自分と興味の違う子供を持ったら

こんにちは、Erinaです。

 

私には7歳の長男と5歳の長女がいます。

 

長男は私と似ている部分がとても多く、思考回路やコミュニケーション方法なども似ているので、何を考えているのかわかりやすい人です。

それとは逆に、長女はあらゆる場面で私と真逆。たぶん昔の自分だったら、かなりイライラしてはそのフラストレーションをぶつけていただろうな、と思うことが多々あります。

しかし、長女が生まれてすぐの一年半、私は仕事を辞め、育児に専念しました。その時間が、彼女への寛容さ、違うことを認める力、一歩離れてみる冷静さを私に与えてくれた気がします。

 

長女がプリスクールに行くようになると、彼女の好みや才能というものに触れる機会がどっと増えました。何よりも意外というか予想外だったのが「アート」だったのです。

私は子供の頃から絵心がなく、美術も小中を通して全て5段階中の3でした。目で見たものを、二次元のキャンバスに自分の手で描く、ということが全くできなかったのです。

うちの旦那も、お世辞にも絵がうまいとは(全く)言えませんし、好きなわけでもありません。

こんな両親から生まれた長女が、プリスクールではアートやクラフトに没頭し、年齢相応のレベルを遥かに超えた絵を描いてくると、「ちょっと待てよ」と子育て警報が私の中で鳴り始めたのです。

 

 

私と旦那はアートよりは音楽が好きで、息子も音楽に興味を持ち始めました。なので、娘も音楽に興味を持って欲しい、というのが親心だったのです。

しかし、彼女は音楽には興味を示さず、やっぱりアート。お絵かきしたり、塗り絵をしたり。

 

「う~ん、困ったなぁ。やりたくないものを無理強いはさせたくないし。かといって、私にはアートは教えられないぞ?」

 

そう思うと、学生時代からの友人ソニーに相談しました。

彼女はバリバリ理系の仕事をしていますが、趣味としてフェイスペイントやボディペイントの勉強をし始めたばかり。彼女の婚約者ラッセルも幾何学的なデザインをするアーティストで、休みの日には二人でハイキング先でデッサンしたりしています。

 

私:「相談があるんだけど。アーティストに育てるのってどうしたら良いの?」

 

ソニー:「う~ん、そうね。『素材』を色々と用意させてあげるとか。」

 

私:「素材?」

 

ソ:「クレヨンとか、マーカーとか、個人の好みもあるから、その違いを教えてあげるのは良いかもね。」

 

私:「なるほど。」

 

ソ:「クラフトをやるなら、使えるものを一緒に探したり。」

 

私:「なるほどね。テクニックとかはどうしたら良いの?全然、教えられないんだけど。」

 

ソ:「まぁ、そういうのは後からクラスに行ったり。私が行って教えてあげようか?」

 

私:「え!良いの?」

 

ソ:「うん、じゃあアート・デートしましょう。」

 

私:「やった!いつが良い?」

 

ソ:「じゃあ、再来週の土曜日で。」

 

私:「オーケー。」

 

そう言うと、ソニーはラッセルと一緒に、土曜日のお昼にやってきました。

ソニーは水彩画セット、ラッセルはシャーピーと呼ばれる油性マーカーのセットを持って。

 

私:「ふ~ん、二人とも違うものを使うんだ?」

 

ソニー:「そう、お互いに使いたい媒体が違うんだよね。」

 

私:「へぇ。」

 

そういうと、ソニーは娘に、水彩筆を使って花びらを作る方法を見せ始めました。

 

ソニー:「そうそう、ゆっくり、まっすぐに下ろしてごらん。」

 

娘は今までにない真剣な表情。黙々と、無言でいくつもの花を作っていきます。

 

(やっぱり、好きなんだな・・・・。)

 

今まで、きちんと娘の好きなものと向き合ってあげなかったことに、少し罪悪感が生まれました。

 

 

どうして音楽に惹かれる人もいれば、アートに惹かれる人もいるんだろう?

