レイオフされる運命のポジションとは

こんにちは、Erinaです。

 

先日、大学で働くうちの旦那が仕事から帰ってくると、「今日は散々なミーティングがあった・・・」と話を切り出しました。

もともとミーティングが嫌いな彼なので、「これは良かった!」というミーティング自体が少ないのですが(笑)、今回のは確かに私が聞いても「給料と時間の無駄遣い」としか思えないものでした。

 

そのミーティングとは、同じ大学内のある職員によるプレゼンテーションで、「新しい企画」を紹介したもの。

州予算に、とあるバジェット枠が存在するそうで、その資金にアドレスするための企画らしいのです。

 

しかし、話を聞くと、どうも「無理矢理感」がぬぐえず、「そんなことに税金を使って欲しくない」と私からすれば思うわけです。

 

企画自体は「どこそこのリサーチによって、AとBを組み合わせることで、学生の教育レベルが上がるので、うちの大学でもやりましょう」というもの。AとBを組み合わせれば良いという事実なんて50年前から言われてるよと思ったのですが、まぁ昨今の様々なプレゼンテーションサイトから引っ張ってきたのでしょう。最近また取り上げられたからと言って、「これは新しい情報だ!」と勘違いしてしまうのは危険ですね。

 

 

まぁそんなわけで、箸にも棒にもかからないようなプレゼン内容だったそうですが、その話を聞いて、私が一言。

 

「その人さ、仕事なくなるね。」

 

100年の歴史がある、これだけEstablishされた大学組織の中で、ボスに「まったく新しいことをやってくれ」と言われるポジションって、かなり不安定な証拠です。つまり「あなたの仕事はこれです」と固定されていないわけですから。(新商品の開発とかなら話は別ですよ)

 

うちの銀行にも、そういうポジションの人がいました。

 

昨年の大きなマージャー(合併)後にこのポジションに配属された一人の女性。二つの全く異なる部署の「架け橋 (liaison)」というのが建前でしたけど、あれは執行猶予つきという意味だったようで、半年ほどして、この女性はレイオフされました。

 

彼女は最初、必死で二つの部署のデータを集め、どうしたらこの部署間のコミュニケーションや業務の流れを円滑にできるか?と奔走していたようですが、二つの部署の性質上、水と油の関係になってしまうことは避けられないのです。

これはうちの銀行だけじゃなくて、企業というオーガニゼーションでは、大きくなればなるほど、部署間のゴールが異なってきてしまうし、それを長年、ケースバイケースで扱ってきたのに、急に「これを短期で改善しましょう!」と言っても、そりゃやっぱり難しいですよね。

 

 

ちょっと話がそれましたが・・・。

 

日本ではわかりませんが、「仕事のない人」というのは最初にレイオフで切られる対象です。

アメリカ企業では、「今日は何しようかな~」なんて言っている人を雇っておくことはしません。

 

そういう意味で、このプレゼンした職員も必死だったのでしょうけど、せっかくのプレゼン内容もパンチが弱かったらしいので、”It won’t fly.”(きっとうまく行かないだろうね)という感じでしょう。残念ですけど。

こういう難しいポジションで生き残るには、やはり「これぞ!」という企画を出さなくてはいけないし、それを確実なものにする実行力、企業の中でそれを必要不可欠なものにする継続力が必要になるわけです。

 

「わざわざ新しいことをしなくても、私ならあなたの大学にすでにある良いプログラムを、もっと多くの学生に利用してもらえるような企画をするなぁ。」

「僕も全く同感だよ。」

 

と、夫婦の会話はそこで終わったわけですが、このプレゼンした職員の運命はいかに?

 

 

 

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