
戦争のPTSDとヨガ
こんにちは、Erinaです。
地元ニュース局CBSのウェブサイトで、こんな記事を見つけました。
Warriors For Healing eases minds of troops
戦争から帰ってきた軍人たちのためのヨガプログラムだそうで、今週末にかけて大きなイベントがあるそうです。
ここサンディエゴは言わずと知れたミリタリータウン。
アフガニスタン・イラクなどの公式な戦地だけでなく、家族すら知らない世界中で、様々な戦争に出兵する軍人がたくさんいます。
特にMarines(マリーンズ)と呼ばれる海兵隊たちは、実際に戦地に立ち、銃器や兵器を運びながら、何日間・何週間という厳しい生活を強いられます。
私はもともと、戦争というものにとても無知で、「まぁ、アメリカだからそういうこともあるんだろう」くらいに思っていたのですが、この国、特にこの町に来て以来、「もっとちゃんと知ろう」と思うようになりました。
それはアメリカに来て最初に見た戦争映画があまりにショッキングで、あまりに現実的だったからかもしれません。
“The Hunted”という映画は、特別部隊として訓練された暗殺のプロが、森に立てこもり、彼のトレーナーがハントするというストーリー。
この暗殺のプロは戦争でのPTSD(Post-traumatic stress disorder, 心的外傷後ストレス障害)を抱えており、戦争から帰ってきても、夜中に突然目を覚まし、隣に寝ている奥さんの首を絞めて怖がらせてしまったり、昼間に人ごみの中を歩くのを嫌がったりと、とても現実的なのです。
オサマ・ビン・ラディン暗殺に携わったNavy SEALSという特殊部隊の話などを聞いていると、それはもう想像を絶する世界の話で、彼らが自分と同じシビリアンの世界に溶け込むのはきっと大変なことなのだろうと思います。
アメ10のこの記事でも書きましたが、「戦地での体験」は人それぞれで、受け止め方、消化の仕方もそれぞれだと思います。
このWarriors for Healingという団体は、戦地から帰ってきた軍人たちにヨガを教え、それぞれが抱えるであろうPTSDとの向き合い方や、戦地と母国でのアジャストメントなどを教えているそうです。

この記事によると、戦争でのPTSDの難しいところは、他のPTSDとは異なりポジティブな部分も含まれているとのこと。
戦地での功績や仲間との絆など、軍人には「なくてはならない」部分もあるはずです。なのでひとくくりに「戦地に赴くのは嫌だった」とは言えないとのこと。複雑ですよね。
私もヨガが好きですが、ヨガは単純に体のためだけでなく、瞑想や呼吸で心を静めたり、落ち着かせたりする効果があります。夜中になかなか眠れないときや、遅くまで勉強・仕事をしてしまったときなどは、ちょっとだけ瞑想するだけでもよく眠れます。
こういうヨガの効用が改めて見出されており、ハイストレスの仕事をしている人たちに好まれたり、小学校の体育の授業でもヨガが取り入れられていますね。
そんなわけで今週末は、ヨガが戦争PTSDと寄り添う効果があるとのことで、こうやって大々的なサポートが行われているそうです。