
アメリカでの「食」の変化
こんにちは、Erinaです。
FDAが「3年以内にレストランでのトランス脂肪酸全廃」を宣言しました。
トランス脂肪酸は、安値でカリッとした歯ごたえのフレンチフライを揚げられることなどで、長年に渡ってアメリカで使われてきたのですが、心臓病のリスクなどが懸念されると、現代ではかなりの嫌われ者になっています。
これを機に、アメリカでの食への意識の変化について考えてみました。
「アメリカの食べ物」と聞くと、みなさんは何を思い起こすでしょうか?
ハンバーガー+フレンチフライ+コーク
ホットドッグ
ポテトチップ
巨大なソーダ
・・・・などなど、おそらく「ジャンクフード」と呼ばれるものが多いでしょう。
私も渡米前はそう思ってきたし、日本だけでなく世界中でそう思われているはずです。
しかし実際に、私がアメリカに来て感じたことは、健康や食に関しての意識は、人によって様々で、その幅は日本でのそれに比べてもっと広いということでした。
つまり、一般的な日本の意識よりもず~っと高い人もいれば、ず~っと低い人もこの国にはいるのです。
ハンバーガーなどのファストフードが当たり前という人たちは、この「意識がず~っと低い人」の例であり、そういう意味では、アメリカ人は食に関してかなり悪いステレオタイプを作り上げてしまったわけです。(マクドナルド、ありがとう・・・)
では逆に、「意識の高い人」たちについて書いてみましょう。
極端なところで言えば、”Vegan”(ヴィーガン)と呼ばれる菜食主義者がゴロゴロいます。宗教的、または文化的な理由から、特定の肉や魚、乳製品を全く食べない人もいます。
そこまで行かなくても、口にするものは全てどこからやってくるか、を知っている人もいるし、果物や野菜は地元の農家やファーマーズマーケットから買うという人もたくさんいます。
一般的なアメリカ人の食事はファストフードではなく、炭水化物・プロテイン・脂肪のバランスがとれた食事で、太りやすい体質の人は食べる量に気をつけている人がほとんど。
味付けもシンプルなものが多く、化学調味料や塩分たっぷりのドレッシングやソースなどを避ける人も多いです。
私もサラダを食べるときは、塩コショウ+バルサミコ酢+オリーブオイルのみになりました。
“Processed food”(プロセスフード)と呼ばれる加工食品はなるべく買わないようにしているし、どうしても食べるときは、きちんと自分をリマインドするようにしています。我が家では、アイスクリームやクッキー、チョコレートの類は常備していません。日本でジャンクフード好きだった頃に比べて、私の今の食生活はずっと健康的です。
そういう人たちを見てきたので、私はアメリカの食については、世界でかなり誤解されているな~と残念に思うのですが、最近になって、健康食志向の人が増えているように思います。
それは特に私たちの世代(30代~40代)の人たちに多く、意識的にファストフードや安値の食べ物を避けたりしているのです。
こうやって育てられた私たちの子供の世代が大人になる頃には、きっとマクドナルドやバーガーキングなどのファストフードチェーンは、経営危機、またはメニューを大改造しない限り生き残れないかも・・・・と思うのです。
先日、うちの旦那がラジオでこんな情報を聞いたそうです。
これはこの記事でも書いた”National Drought Day”に先立っての放送だったそうですが、アメリカで今、最も育てられている木、それもアーモンドの次に水が必要な木は何でしょうか?という質問でした。
何だと思いますか?
答えは・・・・・
「アボカド」
カリフォルニア在住の方なら、おそらく納得するでしょう。レストラン、サラダ、サンドイッチ、どこでも見ますもんね。
アメリカでのアボカド消費量は現在、毎年20%の割合で増加中。
主な生産地はメキシコ、カリフォルニア、フロリダだそうですが、昨今の水不足でなかなか供給が間に合わず、価格上昇しているのだそうです。
アボカドはトランス脂肪酸ではない、良い脂肪分が豊富で、言わずと知れた大人気の食べ物。
メキシコ料理をヘルシーに食べるには欠かせないし、トーストにバターのように塗って食べる人も。私は切って醤油をちょっとだけたらして、ビールのおつまみにするのが大好きです。
アボカドがアメリカの一般的なグロサリーストアに並ぶようになったのは、人々いわく、おそらく80年代~90年代とのこと。
それまでは聞いたことも見たこともなかったそうです。日本でもスーパーに並べられるようになったのはごく最近ですよね。
こうやって新しくて健康的な食品が、昔からある不健康な食品と置き換えられている傾向は、やはり良いことだと思います。
そして日本のように「これが良い!」とテレビで言われた日から、その商品がスーパーで売り切れになる・・・というのとは違い、アメリカにおけるこういう変化はゆっくりで、個人が「今日はアボカドにしてみようかな」と決断します。
Dr. Atkins(でしたっけ?)の研究をもとに、炭水化物(カーボ)を食事から減らす人も多く、白米・パスタ・パンを避ける人もすごく多いですが、これもおそらく20年位前からじわじわと広がった動きです。
そんなわけで、アメリカの「食」への意識は変化している今日この頃。
FDAのトランスファット全廃宣言は、その始まりでしかないのかもしれません。
「アメリカンフードと言えば?」と聞かれて、「アボカド」とか「サラダ」なんて答えが出るのも、そう遠くはないのかも・・・?
Photo from pbs.org