母は強し
昨日の記事で、ボルティモア暴動について書きました。
絶望を感じた後に、メディアで取り上げられた人たちが、また希望の光を照らしてくれた気がするので、今日は良いニュースをシェアしたいと思います。
この動画は、暴動騒ぎの真っ最中に、ボルティモアのある高校で撮影されたものです。
暴動に参加しようとした高校生の息子を止めるために、母親がとった行動とは?
この動画は半日というまたたく間に拡散され、火曜日のうちに夜の全国ニュースでも取り上げられました。
このお母さんの名前はトヤ・グラハムさん。
ニュースのインタビューにも答えました。
「自分の一人息子を『フレディ・グレイ』のようにしたくなかった。」
母は強しだなぁ、と納得しました。
(注意:フレディ・グレイは暴動の原因となった黒人男性で、逮捕時の警察の行き過ぎた対応で死亡したと考えられています。)
私も今ならわかります。
自分の息子が暴動に参加しようとしていたら、人前だろうが、警察の真ん前だろうが、全国ニュースカメラの前だろうが、平手打ち顔面ビン タ+ゲンコツしていたでしょう。
大声で「アンタ馬鹿じゃないの!?何考えてるの?!」と叫んで、首根っこを引っ張って車に詰め込んでいたでしょう。
今回の暴動は、決して正当化されることはありません。
オバマ大統領も、「これはプロテストではない。Criminal Act(犯罪行為)だ。」と宣言しました。
そこにいかなる理由があれ、人を傷つけ、町を破壊し、政府に緊急事態宣言を出させてしまうということは、人とし て許される行為ではありません。
しかしながら、「フレディ・グレイ」や「マイケル・ブラウン」という言い訳を作り、人々、特に若い男性たちが暴動に参加し ているのです。
トヤさんがインタビューにこう答えました。
「私はシングルマザーで、6人の子供がいます。ダメなことはダメだと教えます。母親たちが『(暴動なんてやめて)帰ってきなさい』と自分の子供に電話をかけ続ければ、彼らはやめますよ。」
その通り!!
母は強し。
母の愛情の前には、息子たちは勝てませ ん。
#ToyaGrahamというハッシュタグがついたツイートで、彼女は”Mom of the year”、つまり「今年最高の母親」と呼ばれています。
#ToyaGraham you the real MVP
— Mathew 5:5 (@I64_Ricky) 2015, 4月 29
#ToyaGraham is my hero! #motheroftheyear
— Shawn Goss (@shawngoss) 2015, 4月 28
If more people were like #ToyaGraham and the community would thrive and be successful #FreddieGray #BalitmoreRiots — robjh1 (@robjh1) 2015, 4月 29
#ToyaGraham I give you my up most high respect #realtalk #toughlove my mommie is the same way.Will get me straight real quick for protection
— Lovectecus (@Lovectecus) 2015, 4月 29
「彼女は真のMVPだ」
「僕の母親も同じことをしただろう」
「あなたみたいな母親がもっと必要です」
「彼女の6人の子供たちは(こんな母親を持って)ラッキーだ」
とポジティブな内容でtweetされています。
よく使われている、”Tough love”とは、日本語で言う「愛のムチ」ですね。
警察に反逆的な若者たちも、自分のお母さんには手を挙げないはずです。
機動隊の前に、 お母さんたちを呼んで、並べたらどうでしょうか。
警察のお母さんたちも呼んで、一緒に町を守るのはどうでしょうか。
これまで、黒人社会、白人社会のリー ダーはキング牧師やリンカーン大統領などの「男性」だと思ってきました。
だけれど、これからのアメリカが人種差別と向き合う上で必要なのは、「母親たち」 なのかもしれません。
母親の愛情は、色々な不和や誤解を氷のように溶かし、解決ではなく、解消してくれると思うのです。
やっぱり次期大統領は、母親でもある女性が良いな。
(明日からは通常運転の記事を投稿します・・・)