先延ばし癖につける薬

2 Comments

こんにちは、Erinaです。

 

みなさん、物事を先延ばしにする癖はありますか?

 

つまり、目の前にあるやらなきゃいけないことを、「まぁ、まだ大丈夫かな・・・」なんて言って、さっさとやらない状態。これは英語で、“procrastination” と言われ、こういう癖のある人は “procrastinator” と呼ばれますね。

 

使い方としては、

 

“You are such a procrastinator!”

“I am procrastinating the study for my final.”

 

という感じでしょうか。

 

この仕事をするようになって、勉強の相談の次に多く耳にするのが、「先延ばしを治すにはどうしたら良いか?」というものでした。特に、中高生の子供を持つ親からの声が多いです。

 

何を隠そう、私も若い頃はかなりひどいprocrastinatorだったので、そんな子供たち・学生たちに向かって、「ちゃんと時間を決めて勉強しなさい!」なんて偉そうなことは口が裂けても言えません。

 

代わりに、親にこう言います。

 

「それは子供自身が痛い目に遭わないと、意味がないですよ」

 

と。

 

だから、経験させるしかない。

私は自分の子供達にもそういう主義なので、「今日、これ持っていかなきゃいけないの!サインして!」と当日の朝になって書類をどっさり出してくるとか、プロジェクトを提出前夜にやり始めても、手伝いません。その前に何度もリマインドしてるわけですから。

そうやって小さい頃から「自分の責任」というものを教えていかないと、「痛い目」というのは後々、「ものすごく痛い目」になってやってきます。

 

それを今回、私自身の経験をもとに書いてみたいと思います。

 

 

そもそも私は、夏休みの宿題も2学期の始業式前夜にやる子供でした。北海道は夏休みが短いので、8月31日ではなくて8月20日くらいなのですが、毎年、それも例に漏れず小1から高3まで、必死で漢字書き取りをしたり、算数の宿題を友達に写させてもらったりしてました。もう、ここで書くのも恥ずかしいくらい、新学期を「宿題できてます!」という心持ちでスタートしたことはありません。

 

そんな風に生きてきた私が、「痛い目」に直面したのは、大学4年の最後のセメスターでした。

就職活動の結果、第一志望だった分析会社、それも業界ではトップクラスの知名度で、初任給は当時の平均より15,000ドルも上。バケーションも健康保険も何もかもついているまさに夢のようなオファーをもらったのが、卒業も目前の3月末でした。

 

しかし、私には手放しで喜べない理由がありました。

それは、そのセメスターにとっていたあるクラスの成績が、3月時点で、なんと「D」だったのです。(「C」以上じゃないとパスできません)

これは数学の”Numerical Analysis”(数値解析)というクラスで、プログラミング(計算)重視のクラスでした。プログラミングが苦手だった私は、毎週出る宿題を先延ばしにして、結果、ミッドターム(中間テスト)もボロボロだったのです。

 

つまり、このまま行けば、

 

この授業はパスしない=卒業できない=夢のような就職が流れる

 

ちょーヤバイ!!

英語だったら、R指定の言葉がどんどん出てくる状態です。

 

そんなわけで、私はこの数値解析の教授のオフィスに行きました。

 

「どうしたら良いでしょうか?」(←日本だったら正座)

 

この年齢で、この学年で、こんなこと相談していることが恥ずかしいくらいでした。

 

そうしたら、教授は、優しくこう言いました。

 

「まずは、宿題を全部出しなさい。」

 

「はい。」

 

「そして、ファイナルは Take-homeとIn-classがあるけれど、In-classの準備をしなさい。」

 

「わかりました。」

 

そう言って、私はまず苦手意識のせいで手をつけていなかった宿題に取り掛かりました。

当時のクラスメイトで、プログラミングが得意だった学生を見つけて、一緒にラボにこもり、アドバイスをもらいながら、それまでの宿題を全て提出。

 

