家のローンのリファイナンス(前編)

こんにちは、Erinaです。

 

3年前に買った我が家のローン (mortgage) のリファイナンスの最中ですので、ちょっと書いてみたいと思います。

 

まず、リファイナンス (Re-finance; 略して”Re-fi”なんて呼ばれることも)って何でしょうか?

 

簡単に言うと、「新しいローンに組み替える」ということで、現時点の残額(balance)をもとに、月々の支払額を下げる目的などで行なわれます。

そもそも、「家のローンを支払い終える」という概念が日本に比べて薄いアメリカ。

これは、不動産価値は時間と共に上がる(appreciate)という文化なので、自分の家の価値が上がれば、家を買い替えるということが頻繁に行なわれるからです。

なので、30年ローンを支払い終えることよりも、月々の支払額を下げるために、リファイナンスが行なわれます。

 

 

たとえば、10年前の2006年に$500,000で家を買ったとします。その時のローンバランスは$500,000でした。

当時の利率(interest rate)は4.5%。

(Our initial mortgage was $500,000 at 4.5% rate.)

30 year amortizedだとすると、月々の支払いは約$2,530。

 

ちょっとまとめてみると、

 

Balance 残高:$500,000

Interest Rate 利率:4.5%

Payment 毎月の支払い:$2,530

 

10年間、地道に、時間通りに支払い、10年間で$385,000まで残高が減りました。

(We have paid down to $385,000 in the last 10 years.)

 

 

最近の低い利率でリファイナンスしようと、色々と探してみると、3.75%というレートにクオリファイできることに。

これをもとに計算してみると、

 

Balance 残高:$385,000

Interest Rate 利率:3.75%

Payment 毎月の支払い:$1,780

 

となり、

 

$2,530 – $1,780 = $750

 

を毎月セーブすることになります。

 

2016年にリファイナンスした場合、この先の30年で支払う計算 (30 year amortization)なので、2006年に組んだときよりも、ローンの完済時期が10年延長されることになります。

しかし、上でも書いたように、「完済する」という文化のないアメリカでは、完済時期が10年延びたとしても、気にする人がほとんどいないわけです。

 

 

では、このリファイナンス、どうやってやるか。

シナリオで書いてみます。

 

 

まずは下調べ。

 

私がやることとしては、

 

  • 最近の利率
  • 自分のクレジットスコア
  • クレジットカードなど他の短期ローンをなるべく完済する
  • 自分の家の価値 (Zillowなどで大まかな市場価値を調べる)

 

などを調べておきます。

 

で、銀行選び。

 

まずは現在のローンを組んでいる銀行やレンダー(Lender)に直接連絡。これを銀行Aとしましょう。

 

私:”I would like to refinance my house. I currently have a mortgage with you, and I am wondering if you can give me a quote.”

(自宅のリファイナンスをしたいと思っています。現在、あなたの銀行でモーッゲージを組んでいるのですが、どんなquoteをしてもらえますか?)

 

“quote”は大まかな計算をした数字、という感じ。

 

銀行A:”According to our record, the loan term for you is xyz.”

(そうですね、私たちの記録によると、loan termはxyzになります。)

 

“loan term”とは、ローンの決まりごとのこと。利率やamortization、支払額などのことです。

xyzには、それらの情報が入ります。

 

 

でも、ここではまだ電話は切りません。

 

我が家には最近、「リファイナンスしませんか?」という広告メールがどしどし来ていたので、それらの情報を用意しておきます。

 

 

・・・というのも、このプロセス、「レバレッジ」を学ぶ良い機会になります。

 

 

上のように、銀行Aからローンタームをもらった時点で、こう言うわけです。

 

“I have been receiving these mails from other mortgage lenders that they can give us lower rates than you. Do you think you can be competitive?”

(最近、他のモーッゲージレンダーたちから手紙がよく届くんです。それによると、もっと低い利率をオファーしています。あなたの銀行はそれと競争できますか?)

 

つまり、「他ではもっと良い話があるんだよね・・・」を匂わせるわけです。

こちらの手持ちカードを元に、相手を動かしたり、こちらに都合の良い動きをさせる力のことを、「レバレッジ」と呼びますね。

 

そうすると、

 

こちらが毎月、きちんと支払いをし、他にもローンを組んでいない=良い客

 

というデータがある場合、

 

“Okay, I will check with our mortgage specialist. May I get back to you in this afternoon?”

(そうですか、わかりました。ではうちのモーッゲージ担当者に相談させてください。今日の午後に折り返し連絡してもよろしいでしょうか?)

 

なんてことに。

 

“Sure.”

 

と言って、電話を切ります。

 

これは、”Initiation”ステージで、リファイナンスプロセスの開始です。

 

おわかりのように、最初に電話に答える人は、住宅ローンの担当者ではないことが多いです。一般的なクオートより、自分はもっと良いクオートをしてもらえるべきだ!というのをアピールすることが大事。

 

で、ここで、のほほんと電話がかかってくる午後まで待つわけではありません。

 

郵便で「うちでリファイナンスしませんか~?」と来ていたところに連絡してみます。これを銀行Bとします。

 

私:”Hi, I am thinking of refinancing my house, and I have received a mail from you. Do you think you can give me a quote?”

 

相手は「待ってました!」とばかりに、

 

“Sure! What’s your address?”

 

なんて聞いてきます。

 

そこで、名前と連絡先などを伝えると、

 

“Yes, we can do 30 year loan with 4.00%, no closing cost, no out of pocket money for you.”

 

なんて言ってきます。

 

Closing costは、このディールをクローズするためのコスト。

具体的には手数料や、Appraisal(査定)費用などです。エスクローにおけるクローズについてはこちらの記事でどうぞ。

Out of pocket moneyというのは、今回のリファイナンスに必要な、自己負担現金。

それらが必要ないということは、現時点で手数料を支払わなくて良いということ。この場合、これらの諸手数料はローン残高に組み込まれます。

 

 

 

・・・と、長くなりそうなので今回はこのへんで。

次回の後編で、プロセスの内容とネゴシエーションについて書いてみます。

 

 

 

 

“家のローンのリファイナンス(前編)” への2件の返信

  1. 初めまして!大阪市在住のタミーと申します。アメリカ人旦那と日本に1994年から住んでいますが、来年からサンディエゴに移住しようと計画しています。サンディエゴは高校時代に一ヶ月ホームステイ行ったっきりで、ほとんどわかりません(^_^;) エリアなど色々情報集めていますが、現地在住の方に伺うのが1番確実だと思い、メールさせて頂きました。
    個人的にでも、よろしければアドバイスをいただければ幸いです(^_^)

    私、旦那は40代後半で、息子が5人います。息子達にサッカーや、野球、ゴルフをサンディエゴでもさせたいので、そういう情報もご存知でしたら教えて頂ければ助かります(^_^) 家も購入しようと思っています。

    よろしくお願いします(^_^)

  2. Tammieさん、こんにちは!コメントありがとうございます。
    サンディエゴに引っ越されるんですね。
    個人的な質問があれば、コンタクトページからぜひご連絡ください。
    学校選び、エリア選び、色々とありますよね。
    お家探しのプロセスで、雰囲気を掴むにはzillow.comがおすすめです。
    このエリアで、この大きさで・・・というのが大まかに決まっているのであれば、相場などがわかります。ぜひリサーチしてみてください♪

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です