ローマは一日にしてならず

こんにちは、Erinaです。

 

「ローマは一日にしてならず」

Rome was not built in a day.

 

偉大なものは、長年の積み重ねがあってこそ、完成するという意味。

 

この言葉を痛感した出来事がありました。

 

それは、うちの9歳の息子のこと。

 

彼が9歳になり、男の子の子育てにおいて、次のステージに進んだ気がするこの一年。

日々の中で、「男ってこうやってできるんだなぁ」と感じることがあり、たくましいやら、恐ろしいやら(笑)、やっぱり自分とは違うんだなと思うことが多々ありました。

 

先日、家で息子と二人きりだった日のこと。お昼時になり、彼がこう言いました。

 

「お腹すいた。」

 

「何食べたい?」と聞くと、「冷凍のブリトー。」と言いました。

 

私が「オーケー」と答えると、彼はちょっと一瞬、待ったのです。

 

私も待っていると、「やり方がわからない。」と言うのです。

 

電子レンジでチンするだけの冷凍ブリトーの温め方がわからないという息子。9歳。

 

私はハッとして、ある危機感を持ちました。

 

そうか!私、教えてなかったのか!

 

7歳の娘は、欲しいものは自分でなんでも手にいれる性格なので、同じ冷凍ブリトーの温め方も知っていたし、ピーナッツバター&ジェリーサンドイッチも自分で作るし、だから息子もできるんだろう、と思っていたのです。

 

だけど、できなかった!

 

「紙皿を出して、ブリトーを一個のせて、電子レンジの1のボタンを押す。そしたら1分になるから。で、スタートをもう一度押せばプラス30秒。それでできるよ。」

 

というと、「オーケー!」と言って、自分でやり始めました。

 

おいおい、知らなかったのか・・・・。

 

と思ったけれど、これって親(=自分)の責任だよね?!と私は焦りと同時に、恥ずかしさを感じたのです。

 

昨今多い、自分で何もできない大人。20代、30代、まして40代になっても親とずっと同居しているから、家事は全て親まかせ。だから自分では何もできない。

私は今まで、「そういう子供ってどうなの?」と思ってきたけど、いやいや、それって親の責任でしょ、と考えが変わりました。

 

私はワーキングシングルマザーひとりっ子家庭で育ったので、小1からかぎっ子で、小2でガスレンジの使い方を教わり、小3で皿洗い、小4で夜ごはんの手伝いをしました。中学入学までには、一通りの家事は仕込まれていて、当時は嫌だった手伝いも、大人になってからいち早く自立するために必要だったとわかり、今ではあの家庭環境に感謝しています。

 

うちの旦那も家事は全てこなす人で、彼と結婚して以来、我が家のキッチンシンクに、汚れた食器が残されているということはありません。彼と結婚を決めた時、「この人とだったら、家の責任をきちんと共有できる」と思えたのも大きかったです。

 

だから、うちの息子も家事は自然とできるんだろうと思っていたら・・・。

 

やはり、できなかった。

 

 

 

「ローマは一日にしてならず、だね。」

 

と私は旦那に言いました。

 

「男ってきちんと教えないとわからないんだよ。僕はちょっと特殊だったから。」

 

確かに、彼は複雑な家庭環境で育ち、早い時期からなんでもできなくてはならない子供時代を過ごしました。

 

「そうか〜、じゃあちゃんと息子くんにも教えてね。」と言いたい気持ちをぐっとこらえ、将来、「家事は妻に任せて、自分では何もできない無能な男」にならないために、子供の頃から家事を仕込むのはやはり親の責任なのだ、と自分に言い聞かせたわけです。

これからの、優秀で有能な女性に、「この人とだったら、結婚して二人三脚したいわ!」と言ってもらえるような男性に、息子を育てるのが私の目標なので。笑

 

両親が揃っていて(つまり家に二人の大人がいて)、お腹がすいたとしても誰かがやってくれるという環境で育てば、自分で覚える必要はない。

 

それと正反対の環境で育った私達夫婦だったのに、自分達がやり続ければ、子供は自分でやる方法を覚えることはない。ものすごくアイロニーだなぁと思ったのと同時に、親は意識的に子供自身にやらせないといけないんだな、と感じたのです。

 

次の日、息子はお腹がすいたと言って、自分でブリトーを温めて食べていました。よしよし、まずは第一歩。

 

 

 

 

 

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