
マンガでアメリカの会社文化を知る
こんにちは、Erinaです。
アメリカで仕事探しをしている日本人とお話をしていて、よく聞くフレーズがあります。
それは、
「私はアメリカ企業には応募しません。だってよくわからないから・・・。」
英語もそれなりに話せて(何せ旦那さんがアメリカ人)、アメリカで運転もできて(だってできないと生きていけない)、アメリカ生活も数年(以上のもの)があって、仕事を探しているのに、希望は日系企業だけ。断言できますが、めちゃめちゃ選択肢が狭いです。
「アメリカ企業のことがわからない」という人は多いはずですが、やっているのは仕事であり、働いているのはアメリカ人、インド人、中国人、韓国人、ブラジル人・・・・と世界中の人間がいます。当たり前ですね。
じゃあ、わからないことって何?と聞いてみると、アメリカの会社文化がわからないとのこと。
今日は、その仕事以外の部分の「アメリカ企業で働いている人間の生き方」みたいなものを、アメリカの人気マンガを使って紹介します。
人気マンガというのは、”Dilbert”(ディルバート)と呼ばれる、長年、アメリカで愛されているマンガです。
新聞にも連載されていて、日本の「コボちゃん」とか「かりあげくん」みたいな感じ。「かりあげくん」も確か日本の典型的なサラリーマン4コママンガでしたが、このDilbertもそれの「アメリカ企業版」だと思ってください。
もともとは、エンジニアの主人公・ディルバートと、ペットのやりとりみたいなものだったらしいですが、そこから彼の会社人生にフォーカスされるようになり、今では彼の上司や同僚とのやり取り、会社でのできごとなど、ザ・アメリカンオフィスマンガになりました。
そこはもう皮肉やシュールなやりとりのオンパレードで、留学時代にこのマンガを読んだ私は、「なーんだ。アメリカ人も、みんな同じことを感じながら仕事してるんだな。」と思うようになりました。
それは、業種とか業界に関わらず、「カイシャ」という場所で仕事をしている人が必ず直面するだろうことばかり。
Wikiによると、このマンガのテーマは・・・・
・エンジニアの特性(変わり者・女慣れしていない・テクノロジーが好き)
・仕事におけるモラル(またはその欠如)
・役に立たない、かつサディスティックな管理職(非現実的なプロジェクト計画・マイクロマネジメント・足りないコミュニケーションなどなど)
・縦割りカイシャ文化
・監査
・大衆の愚かさ
・アウトソース先の国について
などなど、「あぁ・・・、わかるわー・・・・。」ってこと、ありません?
「マイクロマネジメント」とは、細かすぎるマネジメントで、「これはこうしろ」「あれはこうだ」という命令や指示が多すぎるマネジャーのこと。出社や退社の指示が分刻みだったり、全てにおいて部下のことを把握していないと気がすまない上司。もちろんネガティブな意味で使われます。
作者はScott Adams(スコット・アダムズ)で、作品の「皮肉っぽさ」がアメリカ文化でうけています。
彼自身も、管理職見習い、プログラマー、予算アナリスト、融資担当者、プロダクトマネジャーなどを経験し、UCバークレーMBAも持っているそうで、やはり自分自身の経験を元に作品が生み出されているのでしょう。
ではでは、いくつか見てみましょう。
(dilbert.com 2015/7/31)
右に立っている赤いシャツを着ている人が、主人公のディルバート。
椅子に座っているのが彼のボス。
- CEOに会議で恥をかかせたという理由で、君をクビにしろと言われた。
- しかし、そうなってしまうと僕に都合が悪い。
- なので、これから君をカルロスと呼ぶことにした。ついでに、ひげを生やして、足をひきずりながら歩いてくれると助かるのだけど。
このどうしようもないボスは有名・・・。
(dilbert.com 2015/8/9)
- (ディルバート)長時間勤務のせいで、僕の体が弱まっています。
- 健康のために、休暇を取っても良いでしょうか?
- (ボス)そんなことをしたら、社員である意味が本末転倒じゃないか。
- 君は、自身の健康と幸せを、お金とトレードしているのだよ。
- そして、そのお金を家族に渡し、自分が死に近づく中、家族がそのお金を遣うのを見るのだよ。
- まぁ、食物連鎖みたいなものだ。
- (ディルバート)でも僕は結婚していません。
- (ボス)負け犬。
会社員であることについては、まぁ真理でもあり、現実でもあり。
“Loser”という最後のセリフは、自分に都合が悪くなったら、こういうことを言ってごまかそうとする人間・・・いますよねぇ・・・。
これを面白いと思えるかどうか、みなさんはどうでしょうか。
という流れを踏まえて、自分のやりたいことをペットに相談するディルバート。
(dilbert.com 2015/8/10)
- 僕はいつも、SF小説を書きたいと思っていたんだ。
- それに関係するような経験も訓練もしてないんだけど。
- (ディルバート)夢を追うべきかな?(ペット)うん、でも覚えておいたほうが良いよ。単なる夢は提案でしかないということを。
現実的なアドバイスですねぇ。グサリときますねぇ。
会議にて。左の緑シャツは同僚。
- 僕の発明した脳刺激器は、どんなにつまらない会議でも興味を持つようにしてくれます。
- やっと仕事を楽しめて、お金ももらえるようになりました。問題解決したようです。
- (ネコ)一体ナニを楽しんでるって?(ボス)仕事です。ものすごい気持ち悪いことを言いますよね。
この赤いネコは、ディルバートのCEOや上司にアドバイスをする存在で、「カイシャ上層部の人間は、ネコみたいなもの(人間じゃない)ですよ」という皮肉も入っています。
「仕事や会議がつまらない」というのは鉄則で、それを覆すことを言うディルバートは気味が悪い、ということですね。
順番に読み続けると、ストーリーの流れもあるので面白いです。
私も気づいたときに読んだりしますが、時代の変化を感じさせず、「カイシャで働くってこういうことなんだな」と気づかせてくれます。アメリカ人や外国人たちも、面白いと思いながら、「まぁ、そんなもんだよね」と思って仕事しているのでしょうか。
爆笑できる面白さではありませんが、どの国でも、「カイシャで働く」ということを知っている人にとっては、ジワジワくる感じです。
そして、「アメリカっぽいなぁ・・・」と思うのが、みんなコーヒーカップを持っているところ。笑
アメリカの会社員、コーヒー飲みすぎですから。
他はDilbertのウェブサイトで読めます。



