スーパーボウルCMに見る男性像の変化

こんにちは、Erinaです。

 

先週末は、スーパーボウルウィークエンドと呼ばれ、アメフトの頂上決戦である「スーパーボウル」の試合が行なわれました。

アメリカ人男性に人気の娯楽といえば、おそらく「アメフト」がトップランキング入りするのは間違いないでしょう。そのナンバーワンを決めるのがこのスーパーボウルですから、アメリカでは年間行事入りするのは納得です。

 

このスーパーボウルの試合中に流れるテレビCMは、”Super Bowl Ad”と呼ばれ、莫大な広告制作費が注がれます。年間の中で最もテレビが見られる日ですから、CMの枠も高価で、とにかく「トップブランド」たちが首をそろえているわけです。

 

その中でも、ここ数年は「趣向が変わってきたなぁ・・・」と感じるCMが増えました。

私がスーパーボウルを見始めた10年以上前は、Carl’s Jr.のセクシーなおねえちゃんが水着で特大バーガーを食べていたり、Go Daddyでは全く関係ないセクシーなおねえちゃんがスポーツカーの上に乗ってたり、とにかく男性のアドレナリンとドーパミンがドバドバと出そうなものばかりでした。

 

そんな中で、今年のイチオシ作品はコレ。

 

シャンプーのパンテーンのCMなんですが、NFL選手たちが自分の娘のヘアスタイルをセットするシリーズです。

 

オリジナルの動画が編集されて、短いものになっています。

 

 

 

 

 

まずはピッツバーグ・スティーラーズのDeAngelo Williams選手。

彼はキンダーガーテンの娘と幼児の娘2人を持つパパ。

今回はTwisted Pigtailsを作ります。

まずはカーリーな髪の毛の絡まりを直しますが、これも手馴れた手つきです。

 

 

“Strong is beautiful”

 

は今回のシリーズのテーマのようです。

 

次は妹のReynaちゃん。

まずはブロックで気を引かせる。さすが。

アメフト選手たちは、私たちオトナから見ても大きな体なのに、その大きな手で小さな髪の毛を直している姿はとても素敵です。

 

 

お次はニューオーリーンズのBenjamin Watson選手。

娘のGraceちゃんは1年生。

 

 

ツインテールの三つ編みとはなかなかハイレベルですが、彼もかなり手馴れた手つきですね。きっと日常的にやっているのでしょう。

 

 

最後はダラス・カウボーイズのJason Witten選手。

娘のLandryちゃんは3歳。

「お風呂に入れて髪の毛を洗うけど、ヘアセットしたことはない」という彼。

どうなるのでしょうか。

 

バレリーナのお団子は・・・・失敗。

作戦を変更して、三つ編み・・・も失敗。

 

う~ん・・・ってことで、シンプルなピッグテール(ツインテール)。

 

ヘアゴムを選ばせるときに「カウボーイズの青と白にしたら?」というパパのアドバイスを無視し、「紫が良い」という娘ちゃん。笑

最後に星の飾りもつけて、出来上がり。

 

 

 

どうでしょうか?

 

アメフト選手という「男の中のオトコ」のシンボルみたいな彼らが、こうやって小さな娘たちにほのぼのとヘアセットするというのは、ステレオタイプを良い意味で破壊してくれるし、世の中のいかついパパたちですら素敵!と思えるようになります。

 

 

 

こちらは、昨年のスーパーボウルで話題になったCM。

Doveのメンズケアシリーズの作品です。

 

 

色々なシーンで、子ども達が”Daddy!”とパパを呼ぶ表情が紹介されています。

 

男性パートナーが子育てに積極的参加してくれている方は、「あるある・・・」と思うシーンばかりじゃないでしょうか。

自分の子供が、自分の旦那さんを必要としてくれてるシーンって、なんだか母として、妻として泣けてくるのですが、みなさんはどうでしょうか。

 

最後の”What makes a man stronger?”

というのがこのシリーズのテーマでしたね。

 

 

これまでの、「スポーツカー+セクシーなおねえちゃん+肉汁たっぷりハンバーガー」みたいな男性像から、「等身大の父親」としての男性像というものが再認識されるようになり、女性としては微笑ましいというか、嬉しいというか、こういう女性目線の男性像もここまで取り入れられる社会になったんだなと思いました。

 

ちなみに、うちの旦那は今年のパンテーンのヘアスタイルシリーズを見て、「かわいい。」と言っていました。昔なら、絶対にそんなこと(思ってても)言わなかったなぁ・・・笑

これも娘効果か。

 

 

このスーパーボウルの日は毎年、「一年間で最もDV被害の多い日」と揶揄されるくらい、家庭内暴力(ドメスティックバイオレンス)が通報されるそうです。

それはやはり、スーパーボウルというのは、男性ホルモンがドバドバと出る試合であり、男性が感情的・暴力的になってしまうことから、女性や家族が暴力の被害を受けることが多いと言われています。

近年は、ドメスティックバイオレンスの認識も高まっていて、それを助長するような「スポーツカー+セクシーなおねえちゃん+ハンバーガー」なCMよりも、こういう大人しめのCMも好まれているのかもしれません。

 

 

私はイタリアンスーツを着て高級車に乗っている男性よりも、寝癖がついていても子どもの朝食にパンケーキをひっくり返す男性のほうが100倍セクシーだと思うんですが、みなさんはどうでしょうか?

 

 

 

 

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