女ですが、何か?

こんにちは、Erinaです。

 

アメリカ大統領選挙もいよいよ大詰めですね。

投票者たちには、”Mail-in Ballot”と呼ばれる郵送投票用紙などが送られてきています。

先日行われた、選挙前最後の候補者ディベート。どうやらトランプの弱点がボロボロと出ているようで、戦局も見えてきたような気がしますが、どうなんでしょうか。

このディベートでのトランプの発言が物議を醸しています。

ヒラリーを、”such a nasty woman”(なんて嫌な女なんだ)と呼んだそうで。

 

これまで女性問題でザワザワしていた彼の本性が、この一言に詰め込まれている気がしますね。

 

もともと性差別的で、特に、賢くて実力のある女性をとにかく毛嫌いする男性。います、アメリカによくいますね。

まぁ私自身はその対象になれるほど有能な女性ではないですけど、端から見ていても、「うわー、ちっちゃい男だな〜」って思うことは多々あります。笑 口には出さないけど。

 

大統領選挙の話に戻って。

“Nasty woman”呼ばわりされたヒラリーは、これを逆手にとりました。

 

nastywomengetshitdone.com

 

というドメインネームを早速、購入し、彼女のキャンペーンウェブサイトにつながるようにしたそうです。笑

 

Nasty women get sh*t done.

 

というのは、直訳すると、「嫌な女たちは仕事を終わらせられる」つまり、「嫌な女たちは仕事ができる」ということです。

 

get sh*t done

 

は熟語で、どんなにくだらない用事でも片付ける、という意味です。

 

「今日は(どうでも良いような)やることがいっぱいあるな〜!さー、全部片付けてしまおう!!」という時に、”Let’s get sh*t done!”と言いますね。お行儀の良いみなさんはこんなこと言わないでしょうか・・・。

 

まぁ何はともあれ、こういう個人的な攻撃を、どうやって受け取り、かつ、自分の武器として逆に使うか、というのは、アメリカでは「人としての成熟度のものさし」とみなされ、こういう対応をできるヒラリーを、投票者たちは「あはは、さすがだなぁ〜!」と笑って讃えるわけですね。

そして逆に、もともとの攻撃を仕掛けてしまったトランプは、「小さい人間」と見なされてしまい、評価ががくんと落ちてしまうわけです。

つまり、力で押されたからといって、同じように押し返すことが賢明ではない、とアメリカ社会が認識している。

 

私はもともと平和主義なので、ヒートアップし続ける口論とか、「言い返してやったぜ!」みたいなやりとりが好きではありません。

そこで、私が個人的に感じることは、「ベストの攻撃とは、相手に罪悪感を感じさせること」であり、相手自身の言動を振り返らせて、それを後悔させることが何よりの攻撃だとわかりました。つまりは、こちらが手を汚す必要は全くないわけです。

これ、エリナ流女性の処世術。

結婚11年のうちの旦那は、「エリナとは議論しても絶対に勝てない」と思っているそうです。

 

 

だから、こういうヒラリーのような「さすが!」という切り返しは、自分の人生ノートにチェックしておきます。

自分がどこかで似たような状況に陥って、”You are XXXXX”なんて呼ばれたら、「じゃあ私もヒラリーにあやかって、xxxxxgetshitdone.comってウェブサイトでも作ろうかな♪」なんて笑って言えば良いじゃないですか。

そんなふうに笑われたら、相手は「しまった!こんなこと言わなきゃ良かった!」って後悔しますから、「エリナには敵わないな」と思って、結果的にこっちの勝ちですよ。

 

アメリカに暮らしていると、まぁ色々とあります。日本人同士、アメリカ人から、また他の外国人から。ね、色々ありますよね。信頼してくれる人や、可愛がってくれる人ばかりじゃありません。

でもそういう攻撃的な人やネガティブな人を構い始めると、こちらの身が持ちませんし、自分のやりたいこともできなくなりますから、「流す」というスキルは超大事になります。こういう切り返しを心がけておくことで、とにかく他人に対して嫌な思いをしなくて済む。

 

この記事でも書きましたが、アメリカンジョークを身につける、というのも自分を守る手段の一つでもありますね。

 

ちょうど今、夏目漱石の「吾輩は猫である」を読んでいるんですが(何を急に・・・)、そこでこんなシーンがあります。

主人公の「猫」の主人は胃が弱い教師で、薬を飲んでいます。ある日、彼が「効かなくなったからもう飲まない」と言うと、奥様が「飲んでください」、「いや、飲まない」というやりとりをします。

最後に、主人がこう言います。

 

「何でもいい、飲まんのだから飲まんのだ、女なんかに何がわかるものか、黙っていろ。」

 

あー、聞いたことあるセリフですねぇ。

この世の中には、国や時代に関係なく、問答無用で女を黙らせようとする男性っているんですねぇ。

 

で、この後の奥様の返事を三択にします。笑

みなさんはどれだと思いますか?

 

A. 「あなたのことを思って勧めているのに、何てことをおっしゃるのですか?」と怒る

B. 「そんなことおっしゃらずに、どうか飲んでくださいな」と下手に出る

C. 「どうせ女ですわ」と声のトーンを変えずに言う

 

 

 

 

答えはC。

 

その後も結局、主人は薬を飲まずに席を立ってしまうのですが、その姿を見て奥様はくすくすと笑っています。

「あ〜、こういう日本人女性もいたんだな」と思わされたシーンでした。

 

 

日本人女性は真面目な方が多いので、額面通りに言葉を受け取る人が多い。もうちょっとアメリカンジョークに耐性をつけられると、つまりは頭のネジを数本外すと、アメリカではちょうど良いかもしれません。

 

そんなわけで、今日の記事のタイトルは、「女ですが、何か?」です。

 

女ですが、何か?

ジャパニーズですが、何か?

英語は第二言語ですが、何か?

独身(または既婚)ですが、何か?

子持ちですが、何か?

 

・・・っていう開き直りができると、人間、強いです。

 

自分らしく生きるためには、まず自分が自分を受け入れることが必要だと思うのですが、どうでしょうか。

 

 

 

 

 

 

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