「名前」でアイスブレイカー
アイスブレイカー(ice breaker)とは、会話のきっかけとなる「ネタ」のことをこう言います。
道ばたやパーティなどで出会った初対面の人と、おしゃべりのきっかけになるような話題を用意するのがアメリカ人式(?)なので、それに向いているようなネタは「いいアイスブレイカーだ」などと、言われます。
どんなものがアイスブレイカーになるのかというと、一番無難でポピュラーなのが、「天気」ネタ。これは当たり障りのない上に、誰でも気にすることなので、ポピュラーなんでしょう。
“What is wrong with today’s weather?”(「今日はなんだかおかしな天気ねぇ?」)
なんていう「単なる独り言」から会話が始まることもあります。
今回は「天気ネタ」に加えて、アイスブレイカーにもなる、「名前」の話をします。
私もアメリカに来てから、「自分の名前」の意味を考えることになりました。
私の名前はErina(えりな)です。
日本ではまぁまぁ使われているこの名前ですが、アメリカで自己紹介をすると、必ずと言っていい程、
“It doesn’t sound very Japanese! “(「日本人っぽくない名前ね!」very Japaneseって面白い表現)
と言われます。そして、そこから会話が始まるのです。
次に聞かれる質問が、
“Are you Russian?”「ロシア人?」(この見た目でその質問?って感じですけど。笑)
そして、「私の名前はIrene(ロシア系)って言うのよ!」って教えてくれたり。
ファーストネームだけで、これだけ会話のきっかけになるのってラッキーだな、と感じます。
私の上司(女性)の名前は、Gでスペルの「ジェリー」と言うのですが、Jでスペルをすると男性の名前になります。やっぱり彼女も男性だと思われることが多いらしく、これをきっかけによく名前と顔を覚えてもらえるそう。
加えて私は、アメリカ人旦那のラストネーム(姓)のおかげで、名前だけでは「日本人」だと思われることはほとんどなく、実際に対面してみて、
“I didn’t expect you!”(「あなただと思わなかった!」)
と言われることもあります。
先日は、新しい職場でビジネスカード(名刺)をオーダーするために、「ミドルネームを入れる?」と聞かれました。
私のミドルネームには日本の旧姓を使っています。某重機系会社と同じ名前なので、ごくたま〜に
“Are you related to the company?” (「関係あるの?」)
と言われたり(ありません・・・苦笑)、
“Is that Japanese last name?”(「それって日本のラストネーム?」)
と聞かれます。
なので、どこで自分の名前をネタに会話が広がるかわからないと思い、名刺にはぜひ私のミドルネームを入れてもらうことにしました。
日本では、自分の名前に疑問(?)を持ってくれる人がいて、そこから会話が始まる、なんてことはなかったのですが、こうやって質問をされるたびに、自分の名前が好きになりました。
名前には、「自分がどこからやってきたのか」という大切なアイデンティティが含まれてるんだな〜と実感した瞬間でした。
みなさんの名前にまつわる、アメリカで体験したことはなんですか?