アメリカの学校システムの基礎知識 (3)

こんにちは、Erinaです。

 

前回前々回に引き続き、アメリカの(公立)学校システムにおける、基礎知識について書いています。

今日は、年間を通した行事などについて書いてみたいと思います。

 

 

First Day of School 学校初日

これについてはこの記事で。

 

 

Rainy-day Schedule 雨の日のスケジュール

さすが南カリフォルニア。雨があまり降らないので、珍しく降った日は特別スケジュールになります。

通常、朝は7:55になるまで自分の教室には入れず、校庭でジョギングをすることになっているのですが、これが中止になり、7:45から教室が開放されます。つまり、先生の準備時間が減る。

そして、休み時間も教室内。ランチも通常のランチエリアではなく、教室で食べます。

熱波のような暑い日もこのスケジュールになります。先日、ここサンディエゴでは華氏100度(摂氏で38度)超えの日々が続き、そのような天気の中、外で過ごすと子供の健康状態が危ない、ということで、逆に外遊びができなくなるのです。

なので、子供達が、「今日は Rainy-dayスケジュールだった〜。」と言ったら、外で十分に遊べなかった→エネルギーを持て余しているという意味です。

 

 

Back To School Night/Parents Night/Curriculum Night ペアレンツ・ナイトまたはカリキュラム・ナイト

新学年度が始まって、最初の行事。

この学年ではどんな勉強をするか、先生の紹介など、親が参加して学校の様子を知る日です。夜に行われます。

詳細はこの記事で。

 

 

Teacher-Parent Conference 個人面談

親と先生が一対一で面談する日です。

親は希望の日時を選び、先生がスケジュールを調整します。だいたい15分くらいの枠で、学校が始まる朝だったり、終わった後の午後に行われます。

学年が始まって2ヶ月ほどした10月くらいに行われ、今年一年の目標などを相談します。

親は、それまでに子供の様子を観察し、今年一年はどんなところに注意するべきか、どんな勉強をするべきかなど、先生と相談すると効果的です。

我が家だと、最近、どんな本を読めば良いかわからないまま、読書量が減ってきた息子ですが、サイエンスに興味がある場合、どんな作品を読めば良いか、とかそういうことを聞きます。質問はなるべく具体的に。

 

 

Assembly アセンブリー

全学年や、全校が集まる「集会」です。

たとえば、ゲストを招いてサイエンス系のプレゼンテーションを聞くだとか、地元の警察や消防士を招いて安全についてのなんちゃらを聞くだとか、そういう時に行われます。

最初は「なんだそれ?」と思ったけど、日本でもありましたよね。

うちの学校は、全学年がいっぺんに集まれるスペースがないので、学年ごとに行われるイベントが多いようです。子供達だけ参加の場合は、基本的に、前もって親には知らされません。

 

 

Rotation ローテーション

とにかくよく聞く、この言葉!

たとえば、クラスでパーティをやる時、グループに分かれて、各ステーションを回る場合に、「ローテーション」。

または、高学年になって、科目ごとに先生が違う場合、それぞれの授業を「ローテーション」。

つまり、一カ所で何かやって、時間が経って別のところに移動、という意味ですね。こういうのは、子供達の方がよく把握している・・・。笑

 

 

Homework/Assignment 宿題・課題

これは、学校にもよるし、先生にもよります。

ドサッと一週間分を月曜日に出す先生もいるし、全く何もない先生もいるし、本当にバラバラです。

ペースやリズムをつかむまで大変なのは、アメリカ人家庭でも同じようです。

うちの学校は割とゆるい方ですが、一日20分の読書と、なんらかの計算問題はやらせるようにしています。

 

 

Field Trip フィールド・トリップ

遠足、または校外学習ですね。

直接、歩いていくことはなく、スクールバスに乗って、ミュージアムや水族館などに行くことがほとんどです。親もボランティアで同伴できます。

 

 

Field Day フィールド・デー

日本の運動会で、これについてはこの記事で。

 

 

Lockdown ロックダウン

不審者侵入や、学校付近での犯罪事件などが起こった非常時には、ロックダウンが行われます。学生は自分の教室、または最寄りの教室などに入り、ドアは施錠し、カーテンを閉め、電気を消し、窓やドアから見えにくいところに隠れる、という手順です。

