数学と女の子:ホルモンの話

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こんにちは、Erinaです。

 

今日は、数学と女の子(というか女性一般)について書いてみたいと思います。

 

 

まずは思い出してみてください。

 

高校の理系クラス。

男子学生がほとんどでしたよね。

中学の数学テスト。

トップの顔ぶれはほとんどが男子でした。

 

アメリカでも日本でも、「理系」それもハードコアな数学や物理と聞くと、それは男の子が得意なものであり、女の子は少数(または変わり者)というイメージがついてまわります。

これは、数学やエンジニアリングというのは歴史的に男性主導の分野だったからです。

 

最近では、”Girls in STEM”とか”Women in STEM”と掲げられ、女性がSTEM (Science, Technology, Engineering and Mathematics)の分野に入っていくことを応援する風潮があります。

Facebook COOのシェリル・サンドバーグや、Yahoo! CEOのマリッサ・メイヤーに見られるように、IT業界での女性進出があるものの、その業界にいる女性たちにとっては、「まだまだ足りない!」というのが正直な感想のようです。

 

 

私は小学6年生までは、家で勉強しなくてもどの科目も成績優秀で(自分で言うのもなんだけど)、「勉強なんて家でしなくても全然オッケーじゃん♪」くらいに思っていました。

しかし、中学に入った途端につまずいたのが「絶対値」で、そこでつまずくと立ち上がる機会もなく、ズルズルと遅れをとったまま・・・というのが私の中学三年間のハイライトでした。

高校に入学し、そのズルズルはますます悪化し、一年目で数学お手上げ宣言をすると、毎テストで追試組の常連になりました。

 

私は常に自分の数学に劣等感を持っていた思春期でした。

 

 

こんなリサーチがあるそうです。(あくまでリサーチです)

 

「女性ホルモンであるエストロゲンは、数学的思考の妨害をする」

(エストロゲンは英語で”Estrogen”で、発音は「エストロジェン」ですね)

 

逆に、数学が得意な女性には、男性ホルモンであるテストステロンの値が高いことが多い。

 

つまり、エストロゲンやテストステロンなど、性に関係するホルモンが、数学に必要な論理的思考を左右していることが言及されており、エストロゲンがブワーっと出始める思春期に、女の子たちが数学につまずくというのは生物学的に見ても自然だということです。

つまり、数学が得意な兄と比べたり、成績トップの男子学生と比べるというのは、生物学的にフェアじゃない可能性もあるわけです。

 

これらのリサーチはこちらで読めます。(ってか、これまとめたら修士論文だな・・・)

Gender Difference in Mathematics

Study Finds Hormones Affect Thinking, Muscle Use in Women

 

 

・・・と、私はここで「ホルモンのせいだから数学はやらなくて良い」とは言っていません。笑

 

 

ただ、中学~高校という多感な時期の子ども達というのは、心も体も様々な変化を迎える時期であり、反抗期とか、自我とか、進路という側面だけでなく、それはアカデミックな部分でも影響を与えるかもしれないという理解は、親として持っていても良いのではないかなと思うのです。

この時期の子ども達って、波があって、ムラがあって、大人の私たちから見たら、どうにもこうにも不安定で危ういものですよね。

特に私もそうだったし、こうやって、「そうか、あの時、数学ができなかったのはホルモンのせいだったのかも・・・(笑)」と思えたら、数学にもセカンドチャンスを与えようかな、という気になりませんか?

 

 

では、この年齢の女の子が、どうやって数学と向き合うべきか。

 

それはエストロゲンの特徴を生かすこと。

 

エストロゲンは、「共感」するときにブワーっと出されるそうです。つまり、共感ホルモン。シェアホルモン。

 

私たち女性が、女友達と集まって共感しあうとき、誰かに同情するとき、弱者をケアするとき、そういう瞬間に必要なホルモンで、これって何かと言うと「ママになるためのホルモン」じゃないですか。

 

覚えてますか?

