これからの時代のリーダー

こんにちは、Erinaです。

 

大統領選挙で盛り上がっているアメリカですが、実はお隣のカナダでは、昨年、新首相が登場したのをご存知でしょうか。

 

Justin Trudeau(日本語ではジャスティン・トゥルドーかな?)は44歳の若い首相。お父さんが同じくカナダ首相だったそうで、政治一家のようです。

彼が首相になったとき、チラッとニュースで聞いたくらいで、深くは知らなかったのですが、あまり気取らない人柄で、カナダの人たちはかなり彼に満足しているという印象でした。

 

(From wikipedia)
Justin Trudeau (From wikipedia)

 

彼は8歳・6歳・2歳のパパであり、奥さんと5人家族。

大学では工学や環境地理学などを学び、教鞭をとっていたこともあるそうです。

母親の影響で女性学や女性の市民権などにも力を入れていて、特に北米の先住民族女性たちの保護について活発に活動しているそうです。

 

アメリカにいると、かすんでしまうカナダですが、アメリカのような派手さはなくともやはり「安心するお隣さん」という印象です。まぁ、ここサンディエゴにいると「お隣さん=メキシコ」で、どちらかというとやんちゃ問題児的なメキシコですが、カナダはおっとりとした大人なお隣さんというイメージ。

 

 

そして先日、このトゥルドー首相のこんなインタビュー記事を見つけました。

 

新首相のこのインタビューを読んで思ったことは、「これからの時代に、人々が求めるリーダー像」というものでした。

 

これまでは、超人的で、天才的で、大衆の人々が持たないものを持つ人がリーダー、と考えられてきました。

大衆が「自分たちにはできない」と感じることで、「あなたがリーダーだ!」と持ち上げてきたわけです。

 

しかし、性別だとか階級という様々な社会構造やボーダーがなくなるにつれて、そういう自分が持たないものを持つリーダーよりも、最近では、もっと地に足の着いたリーダーが好まれているように思えます。

それは自分たち大衆と似たような価値観や意識を持ち、あくまで「自分たちと同じ人間」という立場で物事を見たり考えたりできる人材です。

 

こうなった原因の一つは、インターネットの普及があると思います。

これまでは有名人やハイプロファイルな人たちの日常生活というものは雲の上の存在で、彼らが実際にどんな人間なのかとか、どんな生活をしているのか、というものを見ることはできませんでした。

そんな中で、私たちはリーダーたちの「幻想」を作り上げ、理想というものを作り上げてきたわけです。

みんなニコニコしていて、夫婦喧嘩もしない、子どもも兄妹喧嘩なんてしない、いつもブランドの洋服を着て、ピカピカに磨き上げられた高級車に乗り、大豪邸にはゴールデンレトリーバー・・・みたいな「理想の家族」を描いたこと、ありますよね?

 

しかし実際は、どんなにラブラブな夫婦であれ、同意しないこともあれば言い争いになることもあります。冷戦も勃発します。どんなに仲良し兄弟姉妹だって、くだらないことでけんかになることもある。

 

それが現実です。

 

そういう現実を包み隠さずにシェアするリーダーたちが増えたことで、人々は「あ、ウチと一緒ジャン」と思うようになりました。そしてそういう親近感が信頼になり、「あなたにならこの国を任せても良い」と思うようになったのです。

つまり、「かっこつけ」はもう流行らないってことですね。笑

そういう意味では、とても庶民派だったオバマ大統領と彼のファミリーはすごく好感度が高かったし、カナダのトゥルドー首相も人々に受け入れられたのではないでしょうか。

 

 

では、上の記事から良かった部分を抜粋してみましょう。

 

 

Liz Plank(インタビュアー)

What do you think is the appeal of Canada? Why do you think so many people want to go?

カナダの魅力って何だと思いますか?どうして多くの人がカナダに行きたくなるのだと思いますか?

 

Justin Trudeau(カナダ新首相)

The grass is always greener on the other side of the fence. People are looking at it as the perfect place. We had difficult, divisive discussions in our election campaign. We’ve had challenges around all sorts of things, and I think the sense is that we’re a place that has been able to work through it and work it out a little bit better than some other places, because Canada is one of countries that figured out a fair while ago that differences and diversity are actually a source of strength, not a source of weaknesses.

