも悪いところもあります。
もし学校でたくさん友達ができて、家では静かな時間が欲しいかもしれません。
人と一緒にいるのが好きなら、下宿のようなタイプがいいかもしれません。
よく、ホームステイ先の家族とトラブル・・・という話を聞きますが、ほとんどの場合はミスコミュニケーションや、誤解、期待が外れた、などのようです。
ホストファミリーは一つの家族であり、できることとできないことがあります。そんな時は、「自分の親のところに外国人留学生が滞在していたら、どうだろう?」って考えてみてもよいかもしれません。
私自身、ホームステイを体験したことで、赤の他人と共同生活をするための協調性とか、礼儀とか、言いたいことはきちんと言うとか(ケンカにならない程度に・・・なったけど)、そういうことを学んでとてもよかったです。
良い関係を築ければ、何年経っても遊びにいける関係になります。
どんな「ホーム」に滞在したいかは、あなた次第です。