ELL と ELPAC について

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こんにちは、Erinaです。

 

今日は、おそらくこのブログ読者の多くの方に馴染みの深い、ELLとELPACについて書いてみたいと思います。

 

ELL (English Language Learner) は、子供がアメリカで就学する際、「ホームランゲージ(家庭での使用言語)は英語ではありません」をチェックするとカテゴライズされ、日本からの駐在員家庭、またはバイリンガル環境でも英語以外の言語が重視されている場合、親の自己申告でこのカテゴリーに子供が入ります。

学校では、”S/he is an EL.” とか “These are for EL students.” などと呼ばれることが多いです。

 

子供がELLにカテゴライズされると、先生は「この子は英語のサポートが必要」と理解するので、様々な対応をしてもらえます。この対応は、”accommodation” と呼ばれ、例えば、

 

  • テストで電子辞書を使える
  • ボキャブラリーのリストをもらえる
  • テストや宿題にエクストラの時間をもらえる

 

みたいな特別対応を先生が考えてくれます。

ただこれは、本当に先生によって異なり、先生自身が外国語習得の経験があるかないか、トレーニングの経験があるかないかで全く異なってきます。

なので、「うちの子に電子辞書を使わせたい」などアイディアがある場合は、家庭から提案してみると良いでしょう。

 

また、学校によってはELL のためのクラスがあり、国語・数学・社会・理科をそこで勉強します。これは、同じ国語の授業でも、先生がアメリカ文化に関するトピックを選んだりするので、英語と同時にアメリカについて学んだりできるわけです。

 

ELLにカテゴライズされた生徒は、学年の終わり近く(2月〜5月にかけて)にELPAC (The English Language Proficiency Assessments for California 「エルパック」) と呼ばれるオンラインのテストを受けます。

 

  • Reading(読解)
  • Listening(リスニング)
  • Speaking(スピーキング)

 

に分かれていて、数時間または数日かかることもあります。

 

この結果によって、生徒は

 

  • Emerging
  • Expanding
  • Bridging

 

というレベルに分けられます。

 

最高レベルの Bridging に到達すると、担任や教科担任が「この子はELL のステータスを卒業できるかどうか」という判断を下すことになります。つまり、これ以上、英語を外国語扱いする必要がないという判断です。

 

アメリカで学校教育を受ける上で、英語がハンディキャップにならないと判断された場合、Reclassified Fluent English Proficient (RFEP) にカテゴライズされ、ELLステータスが外れます。

 

これはとても素晴らしいことで、それだけ英語の勉強を頑張ってきたという証拠であり、学校としても誇らしいことです。

 

しかし、このステータスチェンジは、学年が上がることに難しくなります。

なぜなら英語に関係ないところで学習内容や読解内容が難しくなっていくため、それについていけるという実力を見せなければならないからです。つまり、ELLステータスを外すなら低学年のうちに、ということですね。

 

では逆に、この ELLステータスを外せなかったらどうなるのか?というところ。

 

もちろんK-12の期間中は、そのステータスとレベルに基づいて特別対応をしてくれることになります。

しかし高校卒業の時点で、Reclassified Fluent English Proficient (RFEP) としてステータスが外れない場合、大学進学の際に英語は外国語と見なされ、アプリケーションに TOEFL が必要になります。

つまり言語上は留学生と同じステータスになるわけです。

そうなると、せっかく小学校からアメリカで通っているのに、英語は外国語扱いになってしまう。

 

これを防ぐには、この記事でも書いたように、アカデミック英語の重要性を理解する必要があるし、そのためには家でどんなサポートをできるか?という考えになるでしょう。

家庭言語をキープしたい反面、子供達が毎日、学校で習得してくる情報量と英語力を考えた時、子供の将来にとって何が必要か?と親が冷静な判断を下すことも必要です。

 

私自身、留学生としてTOEFLを受けてアメリカの大学に入学し、卒業し、就職し、こうやって言語のことを勉強することでわかったことがいくつかあります。

 

  • 言語には白黒がない
  • 言語には完璧がない
  • 言語には終わりがない
  • 言語には絶対がない

 

などなど、だから面白いよね!と思えることもあれば、うんざりすることもある。

 

だからこそ、自分の中にある物差しをきちんと使って、自分と家族にとって最善策は何か?を探し続けることになるのだろうし、その中での小さな成長や変化に気づいて欲しいのです。

 

どうでしょうか。

アメリカの学校システムにおける、英語学習者の位置が伝われば嬉しいです。

 

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About Erina

こんにちは、Erinaです。 日本で一浪した後、2002年に留学生として渡米しました。ESLとコミュニティカレッジを経て、4年制大学に編入。高校時代は大嫌いだった数学が大学で大好きになり、応用数学専攻で卒業。金融アナリストインターン、IT企業でデータアナリスト、銀行で不動産アナリストを経て、現在、キャリアチェンジの真っ最中。アメリカの高校で数学教師になるために、2016年夏に脱サラ。久しぶりの勉強と主婦業に専念しています。二人の小学生のママです。趣味は読書・ヨガ・テニス・ゴルフ・DIY・庭仕事で、最近の一番の楽しみは子育てです。 アメリカに住む日本人女性を応援したくてこのブログを始めました。

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