ファイナルは、Take-homeとIn-classの2つがあって、どちらか好きな方を選ぶようになっていました。

Take-home というのは、”Take-home Exam” のことで、家に持って帰って良いテストのこと。色々なリソースを使いながら取り掛かっても良いのですが、その代わり、内容はとても難しくなり、時間がめちゃめちゃかかる time-consuming になります。

In-class というのは “In-class Exam” のことで、いつもの授業の最終日にやります。なので、1時間で終わる内容になっていて、Take-homeに比べてシンプルです。その代わり、他の資料などを見ることはできないのでそれっきりのチャンス。(まぁそれが普通なんですけど)

 

それからファイナルまでの残り2週間、1日10時間は勉強しました。図書館にこもって、教科書を一から読み通し、チャプターごとに自分のノートをまとめ・・・。

「あの時、ああしていたら・・・」とか後悔している時間なんてありません。もう必死。

 

いよいよファイナルの日。

教室に入ると、おそらく40人はいたであろう学生のうち、In-class Examを受けたのは私を含めて4人くらいでした。他の学生たちは、時間がかかっても、難しくてもTake-home Examを選んだのです。

ファイナルは勉強の成果が出たのか、全て自信を持って解答できました。

 

そしてファイナルグレード(最終成績)発表の日。

 

結果は、「B+」。

 

やったー!!パスした!!教授、ありがとう!!

 

ってわけで、満を持して(?)の卒業となり、就職も流れずに済んだのです。

 

 

私にとって、これはまさに「ライフレッスン(人生の教訓)」となりました。

これ以降、特に社会人になってからは、やるべきことは今やる「今でしょ!」主義になったし、それができるかどうかというのは、まさに本人の心持ち次第なんだとわかったのです。

20代にしてそれがやっとわかったこと自体、恥ずかしいことでした。

だって、こういうことを理解して、小さい頃から当たり前にやってきた同級生たちは、人として偉かったんだなと思うし、自分が人の親となった今、子供に自分の責任を理解させるためには、ぐっとこらえて痛い目に遭わせるしかないと思ったのです。

 

そして、一度、その経験をした子供は、「なんだ、自分でもできるんじゃん」という自信につながり、その感覚ってものすごく気持ちよくて病みつきになるものです。だから私は子供たちに、「今回もギリギリだったけど、なんとかなったな」じゃなくて、「やることはやった!自分にもできる!」というポジティブな感覚(自己肯定感)を身につけてほしい。

 

社会には、本当にくだらないことや、時間のかかること、結果につながらなさそうなことがいっぱいあります。だけど、それらと10分向き合うだけで自分の人生が変わるなら、やっぱりそりゃ今でしょ!

 

学生たちにもこう言います。

 

「1回だけ、やってみて。お母さんのためでも、お父さんのためでも、先生のためでもなく、自分自身のため。あなたの中で、絶対に何かが変わるから。」

 

 

 

 

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About Erina

こんにちは、Erinaです。 日本で一浪した後、2002年に留学生として渡米しました。ESLとコミュニティカレッジを経て、4年制大学に編入。高校時代は大嫌いだった数学が大学で大好きになり、応用数学専攻で卒業。金融アナリストインターン、IT企業でデータアナリスト、銀行で不動産アナリストを経て、現在、キャリアチェンジの真っ最中。アメリカの高校で数学教師になるために、2016年夏に脱サラ。久しぶりの勉強と主婦業に専念しています。二人の小学生のママです。趣味は読書・ヨガ・テニス・ゴルフ・DIY・庭仕事で、最近の一番の楽しみは子育てです。 アメリカに住む日本人女性を応援したくてこのブログを始めました。

2 Responses to “先延ばし癖につける薬”

  1. avatar

    Tomomi

    先延ばし癖、まさにアメリカに来てからの私です。。この春からは脱先延ばし癖!「今やる!」宣言します。

  2. avatar

    Erina

    私も・・・暖かくなってきたのでそろそろ・・・。笑

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