産後、生まれたてのベビーを胸に抱えて、「あぁ、もうこの子以外には何もいらないわ~」って心の底から思った瞬間。あの時におそらく最高潮に出ていたはずのエストロゲン。穏やかで、温かくて、優しくて、やわらかくて・・・・。

 

あれがアタマの中でブワーっと出てたら、数学なんてやってられませんよね?笑

 

 

だからその共感を逆手にとり、数学と向き合うんです。

 

共感とは、そもそもどういうことでしょうか。

 

「あ、この人の気持ち、わかるわ」

「私も同じことを体験したもん」

 

という個人的な理解から生まれるもので、これって、会話をきっかけに起こりますよね。

 

 

これを数学ではどうやるかと言うと、まず、子どもに説明させるんです。

 

「今日は、こういうことを習って、こういう問題をやって、こういうことに応用できるんだよ」

 

と、子どもが知っていることをまず説明してもらう。

知らなかったら、知っているところまで戻る。ずーっとずーっと戻らなきゃいけないとしても、ずーっとずーっと戻ってください。

子ども自身が、「これなら私も説明できる」というところまで戻ります。もしそれが、一学年、二学年前の内容だったとしても、戻ってください。

 

それに親(特に母親)が興味を持つ。

 

「へぇ。どうやって問題は解くの?」と問題の解き方を見せてもらう。

 

子どもに数学の先生になってもらって、親が教えてもらうという姿勢です。

 

親は、質問があれば質問をし、実生活で使える例があれば、「それってさ、こないだママがやった○○に出てたよ。」とか「それってママの仕事の○○の部分に使われるんだよ」という会話につなげる。

そうすると、娘が「じゃあさ、こないだの○○もこれと同じことかな?」という会話になる。

つまり、理論の部分(子どもが学校で得たもの)+応用の部分(親が経験で得たもの)を足すことで、共感が生まれ、学校で習った新しいことが子どもの体にも染み込んでいく。

 

 

これってどういうことかと言うと、「親も勉強しなくちゃいけない」んです。笑

料理に使う計量カップだとか、買い物でセールがあったとか、車のスピードだとか、数学って私たちの生活に溢れているもので、子どもとそれをシェアするためには、視線を向けざるを得なくなるし、アタマを使わざるを得なくなる。それはあくまで大人の視点で、ですが。

 

 

「他人に教えることがベストの学習方法だ」とよく言われる通り、それを子どもにもやってもらうわけです。

そしてそこに母親の共感や実体験をプラスすることで、数学は単なる教科書上のものではなく、実世界のものになります。

 

きっとこれは、男の子が教科書や問題集を使って、テストステロンがブワーっと出ているときに数学を理解するプロセスとは違うんじゃないかなと思います。(何せ、男の子になったことがないので、わかりません。笑)

 

ただ、その男の子が得意な方法だけが数学へのアプローチだとは思わないし、こうやって対話から理解が深まる数学というのは、大学に進めばもっと増えてくるし、Girls in STEMの動きがもっと進むに連れて、こういう教え方もどんどん増えてくるはずです。

 

私の知人は、コミカレで数学を教えていますが、彼は微積分のクラスで、「グループワーク」をしているそうです。つまり、個人で問題を解くだけではなく、3~4人のグループに課題を与え、複数で答えを導き、それぞれにプレゼンする。

今まで、数学のクラスではそういうことはありませんでしたよね。

 

私が家庭教師をしたとき、まずは学生に問題を音読してもらい、それが終わると、「で、何を聞かれてる?」と質問をしました。

そうすると、たいていの場合は、「これって○○を使うのかな?」と自分でfigure outする学生たち。ちょっと「?」の場合は、こちらから「○○を使うみたいだけど、どうしてだと思う?」とまた一段掘り下げる。

 

そうやって、教える側や親、クラスメートたちが子どもと同じ視点で立ってみると、数学は今までの「一人でガツガツやるもの」から少し違うものになっていきそうです。まぁそういう部分も欠かせないのですけどね。

 

少なくとも、数学にちょっとつまずいてるな、という場合は、こういうヘルプや解釈の仕方もありますよ、という紹介をしてみました。

 

