
悦子さんへの手紙:Trust
こんにちは、Erinaです。
今日は、悦子さんへのお手紙シリーズ6通目です。
国際結婚コンサルタントの塚越悦子さんと、ブログを通して文通をするシリーズも6回目になりました。(前回までのお手紙はこちらでどうぞ)
前回はCommunication(コミュニケーション)をキーワードにしてこんな手紙を書いてみたところ、こんなお返事をいただきました。
そんなわけで、今回のキーワードは”Trust”です。
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悦子さん、こんにちは!
ずいぶんと久しぶりのお手紙になってしまいました・・・。
お元気ですか?
こちらも夏休みの佳境を迎え、いよいよ新学年もスタートです。
子供たちの新しいバックパックとランチバッグ、靴や服などを揃えて、”Back to school”の雰囲気が溢れています。
前回のテーマは”Communication”でしたが、悦子さんのおっしゃる「自分との対話」はとても重要な部分ですね。
特に結婚や恋愛という「相手ありき」と思いがちな側面でも、軸となる「自分」がきちんと自分で見えているか?というのは大事ですね。
私はどんなことでハッピーになれるのか?
私はどんなことでupsetしてしまうのか?どうしてなのか?
誰も答えはくれませんから・・・。
この答えは自分の中にしかありませんものね。
私は今、自分の将来(仕事)のことについて、この対話の真っ最中です。普段の仕事や忙しさにかまけて、自分と向き合うという作業をしていませんでした。その必要性をひしひしと感じています。
さて、今回のテーマは”Trust”ですね。
日本語では「信頼」と私は使うことが多いですが、割と日本でも早期の英語教育で出てくるし、カジュアルに使われていると思います。
でも実際に私がアメリカに来て気づいたことは、この言葉の「使い方」にありました。
私の好きなディズニー映画に「アラジン」があります。
この作品が世間に出たのは、私が小学6年生の時でした。
当時は吹き替えで見ていたこの映画でしたが、ストーリーやあのテーマソングがとても気に入っていたのを覚えています。
それからしばらくしてアメリカにやってきて、英語でこの映画を見て、「ハッ!」とした部分がありました。
それが、あの有名なシーン。
アラジンが、ジャスミンに
“Do you trust me?”
と手を差し伸べるシーンです。
街中で、身分を隠してアラジンに出会ったジャスミン姫は、その後、外国の王子に扮するアラジンに宮殿で再会します。
宮殿での窮屈な生活に不満を持つジャスミンは、「魔法の絨毯(マジックカーペット)で出かけよう!」というアラジンの”Do you trust me?”という言葉に、「えっ?」と思うのです。
私がここでハッとした原因は、アラジンのセリフが“Can you trust me?”でも、“Will you trust me?”でもなく、
“Do you trust me?”
だったところでした。
日本語ではつい、「彼は信じられる人です」とか「私を信じてくれる?」と、英語だと”Can you~”とか”Will you~”的なニュアンスで使われる「信じる」という言葉。
でも、これを逆に英語にしてしまうと、
“I can trust him.”(彼を信じられます。)
“Okay, but DO you trust him?”
なんて突っ込まれそうだし、
“I will trust him.”(彼を将来的に信じます。)
なんて言ったら、「なにかしてくれたら、彼を信じます」なんていうふうに「条件付きの信頼」と受け取られるかもしれません。
「信じる」という言葉は、相手を形容するものではなく、自分自身が相手を信じるかどうか、というあくまで「自分の選択」なのだ、とアラジンのセリフで気づかされたのです。
極端な話、たとえパートナーが周りからどう思われていても、自分は彼を信じますよ。と言えるかどうか?
“I don’t know (or care) what people think of you, but I trust you.”
なんて言えたら(言ってもらえたら)嬉しいですよね。
「どんなことがあっても、無条件で信じてるんだ!」という感じがします。
だから、“I can trust you.”でも“I will trust you.”でもなく、“I trust you.”なのです。
そしてこの”Trust”、映画の中では、アラジンを信じることに対して、少しリスキーな部分もありますが、本来は日常の中や会話を通して築き上げるものだと私は感じます。
言葉の端々や、相手の行動を見て、自分の中でクリックする部分があります。
そのクリックは人によっても違うだろうし、響き方も違うでしょう。
自分のパートナーが、どうして自分を信じているのか?というのは、なんだか気になる部分ですね。笑
ちょっと聞いてみようかな。
言葉にするのはなかなか難しいかもしれませんが・・・。
そんなわけで、映画「アラジン」で学んだ、私なりの”Trust”という言葉でした。
残暑がまだまだ厳しいですが、お体にお気をつけて。
またお手紙を書きますね。
えりな