アメリカの小学校でボランティアをする

こんにちは、Erinaです。

 

アメリカの小学校において、「親のボランティア」は必要不可欠な部分。

今日は、保護者による小学校でのボランティアと、そのメンタリティについて書いてみようと思います。

 

まず、「子どもの学校でボランティア」というのは、日本の学校教育で育った私たちにとって、なかなか親しみのないものです。

日本の学校は、「先生が仕切るもの」という考えがあり、学校でのルールや人間関係は、先生たちに丸投げする印象です。

 

アメリカでは、その境界線がとてもあいまい、というかミックスされていて、PTAつまりParent-Teacherの絆がとても強く、その絆の上に「学校=子ども」が存在している印象です。なので、Parent-Teacherの絆が弱いと、子どもにとっての学校生活の土台が揺らいでしまうわけです。

それは宿題や勉強内容の理解、子ども個人のパーソナリティやbehavior、人間関係など、親と先生のコミュニケーションが問われてくる部分でもあります。

 

 

私たちが親として、子どもの学校と絆を強めるためにできること。

 

それはズバリ、「ボランティア」です。

 

それこそ毎日の出席+宿題採点から、イベントの準備・運営・片付けまで、親が仕切りますから、どれだけアメリカの学校において親の存在が大きいかがわかるはずです。

子育てが一段落したママたちの話しを聞いても、”Volunteer at school is the best thing.”とよく言われます。

 

 

クラスボランティア

“Class Mom/Dad”とか”Room Mom/Dad”と呼ばれる親は、まさに担任のアシスタントで、今週の宿題やイベント情報などのメールを他の父母に送信したり、提出物のチェックとか、クラスプロジェクトのお手伝いとか、こまごまとしたことのお手伝いをします。

Class Momは、毎朝、先生と一緒に教室にいる印象で、自分の子どもの世話だけでなく、他の子どもたちの名前と顔を覚えたりします。もちろん父母たちとも仲良くなれますね。

しかし、これはけっこう大変なので、相当、仕切るのが好きじゃない限り、初めての親にはちょっとハードルが高いかもしれません。なので、最初の一年(キンダー)は様子見でも良いでしょう。

Class Momまでならなくても良いので、何ができるか先生に相談してみてください。うちの学校では、Year Book用の写真を撮ったり集める仕事や、読み聞かせの仕事、アートプログラムの仕事などいくつかあるようです。1人で不安なら、誰かと一緒にやるとか、メインの人のお手伝いをするとか、色々と工夫します。

 

昼間、仕事をしていると、こういうことがなかなかできなくて、とても残念に思うのですが、やはり子どもの学校のシステムを知りたければ、クラスボランティアがベスト!

最初は、具体的に何をどうするか、というのは誰でも行ってみないとわからないことばかりなので、大事なのはとにかく「やる気」だと思います。

「毎日は無理だけど、月曜の朝1時間だけなら来られます。」とかでもまったく問題ありません。

また、親だけでなく、退職した祖父母や叔父叔母の参加もオーケー。教職を退職したグランパや、アーティストのグランマがボランティアすることも多々あって、学校側も、もちろん家族側も、なんて懐が深いんだろうと思いますね。

 

 

イベントボランティア

年間行事のイベントも、親の協力なしでは運営できません。

 

たとえば、日本の学校では、発表会やお祭りなどの飾りつけは先生たちが行うと思いますが、そういうセットアップからクリーンアップ(片付け)まで、全て親がやります。最後のゴミ拾いもです。

これもSign Up Geniusというウェブサイトを使って、誰がどの仕事をいつどこでやるか?というのが一目でわかるようになっていて、なんて合理的!と感心する部分です。

 

うちの学校はPTA Involvement(参加率)がとても高く、毎回のように感心させられます。

特にセットアップなど力仕事には、パパたちの協力が必要不可欠ですから、彼らもどんどん参加しています。

ママはイベントの受付、パパはセットアップとクリーンアップ、子どもはイベントを楽しむ!という構成がよく見受けられると、「アメリカの学校は、先生たちのものでなく、子どもとそのファミリーのもの」という印象です。

