
コモン・コアと教科別担当制度
こんにちは、Erinaです。
今学年も無事に終わりました。
Field Dayから年度末パーティなどでバタバタとした最後の数週間も終わり、先生たちはホッと一息ついているところでしょうか。子ども達も「わーい!夏休みだー!」という感じで、これから2ヶ月間は普段とは違う生活ペースになりそうです。
Report Card(リポートカード)と呼ばれる、いわゆる「通知表」ももらいました。
秋から3年生になる息子のリポートカードは封筒に入れられていて、「新3年生と父母のみなさんへ」という手紙が一緒に入っていました。
読んでみると、新3年生の先生は教科別になり、4人いる先生が、英語・算数・理科・社会のそれぞれを担当し、4クラスを同時に受け持つとのこと。
つまり、日本でもアメリカでも、中学から始まる教科別担当制度になるらしいのです。
うーん・・・・。
3年生で教科別というのはちょっと早すぎじゃないかな?という気がするのと同時に、それだけ、この”Common Core”(コモン・コア)カリキュラムの先生たちへの負担が大きいことを実感しています。
Common Coreは、この記事でもあっさりと書きましたが、Critical Thinkingを強化する内容のカリキュラムになっていて、これまでの詰め込み方式な教育と異なる方法をとっています。
日本でも「ゆとり教育」なんてありましたね。
このCommon Coreはゆとり教育だとは言えないのですが(ゆとり教育を知らないので)、カリキュラム上での変化として、そういうことが起こった、と考えてください。
たとえば、2年生の算数を引き合いに出してみると・・・
528 + 117 =
という計算問題がありました。
これまでは、筆算で
となり、縦割りに数字を見て(ビジュアル)、一の位→十の位→百の位と順に足し算をしていきました。
コモン・コアではどういう教え方をするかというと、
528 は 100が5つ、10が2つ、1が8つ
117は 100が1つ、10が1つ、1が7つ。
で、それぞれ、100を足して、10を足して、1を足す。
というように、筆算(ビジュアル)で計算せずに、あくまで「論理」で考えるわけです。
ここでどう違うの?と書くのはなかなか難しいのですが、シンプルに書くと、「算数を文章で考える」という感じです。だから、文章や問題を読み取れないと、スタートラインにも立てなくなる。
私が個人的に感じるのは、算数とか数学というのは、それぞれの概念を理解していれば、トラディショナルだろうと、コモン・コアだろうと、ゆとりだろうと、詰め込みだろうと、日本だろうとアメリカだろうと、関係ないということ。それはおいおい書いていきたいのですが、まぁ今日はちょっと置いておきましょう。
これは算数の例ですが、英語・社会・理科も同様に手を入れられ、つまり、先生たちの指導要綱がガラリと変わったわけです。
先日、近所に住む、5年生の先生に、算数の教材について質問したことがありました。
しかし、彼女いわく「私、算数は担当してないんです。コモン・コアになってから、さっぱりわからなくなっちゃって・・・」とのこと。
え~そんなぁ・・・って感じですよね。日本だったらありえない。
まぁそんなわけで、うちの学校の新3年生では、一人の先生が全科目を担当するのではなく、分担を決めて学年全体を教えましょう、という結論に至ったようです。
もしかしたら、こういう体制をとる小学校も、コモン・コアのおかげで増えるかもしれませんね。
確かに、大変ですよ。
先生って大変。
どの学年でも、学年の最後にここまで行かなきゃいけない、というゴールがあって、それをサラリとできちゃう子もいれば、さっぱり入っていかない子もいるわけで、それを限られた時間内にみんな一緒に進みましょうね、というのはめっちゃめちゃ大変なことだと思います。(しかも小さいうちはなおさら)
そこにこんな劇的なカリキュラム改革が起こってしまい、しかも(親の目から見て)きちんと上から現場(先生たち)への新しいカリキュラムのトレーニングや説明が足りないまま、「とりあえずやってみて」って感じでポーンと丸投げされているイメージがあります。
いわば、子ども達は「実験台」。まぁ良くも悪くもですけど。
これでダメだったら、また元に戻しましょう的なところも見られます。(歴史的にこういうことは繰り返されますね)
幸いなことに、うちの先生たちは素晴らしい教師ばかりで、人間として尊敬できる人ばかり。
質問や疑問があれば、まっすぐにぶつかっていけるし、それをきちんと受け止めてくれるという自信もあります。
こちらが論理的で大人の対応をしている限り、子どもは守られていると思えるし、他の親たちと意見や考えをシェアすることも可能。「良い学校」ってこういうことだな~と最近は思っています。
日本の学校システムは、勉強も行事も、先生に丸投げという文化ですが、アメリカはそうではありません。
子どもの先生と密なコミュニケーションをとることに抵抗のある日本人も多いようですが、先輩ママや夫婦で共同参加することで、様々なギャップやハンディキャップを乗り越えてほしい。そしてその第一歩がクラスでのボランティアなんです。
だから、コモン・コアみたいなカリキュラム改革があってもなくても、一般的に「学校教育」というフェーズを乗り越えるためには、親が子どもの学校にinvolveし、状況を把握し、先生たちとのコミュニケーションを欠かさないことが必要になります。
学校や先生たちとちょうど良い距離を保ちつつ、子どものためにバランスのとれた親でいることが、価値ある学校教育につながると思うのです。
