コントラクター (Contractor) って何?
「コントラクター」という言葉を聞いたことはありますか?
英語では”Contractor”で、一般的な名称は”General Contractor”、つまり日本語で言う「ゼネコン」です。ゼネコン=総合建設業者のことで、土木関係、建設関係の契約(コントラクト)を請負って工事を行う会社または個人のことです。
コントラクターとして仕事をするには、州ごとの試験に合格し、”State Licensed”になります。カリフォルニア州のライセンスの種類はこちら。
下にリストアップされているのは、専門分野のコントラクターライセンス。いっぱいありますねぇ。
- Insulation and Acoustical 断熱と防音
- Boiler, Hot Water Heating and Steam Fitting ボイラーと温水機
- Framing and Rough Carpentry 家のフレームの木材加工
- Cabinet, Millwork and Finish Carpentry 棚などの木材加工
- Low Voltage Systems 低ボルテージシステム(電気)
- Concrete コンクリート
- Drywall ドライウォールは石膏ボード
- Electrical 電気
- Elevator エレベーター
- Earthwork and Paving 地質や舗装
- Fencing フェンス
- Metal Roofing 金属屋根
- Flooring and Floor Covering 床
などなど。
コミカレ時代のクラスメートには、コントラクターのライセンスを取るために勉強している学生が多くいました。
多くのコントラクターは4年制大学でStructual Engineering(構造工学?)やCivil Engineering(土木工学)などの分野を勉強し、州のライセンス試験を受けます。その間、先輩コントラクターの下で働き、とにかく経験を積むわけです。
私は最初にこの「コントラクター」という言葉を聞いたとき、他にも契約ベースで仕事をする業種はたくさんあるだろうに、どうして建設業者だけを指すのだろう?とフシギに思いましたが・・・まぁどうでも良いですね。笑
日本で言う、K島建設とかS水建設のような大規模な建設プロジェクトを請け負う会社は、英語で”Developer”とも呼ばれます。私の周りで起こるような工事というのは小規模ですから、ここで言うコントラクターのほとんどは個人、または個人による会社で、”independent contractors”ですね。
ではこのコントラクターたちは、どんなことをするのでしょうか?(今回は、商業用ではなく、家庭用のコントラクターに絞ってみます)
アメリカの家は日本と異なり、古い家を直したり、アップデートしたり、建て増ししたりして使われます。
その際に、自分でやることをDIY (Do It Yourself)と呼びますが、やはりプロに頼むことがほとんどなのではないでしょうか。
たとえば・・・・・
- キッチンを新しくしたい
- バスルームを新しくしたい
- バックヤードにデッキを作りたい
- 壁を壊してベッドルームを広くしたい
など、家を所有していると、様々なプロジェクトが出てきます。そこでコントラクターをプロジェクトベースで雇い、見積もりをもらい、工事をしてもらう、というのが一連の流れ。
また、古い家が売りに出されて、買い取った人がこれを直して売る場合、フリップと呼ばれますが、ここで全改築をしたりするのもコントラクターたちです。
ここで注意したいのは、ジェネラルコントラクター=家のこと全てというわけではないところ。
- 水道管はプラマー
- 電気はエレクトリシャン
- 家の構造はエンジニア
など、ジェネラルコントラクターの手に負えない部分もあり、その場合は専門知識と専門の道具を持つ人が必要になります。
たとえば、キッチンリモデルのプロジェクト。
- 新しいデザイン
- デモ(demolition 解体)
- インストール(設置)
のプロセスを任せるためにジェネラルコントラクターを雇いました。
今までは、電気のオーブントップだったけど、今回は新しくガスレンジにしたいのでガスの配線が必要。
このとき、ガスの配線が思ったよりも複雑だということが判明。ジェネラルコントラクターはガス専門のコントラクターを雇い、配線だけしてもらうことにしました。ここで雇われたガス専門のコントラクターを「サブコントラクター」と呼びます。
・・・・と、家のプロジェクトには、実際に壁に穴を開けてみないとわからないことがたくさんあります。それに対応していくのがコントラクターたちの仕事なのです。
もちろん、水道もできるコントラクターもいれば、電気もできるコントラクターもいますので、コントラクターを選ぶときは、自分のプロジェクトに必要なものを事前に計画してから、コントラクター探しをすることが必要です。