隣の芝生はいつも青く見えるものです。人々はカナダをパーフェクトな場所だと思っている。でも今回の選挙運動中も、難しくて対立的なディスカッションがありました。私たちは様々な事柄において常に試練に直面しますが、僕の感覚では、カナダという国はそれらの試練を解決することができて、それが他の場所よりも少しだけ上手なんじゃないかと思う。なぜならカナダという国は、差異や多様性というものが自分たちの強みになるということをかなり前に見つけたんだ。弱点ではなくてね。

 

 

 

 

 

Liz Plank

How do you balance fatherhood with being the prime minister?

父親であることと首相であることのバランスをどうやってとっていますか?

 

Justin Trudeau

There’s no question that I work extremely hard. I’m traveling around the country, now a little more around the world. I work long, long hours. Being able to get home to see them every night or almost every night when I’m in Ottawa is great. Being able to bring them with me on trips when I can is really important.

僕の仕事が超多忙だというのは、言うまでもないだろう。国中を飛び回り、今では国外も飛び回る。長時間勤務だしね。オタワにいるときは、毎日、またはほぼ毎日家に帰って、子ども達の顔を見られる。これは素晴らしいことだ。僕の出張に子ども達を同伴させられるというのもとても重要なことだ。

My dad did that with us. He’d bring us with him, one of us with him, when he would go on overseas trips, and we got to see the world and engage and mostly got to spend good quality time with our dad. Throughout I just sort of remember, look, I’m in politics not in spite of the fact that I have kids but because of the fact that I have kids, and they keep me really grounded in, “Well, am I doing things that are meaningful, or am I just sort of playing the game?”

父が僕たち(兄弟姉妹)のために同じことをしたんだ。僕らを同伴させて、海外なら一人ずつ同伴させた。僕らはそうやって世界中を見て回ることができたし、父とクオリティタイム(他人と過ごす質の高い時間)を過ごすことができた。あとは、そうだな、考えてみれば、僕には子どもがいるから政治に身を置いているというところが大きい。そして彼らは僕の足を地に着けてくれる。「僕は何か意味のあることをやっているんだろうか?それともこれはただのゲームなのだろうか?」ってね。

I never know whether I could have the perfect solution on that or the perfect answer. But just asking the question, “Is the time I am away from them compensated by the fact that I’m busy making a better world for them, and am I getting that balance right, and then am I remembering to turn off my BlackBerry, am I remembering to—”

僕はこの質問に、パーフェクトな解決策やパーフェクトな答えがあるかどうかはわからない。でも、これだけは自問するんだ。「子ども達から離れているこの時間の代償として、彼らの世界をより良いものにできているのだろうか?適切なバランスが取れているのだろうか?ブラックベリー(携帯)をオフにすること、忘れていないだろうか・・・?

 

 

 

どうでしょうか。

 

話を聞いていると、「フツーの40代のパパ」という印象です。たまたま彼の仕事が国政だったというだけで、父親としての顔、ハズバンドとしての顔、息子としての顔、兄弟としての顔を持ち、そしてそれを誇りに思っている。

あくまで私たちと同じように、子どもが夜泣きすれば寝不足になり、熱を出したら心配し、子どもと楽しい時間を過ごすことに幸せを感じる父親です。

大富豪で奥さんが左団扇な大統領候補者よりも、パートナーシップとしての結婚生活を続けること大変さを知っていて、子どもが親の愛情を感じるためには何が必要かを知っているという男性のほうが、よっぽど信頼できると思いませんか。

まずは自分の手の届くところから人々を幸せにし、笑顔にすることができて、だからこそ国政という仕事をしても、納得してもらえるのではないでしょうか。表の顔ばかり立派で、家では空っぽな政治家たちに比べたら、ずっとずっと良いと私は思います。

 

昨今のポピュリスト主義+炎上商法でもてはやされているアメリカの大統領選挙。

「おぉ!」と目を引く経歴の持ち主じゃなくても、こういう良い意味で人間くさい候補者がいれば、さっさと投票もするんだけどなぁ。

 

 

 

 

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