親としてはあまり歓迎したくない状況ですが、やはり危険なことは学校付近でも起こりうるわけで、小学校からこのロックダウンの訓練が行われます。

私は現地校ではこの訓練に立ち会ったことはないのですが、先生たちは小さい子供達が、怖がらず静かに、暗い中で時間を過ごすために、様々な工夫をしているようで、彼女たちの努力はやはり素晴らしいものがあります。

(詳しくはこの記事でどうぞ

 

 

State Standard Test 州の学力テスト

テストの種類は、学校やディストリクト(日本の教育委員会)によって異なるようですが、州が定めた学力テストを学年末に受けます。うちの学校は3年生以上で、算数・読解・作文の3項目。

昨年、初めてうちの息子が受けたのですが、各自のコンピューターでテストにアクセスし、丸2日かけて受けたそうです。

学校ごとの評価もされるため、先生たちは子供のヘルプをしてはいけないとか、相談しちゃいけないとか、かなり厳しいルールがあるようです。

先日、息子が5月に受けたテスト結果が、我が家に直接届いていました。読解が低かったので、「もうちょっと読書しなさいよ」と釘を刺しておきましたが、どうなんでしょう。まぁ、親はこれをもとに、次の学年の勉強について考える、というわけです。

 

 

Open House オープンハウス

年度末に行われる行事で、その一年、子供達がどんな勉強をしたか、どんなことをやり遂げたかを親が見学できるイベントです。

展示物や掲示物が壁いっぱいに貼られ、子供達は、自分の教室や作品を親に見せることができます。

親は先生に挨拶したり、今年一年の様子を簡単におしゃべりできます。

 

 

その他にアメリカの学校に関するあれこれ・・・

 

Year-round Schedule イヤー・ラウンド

“Year-round” とも呼ばれる学年度のスケジュール。

通常、8月末または9月頭に新学年度が始まり、次の年の5月に学年度が終わり、6月〜8月は夏休み、というアメリカの学校システムですが、長い夏休みを分散させるスケジュールを取る学校も増えています。

たとえば、夏休みは7月末で終わり、その代わりに、10月頃に2週間くらい「秋休み」をとったり、春休みを長くしたり、と様々です。これは通う学校でチェックしたほうが良いですね。

 

 

School Mascot/School Color スクールマスコット・スクールカラー

「愛校心」の強いアメリカの学校。

たいてい強そうな動物とか、歴史的なキャラクターなどが学校のマスコットに選ばれ、それがスポーツのチーム名になります。「◯◯タイガース」とか「△△イーグルス」とかですね。

それと一緒にスクールカラー、つまり学校の「色」も決まっていて、その色のTシャツを着る日とかがたまにあります。

 

 

Club Activity クラブ活動

うちの子供たちの学校では、様々なクラブ活動が放課後に行われているようです。

しかし、全員が何かしらのクラブにサインアップするのではなく、子供のボランティアだったり、先生が「この子はこれに向いていそうね」と選んで行うようです。

この記事で書いた TED-Ed Club もその一つ。

他には、学校の野菜庭園の手入れやリサイクル活動をする “Roots and Shoots”というクラブや、吹奏楽の “School Band” もあります。これらについてもそのうちに記事を書いてみようと思います。

 

 

ASB (Associated Student Body) 生徒会

小学校ではありませんが、中学・高校からはASBが中心になって動くイベントなども増えますね。

ボランティア活動やリーダーシップなどが大きな意味を持つアメリカでは、やはりこういう活動も重要視されるようです。

 

 

 

どうでしょうか。

3回にわたって紹介してみたアメリカの学校システム。

親として見えない部分もかなりあると思いますが、そう思うと、子供達も昼間、色々なことを学んできてるんだなぁという印象です。

全て理解することはできないけれど、子供達がやっていることを陰ながら応援したいですね。

 

 

 

 

 

“アメリカの学校システムの基礎知識 (3)” への1件の返信

  1. 初めまして。とみさきと申します。
    アメリカの学校での掲示物の英語に興味があります。モラル的なものから、マナーなど、です。よろしくおねがいします。

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