このプロセスはとても楽しいので、「どうせ誰かがやるから・・・」というメンタリティがなくなりました。

 

クラスでのボランティアにレギュラー参加できない私は、代わりにイベントでのお手伝いをしています。イベント後の片付け(夜8時から9時)とかなら、仕事後にもできるわけです。

 

また、一年に何度かあるフィールドトリップ(校外学習)にもなるべく同伴します。(こういうときの「同伴者」は”Chaperone” シャパローンと言います。”I am a Chaperone for this group.”)

これも、先生一人で30人近くいる子どもたちをまとめるのは大変。フィールドトリップでは、子ども4~5人のグループに分かれ、別行動をさせるのですが、そこに必ず親が一人同伴します。なのでだいたい一回のフィールドトリップに5~6人の親が必要になるわけです。

 

 

こうやって学校でボランティアすることの何よりのご褒美は、子どもが喜ぶこと。

平日の昼間、自分の教室にママがいて先生を手伝っていることとか、他の子どもの親と協力しているとか、そういう姿は子どもにとって、とても誇りに思えることなのだそうです。新学期のオリエンテーションでも、”Your kid loves you to be here!”と先生やPTAが言っていました。

 

「仕事が忙しくてそんな時間がない」という方。Bet me. できますよ。やってください。

半年おきの歯医者のクリーニングアポイントメントだと思って、朝の2時間だけ仕事を遅刻して、クラスボランティアをしてみてください。子どもとの距離がぐーんと近づきます。学校での子どもの姿を見ることで、「ユーも頑張れよ!」という気分になれます。笑

 

「何をやったら良いのかわからない」という方。みんなそうです。こき使われてきてください。笑

大人になってここまで人に使われる経験ってなかなかできないから、新鮮です。ゴミ拾いだって良いじゃないですか。自分の子どもたちのためだもん。

怖いのは最初の一度だけ。一度やってしまったら、「こんなものか」と思えて、次回からはハードルが低くなります。

 

こうやってボランティアをすることで、学校での顔見知りが増えると、朝の挨拶も楽しくなるし、娘のクラスメートが「おはよう!」とハグをしにきてくれたりします。なんてスイートなの・・・。

 

 

今年2年生になったうちの息子は、”Roots and shoots”と呼ばれるエクストラカリキュラムグループ(日本で言うところの委員会)に立候補したそうです。

これは学校でのリサイクル活動や、野菜庭園の手入れが主な活動で、彼の担任がこの委員会の顧問をしているそう。うちの学校では、子どもたちによって運営されている団体がいくつかあり、これもそのひとつ。

 

でも私としては、まさか息子がこういうコミュニティサービス的なものに興味があるとは、まったく思ってもみなかったのです。

ある日、家に帰ってきた彼が突然、「Roots and shootsのメンバーになったよ!」と教えてくれたのを聞いて、自分で言うのもなんですが、「かえるの子はかえるだなぁ・・・」と思ったのでした。

子どもには自分の背中を見せることって大事だなぁと教えられた瞬間でした。

 

特にうちの息子は、人に見られることで努力をするタイプなので(笑)、色々な場所に参加し、顔見知りを増やし、年上の子どもたちから学び、人の役に立つことは彼にとって、良いことのようです。

娘は真逆なので、学年が上がってどういう子どもに育つのか興味のあるところですが。

そのためにも、やはり私が積極的に学校でのボランティアに参加し、子どもたちの学校での参加を応援していきたいなと思うのです。

 

そして、子どもが親のヘルプを必要とするのはほんのわずかな時間。学年が上がってしまったら、次の年はやりたくても同じチャンスはないかもしれません。そう考えると、今やらなきゃ!と思いませんか。

 

Let’s volunteer!!!

 

 

 

 

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