
コミュニティカレッジという第一歩
こんにちは、Erinaです。
日本から留学生としてアメリカにやってきて、学部生として大学へ進学しようと思うと、ほとんどの場合はまずコミュニティカレッジ、通称「コミカレ」に通う人が多いのではないでしょうか。
コミュニティカレッジは、日本では「二年制大学」と呼ばれ、修了すると”Associate Degree”と呼ばれる学位がもらえます。
四年制大学に進みたい場合は、トランスファー(編入)をして、ジュニア(大学三年生)として授業を取ります。
このブログでもたびたび登場してきましたが、私が通ったコミュニティカレッジは、San Diego City College(サンディエゴシティカレッジ)、通称「シティ」と呼ばれる、サンディエゴで一番古いコミュニティカレッジです。シティは、San Diego Community College District管轄の一校で、他校のSan Diego Mesa College(サンディエゴメサカレッジ), San Diego Miramar College(サンディエゴミラマーカレッジ)でも、同じ授業を受講することが可能です。
(サンディエゴシティカレッジのキャンパス from stateuniversity.com)
この3校の中でもそれぞれに特徴があり、私が通ったシティはダウンタウンにあったため、また独特の雰囲気がありました。
まず、日本人がいません。
私がコミュニティカレッジに入学した頃(2003年)は、この南カリフォルニア州のコミュニティカレッジで日本人に会わない日はない!などと言われていましたが、このシティカレッジにはほとんど日本人学生がいません。私と同時期に入学した日本人は、自分を含めて4人。他の学年はそれ以下だったようです。
困ったときや、テスト明けには日本人学生同士で集まったり助け合ったりしたものの、それ以外の面では日本人と関わりあうことがほとんどなく、英語上達やアメリカ生活を学ぶ上でとても大きな役割を果たしていたと思います。
次に驚いたのは、学生の多様性。
年齢、人種、出身国、職業など、「キャンパスライフで青春!」という言葉のイメージからは程遠い世界でした。
まず、学生の平均年齢が高い。
姉妹校のメサカレッジは、高校を卒業してすぐに入学する学生が多いので、19~20歳の学生がほとんど。夜の授業を除いては、「大人」はほとんどいません。
このシティカレッジは、自分と同年代の人を探すほうが難しい。笑
仕事をしている人、子育てを終えて勉強に戻ってきた人、キャリアアップを目指している人、趣味で来ている人など、とても多様な「理由」がそこにはありました。
出身国も、留学生としてではなく、家族単位で移住してきた人がとても多く、世界各国からやってきていました。
クラスメイトと一緒に勉強をしたり、チームメイトとテニスをすることで、色々な人と仲良くなりましたが、みんな、ここに来るまでに様々な体験をしてきており、高校を卒業したばかりの自分にはとてもそれが新鮮だったものです。
テニスでダブルスパートナーだったHeidiは、モンタナ州出身の一歳上の女の子。高校卒業と同時に家を離れ、日本食レストランで働き、そこで仲良くなった日本人と日本へ旅行したり、仕事をしながら大学とテニスをしていました。一緒に四年制大学に編入した後は、コスタリカへ交換留学したり、現在はスペインで英語教師として働いています。
数学のクラスメイトだったGuyは、若い頃に少し危ないことをしましたが(笑)、今は心を入れ替え、自分で働きながら数学と物理の授業を取り、私と同時期にUCSDにエンジニア専攻で編入。今はコンストラクションの分野で働いています。
みんなそれぞれの事情があるにも関わらず、「勉強するんだ!」という強い目的意識と夢を持ち、地道に積み重ねていく。それがコミュニティカレッジという場所です。
私も入学当初は、宿題が出されたことすら英語が聞き取れず、提出の日になって、「え!?そんなの宿題だったの?」なんてこともたびたびありました。ヨーロッパの歴史のクラスでは、隔週で出されるレポートの宿題に、泣きながら取り組んだこともあります。(そんなクラスを最初のセメスターにとるのが悪い。笑)
日本の地元では進学校と呼ばれた高校を卒業していても、勉強したい!と思ったことのない自分にとっては試練の数々でしたが、一緒に勉強しようと言ってくれるクラスメイト達、レポートのために夜中に辞典を引っ張り出してきてくれるホストマザー、辛抱強く説明してくれる先生たちのおかげで、「アメリカの大学」というものを学んだ二年でした。
そしてこの二年があったからこそ、編入後の勉強はもっと楽しかったし、インターンをしたり、広く世界を見渡しながら卒業できました。
「卒業が大変」と言われるアメリカの大学ですが、実はコミュニティカレッジから編入してきた学生のほうが、一年次からその四年制大学にいる学生に比べて、卒業率が高いと、アカデミックカウンセラーから聞いたことがあります。実際、私と同じ専攻で必要年数(四年、または編入後なら二年以内)で卒業している学生は、コミュニティカレッジからトランスファーしてきた学生ばかりでした。
今の職場に来て、サンディエゴのビジネスに長く携わる私のボスと、コミュニティカレッジについて話をしましたが、アメリカ人にとっても、コミュニティカレッジというのは特別な場所であり、コミュニティの財産であるとのこと。
大学教育を受けてキャリアアップするということは、コミュニティを活性化するのに貢献しているわけであり、その門が誰にでも広く開かれているコミュニティカレッジは、「アメリカンドリーム」への第一歩なのかもしれません。
ここサンディエゴにあるコミカレ、グロスモントカレッジで働かれているMikaさんの記事「学問の勧め(コミカレ編)」もぜひ参考にしてみてください。