今回はホルモンの話だけで終わってしまいましたが、次回はまた別のトピックで、数学と女の子について書いてみたいと思います。

 

 

 

 

 

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About Erina

こんにちは、Erinaです。 日本で一浪した後、2002年に留学生として渡米しました。ESLとコミュニティカレッジを経て、4年制大学に編入。高校時代は大嫌いだった数学が大学で大好きになり、応用数学専攻で卒業。金融アナリストインターン、IT企業でデータアナリスト、銀行で不動産アナリストを経て、現在、キャリアチェンジの真っ最中。アメリカの高校で数学教師になるために、2016年夏に脱サラ。久しぶりの勉強と主婦業に専念しています。二人の小学生のママです。趣味は読書・ヨガ・テニス・ゴルフ・DIY・庭仕事で、最近の一番の楽しみは子育てです。 アメリカに住む日本人女性を応援したくてこのブログを始めました。

4 Responses to “数学と女の子:ホルモンの話”

  1. avatar

    mi mi

    私変な人で、女性だから理系が苦手コンセプトのない人だったので、とっても興味深く読ませてもらいました。多分私の通った高校、女子校で全体の確か半分は理系、つるんでいる友達はみんなスポーツも得意な理系組だったからだと思います。

    私自身文系に進み、数学適当組でしたが、うちの彼にもアプルーブルされるくらい正直数字が苦手。 そのせいか娘も数字自体を習得するのに時間がかかりました。 今は色々ロジカルな事やっていますが、結構ちゃんとやっている様です。ただ学校は数学に関しては一切親のヘルプを禁止していて、宿題も全て学校で済ませるので全くノータッチです(残念). テスト結果は親のサインが必要でその時に、あーちゃんとやっているんだなっと確認する状況です:)
    私たちの住むマサチューセッツはMITもあるせいか、STEMは本当によく話題になります。女の子もかなり頑張ってますよー。
    次を楽しみにしていまーす。

  2. avatar

    Erina

    mi miさん、こんにちは。
    女子校って私も想像がつかない(ドラマの中の世界)なんですが、そこで文系と理系が半々だったということは、性別という枠をとってしまった場合、理系と文系は半分半分になるという証明ですよね。
    同じように、きっと男子校でも平均したらそうなんじゃないでしょうか。
    ただ、男女を混ぜたら、ホルモンという生物学的な違いがその割合を左右しているかもしれない・・・という可能性は、なかなか興味深いと思います。

    次回は、性別という先天的なものではなく、環境という後天的なものについて書いてみました。
    この部分は、アメリカは日本よりもだいぶ先を進んでいると思うし、理系の女の子がのびのびと勉強とか研究とかできる環境ですよね。
    日本も変わってきているとは思うのですが、どれくらいのスピードでキャッチアップしているのか、興味があるところです。

  3. avatar

    h42m47

    これは思い当たるところばかりでビックリ!
    私も高校の頃数学が苦手で仕方なかったんですが、追試を免れたのは『共感型』の先生が担当になったおかげでした。その後コミカレで数学を取った際には何故かすんなり頭に入ったのは、もしかしたらホルモンのバランスが落ち着いていたからなのかも・・・?

    私は理由が分からないと物凄くムズムズするタイプなので、色んな事が科学的に解明されていくのは本当に嬉しい限りです(笑)興味深いお話ありがとうございました。

  4. avatar

    Erina

    h42m47さん、こんにちは~。
    理系つながりでh42m47さんのブログも楽しませていただいています。

    そうなんですね!日本の高校でもそういう数学の先生がいらっしゃるなんて素敵です。
    コミカレではホルモンが落ち着いて・・・っていうのは、言われてみれば、私もそうだったのかもしれません!カラダの中で起こっていることが、こういう影響を与えるかもしれないって目からウロコですよね。

    私も理由がわからないことはやりたくありません。笑
    「エリナ」のリは理科の理、とうちの母が言ってましたが、予備校の先生は「理科の理は屁理屈の理」だと言っていたのを覚えています。笑
    屁理屈、大好きです。
    アメリカで理系女子、増やしましょう~!!

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