靴履き忘れ事件

こんにちは、Erinaです。

 

我が家で起こる不思議な事件を紹介してみたいと思います。

これらの事件は、なんということもない普通な暮らしを望む私には理解できないことばかりです。

私を実際に知っている方ならご存知だと思いますが、Erinaという人間はいたって普通の善良市民です。

「ちゃんとしなさい」が口癖の母親に育てられた私は、かなり「ちゃんとした子ども」だったし、今では「ちゃんとした人間」に育ったと思います。

 

そんな私が、二人の子どもの子育てをしていると、首をかしげざるを得ないことが多々あります。

 

「う~ん、これが子育てか」

 

と納得することもあれば、

 

「アンタ、宇宙人か?」

 

と理解不能なことも。

 

そういうエピソードを私はFacebookで書いてきたのですが、日英の両方で好評なので、このブログでも時たま書いてみたいと思います。

 

 

先週日曜日の午後3時半。

3年前に結婚指輪をなくした旦那のために、新しい指輪を買いに行くことにした我が家。

 

うちの近所は中東系の人たちが多く、彼らが経営するジュエリーショップがたくさんあって、私はそこをいくつか巡ろうと思っていました。

しかし、どんな指輪が欲しいかとすでにリサーチしていた旦那は、中東ブラザーズのジュエリーショップではなく、うちから車で15分のショッピングモールに入っているKAY Jewelersにそれはある、と言いました。

そもそも、中東ブラザーズのお店というのが日曜3時半にオープンしているはずはなく、見かけた4軒すべてがしまっていました。

 

「もう面倒くさいから、モールのKAY Jewelerで良いよ。」

 

そう私が言うと、モールへ向かうことにしました。

 

私はモールがあまり好きではありません。週末なんてなおさら。手前の赤信号に絶対に引っかかるし、駐車場は混んでるし、人の歩きは遅いし、ペースは乱されまくりだし。

 

そんなこんなでやっとパーキングに収まったかと思うと、後部座席の娘(6歳)が一言。

 

娘:「靴がない。」

 

私:「は?何を言ってるの?」

 

娘:「靴を履いてくるのを忘れた。」

 

私と旦那:「ハァ?」

 

振り向くと、裸足の娘。

座席にも靴もビーチサンダルもない。

 

 

ゴイーン・・・・・・・。(脱力の音)

 

 

いつもはお調子者の娘も、少し焦り気味というか、申し訳なさそうに、とどめの一言。

 

 

「家で靴を履くのを忘れちゃった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

という疑問が頭の中で生まれるも、理論派の私の理論は通用しないのがうちの娘。

 

 

KAY Jewelerはすぐそこで、見たい指輪はわかってるから、裸足でいろという旦那。

 

「次からは忘れないようにっていう良い教訓じゃないか。」

 

そういう問題か?と思いつつも、家に戻るのは面倒くさいし、何よりここで議論する気力がない。

仕方がないので、インドアモールをKAY Jewelerまで裸足で歩かせることにしました。

一応、抱っことおんぶをしてみるも、重いので無理。

 

幸いなことに(?)暑い日だったので、周りもみんな短パンサンダル姿。そこに一人くらい裸足の少女がいたとしても、あまり気にならないだろうという気になりました。

 

そんなわけでジュエリーショップにも裸足で入る娘。

買い物が終わると、「もっと(モールを)見ても良い?」と靴がない事実を全く気にしていない様子。

「良いけど・・・・」とウィンドウショッピングの途中で、彼女の好きなお店に入るとビーチサンダルがちょうどセールだったのでそれをゲット。

 

と、裸足でモール徘徊は終了したのです。

 

 

 

私はこの間ずっと、怒ることはありませんでした。というか、宇宙人な娘に怒りという感情は出なくなりました。

世の中には私の理解の範疇を超える人間がたくさんいて、驚くことに自分の娘がその一人であるという事実に、私は早々に気づいたからです。

 

他人に迷惑をかけるというのなら話は別ですが、外で裸足で遊んでいて、そのまま車に乗っちゃって、気づいたら靴がなかったというのは私の理解を超えます。(うちの庭では全員裸足です)

 

家を出るときに6歳の子どもに向かって、「靴を履きなさいよ」と言う親はいないでしょう。

「出かけるときは靴をはかないとダメだな」と当たり前のことを自分で思い出せる子どもになって欲しいし(笑)、そのために裸足でモール徘徊の一回や二回しなくちゃならないなら、それは彼女にとってのライフレッスンなんでしょう。

 

こういうことが起こり始めたのは昨日今日のことではありません。

彼女はそれこそ生まれたときから「常習犯」であり、悪気もないので、あまり懲りない。

「彼女はそういう子だ」と受け止めるのは親の私たち次第であり、彼女自身が嫌な思いをするたびに、「次は気をつけようね」と教えるしかありません。

 

私たち夫婦の思考回路はまさに0と1で成り立っていました。

そこに同じく0と1の息子が誕生。

全ては理論的に、合理的に。

 

そこにやってきた蝶のような娘は、我が家の理想みたいなものをことごとく破壊してくれたし、型にはまらない自由さというものをもたらしてくれました。

それが彼女のお役目なんだろう、ということで、私はまた怒らずに脱力するスキルを身につけるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

“靴履き忘れ事件” への2件の返信

  1. 娘さんの気持ちというか、感覚ものすごくわかります。。私は幼いころからとてもしっかり者だったのですがよくストーンとボケをかまします。本当に悪気はないのです。
    忘れ物もよくしますし、携帯をよく探します。高校受験の時は受験票を忘れました。
    自由人で基本感覚で行動しますし、好き嫌いがはっきりしてます。
    それはもう親にもなんども注意されましたが大人になった今でもそれは起こるので、今度は旦那が苦労してます。怒られるので回数は減ってきてますが。
    私の旦那も理論的なので私の行動や発言が理解できないことも多いらしく、たまにイライラされたり。。生きずらいなぁなんて感じる瞬間も(お互いさまですねきっと)
    でもそんな性格を面白がって育ててくれた親だったので、のびのびと自分を否定しないで生きてこれました。なので親にはとても感謝してますし、一番の理解者の中の一人です。

  2. めぐみさん、こんにちは!コメントありがとうございます。
    あ、ご本人がここに。笑
    ご両親が一番の理解者だなんて、素晴らしいですね。長年の理解と愛情の賜物ですね。

    私はこんな娘を持って、自分の人生が豊かなものになったと思っています。
    自分とこんなにも違う世界があったのか、と。
    急がなきゃ!これやらなきゃ!と思っているときに、「あ、ダンゴムシ」と立ち止まったり、とにかくマイペースな娘を見ていると、「人生において本当に大事なものは何か」っていつも考えさせられます。
    そしてこういう役割の娘の存在は、我が家にはなくてはならないもので、「勘弁してよ~」と思いながらも娘を笑って見守る私たち夫婦と長男。彼女がどんな大人になるのか(息子同様に)楽しみです。笑

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