私は疑問を持ち始めました。

息子に特別に音楽を教えたわけでもなければ、娘に特別にアートを教えたわけでもない。だけど、どこかで彼らは自然と興味を持ち、それぞれに費やす時間が増えていく。どうしてだろう?

 

そこで、あることに気づいたのです。

音楽には、リズムや流れというものがあり、それはストラクチャー(構造とか枠)です。その中で自分を表現するわけですよね。

しかし、アートは白い紙と色鉛筆があれば、何をしても良い。タイミングなどもなく、あくまで自分のペースで始め、終えることができます。

 

息子はストラクチャーやルールが大好きな一方で、娘はマイペースな自由人。

そういうところからも、音楽への興味、アートへの興味、というものがそれぞれに生まれたのかも、と考え始めました。

 

 

自分にはできないこと、自分では教えてあげられない分野に、どんどん入っていく娘の姿を見て、たくましいなぁ、と思ったのは言うまでもありません。

その後、私はアートセットを持って子供たちを公園に連れて行ったり、図書館で新しい絵などを見せるようになりました。

「とにかくexposure(露出させること)が大事!」と言われたので、新しいアート体験を考えているところです。

私にとっても勉強の日々、しばらくは彼女のアートを見守っていこうと思います。

 

 

みなさんの子供のためのアート体験、ぜひ教えてください。

 

 

Photo credit: huffpost.com

“自分と興味の違う子供を持ったら” への2件の返信

  1. またまた私です!lol. 私にも6歳になる長女と3歳になる長男がいます。
    娘がアートが大好き。娘が3歳半のとき、(その時もいろ塗りとかがすきで)
    日本の実家へ里帰り中、実家の母親が書店でイラストレーターの本を購入し
    (これって大人用じゃない?3歳の子には難しいとか思ってた私ですが)
    母親も娘と一緒にもくもくとイラストを描いて楽しんでました。そのころから
    色づかいとかが上達し、集中して絵を描くことを楽しんでるみたいです。
    課題を与えるじゃなく、(紙とペンをただ渡すではなく)一緒に楽しみながら
    やることが大事だと思いました。そんな私は絵のセンスゼロ・・・まったく無理。笑)
    センスゼロの私の事を知ってる旦那はたまに娘と一緒に絵を書いてくれます。

    先週は、旦那が娘をつれて地域の無料の美術館へ行ってきました。(美術にも無頓着な私)
    6歳の娘が美術館大丈夫かな~、走り回ったりしないか?とか心配でしたが
    裸の肖像画、(笑)銅像など見て楽しんだようです。帰ってきたらこんなポーズだったよとか
    私に説明してくれました。へぇ~6歳でも美術間楽しめるんだ!と思いました。まぁたまたま父親と
    デート出来て楽しかったというのもありますが。

    最近の娘のお気に入りはアメリカ地図。次は世界地図が欲しいみたいです。
    色んな事に興味心身の6歳児です!

  2. Lisaさん、こんにちは!
    Lisaさんからのコメント、私もいつも楽しみにしてますよ♪

    子供の興味って、不思議ですけど面白いですよね。
    本当、「大人の枠」にはまってないというか。
    私も「この年じゃそんなことできない」とか「まずはこういうことができてから」と大人のアタマで考えちゃって、娘にリミットを作ってたのかな?と思うと、ちょっと反省します。
    なので、「できないことはできない!」とあきらめ(笑)、やりたいことをやらせたり、できる人にお願いするほうが良いのかと割り切ることにしました。

    娘さん、すごいですね、イラストの本を見ながらなんて。うちもそれ、やらせてみようかな。
    当時、3歳だったんですか?
    私でもできない。笑

    次は、世界地図を欲しがるなんて、何をやってくれるんだろう?ってワクワクしますね。
    本当、子供の可能性って無限です!

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