アメリカで中学生:親の不安と子供の不安
こんにちは、Erinaです。
突然ですが、この世の中にある勉強の中で、私は「親になる勉強」が一番難しいと感じています。
皆さんはどうでしょうか。
数学のほうが難しいよ!笑
っていう人もいるかもしれませんが、私からしたら、答えがすぐに見つかるから数学の方がずっと簡単です。
うちの息子は今年から中学生になりました。
日本だと小6ですが、このあたりではこの学年から中学校です。
生活のルーティーンに変化はあれど、中学生になったからと言ってその日からいきなり別人になるなんてことはなく(当たり前)、相変わらず自立していて優しくて頑固な息子。
そして4年生になった娘は今年で今の小学校に通うのも6年め(TKからなので)のプロ。アフタースクールやクラブ活動でリーダー的役割も担うようになり、赤ちゃんからの卒業を垣間見ることができます。
日本では「難しい年齢」なんて言われる彼らですが、そんなことは決してなく、成長の一面をちらほら見せながら、子育てってやっぱり楽しいなぁと思わせてくれる日々です。
しかし数年前に比べて確実に変化を見せているし、もう昔には戻れないなということを実感することが増えてきました。
そんな変化と「中学生の母」になった私の中で起こっている心境について、今日は書いてみたいと思います。
まず、目に見える変化は、中学に通う息子のスケジュール。
彼の学校は朝9:00スタートなので、我が家の誰よりも家を出るのが遅い。
しかも私たち夫婦が車で送っていけないので、彼は自分で家に鍵をかけ、セキュリティアラームをセットし、近所に住む子達のカープール(相乗り)で学校に行きます。
学校が終わるのは3:30ですが、水泳の練習が別の場所で15分後に始まるので、彼はまた別のカープールで水泳に向かいます。
全て他の親が運転してくれます。(帰りは私が担当するなどして手分けする)
学校用のバックパックと水泳用のバックパック2つを抱え、誰よりも小さい彼は全校生徒1,700人のキャンパスを4分間の移動教室時間に歩き回り、親も知らずにいたオナーズクラスに入りました。(カリキュラムナイトで知った)
このどれにも文句を言うことなく、体型が少し引き締まってきた彼は、やっぱりちょっと大人になってきたかなという感じです。
朝と夕方のカープール。
水泳の練習終わり(6時)まで私たちに会わないこと。
大きな荷物。
小さい体の新入生。
行事でも親の参加は急激に減り、教室内に親が入っていくこともほとんどなくなる。
「見えないこと」がどんどん増えては、息子自身に任せることが増えてきました。
そういうことに不安を感じることは簡単だったけれど、ちょっとずつ手綱を緩めるというか、「これくらいなら大丈夫かな」という感覚は、これまでにない感覚でした。
それができたのはやはり、自分が教育の現場にいることで、他の子供達を見てきたからというのが大きかった。
中学生でこんなことができる。
高校生になったらもっとこんなことができる。
そういうモデルをすでに見てきたので、むやみに不安になることもなく、彼らが入っていくであろう環境も予測できたからです。
たくさんの中高生を見てきたことで、彼らの内面や日々の思考に多く触れることができ、結果として大人の視点で彼らの心に寄り添うことができるようになりました。
様々な子供達を見てきて、その違いはどこから来るのか。
もちろん子供自身の性格に違いはあれど、家庭環境や親の気持ちの置きようというのはそれ以上に影響力があり、一つの試練が目の前に立ちはだかった時に子供がどう対処するかというのは、それが大きいと感じるようになりました。
子供は子供自身で乗り越えなきゃいけない壁がある。
どれだけ彼らを守ろうとしても、学校内でついてまわるわけにはいかないし、その時々で対応しなくてはならないのは彼ら自身。
そういうことを実感するには、この「中学入学」というのはとても良い機会でした。
もちろん、全てを任せるわけにはいきません。
まだまだ子供だし、大人扱いをするには早い。
そういう本当に(良い意味で)中途半端な時期の子供を持つ親として、とても貴重な子育てのステージを経験させてもらっているし、彼らが楽しく学校に行けること、それがいちばんの願いなのです。