英語勉強法 in Nadeshiko Way (4) 量か、質か

こんにちは、Erinaです。

 

私なりの英語勉強法4回目は、「量か?質か?」を考えてみたいと思います。

 

前回までのトピックはこちら

 

(1) 目的をクリアに

(2) 英語習得の関数

(3) 単語帳の作り方

 

 

英語を習得するために必要なのは、量でしょうか?それとも質でしょうか?

 

どう思いますか?

 

たとえば、量というのは、英語環境に自分をおく時間に比例します。

自発的に言葉を発するかどうかに関わらず、アメリカで生活するとか、ESLに通うとか、一日中、英語のテレビ番組を垂れ流すとか、知らず知らずのうちに英語が聞こえてくる環境です。「英語のシャワーを浴びる」だなんてよく言われますね。

 

質というのは、「よし!英語を勉強するぞ」と決めて、文法だとかボキャブラリーだとか、リーディングの課題だとかをこなすこと。時間の長さよりも、大事なのは習得する効率

 

どうでしょうか?

英語を勉強中の方、どちらが大事だと思います?

 

私が大事だと思うのは、この2つのバランス。どちらか一方だけでは、どこかで頭打ちしてしまいます。

 

たとえば、私の場合はこんな感じでした。

 

 

量の観点:

 

私が渡米して最初の年、つまり英語学校に通っていたときにやったことは、

 

日本人とはつるまない=英語環境をできるだけ作ってそこに自分を置く

 

でした。

私はESL時代、日本人留学生の友達よりも、同じ学校の韓国人や台湾人留学生たちと時間を過ごすことが多かったです。こうすることで、当たり前ですが英語で話さざるを得ない状況を作ります。

アメリカ人の友達がいなくても、大学の図書館の学生がたくさんいる時間に行ってみるとか、とにかく英語が聞こえる・見える場所に自分を置きます。

 

道端のサインを見てみる。(お~、そういう言い回しをするのか・・・)

雑誌をパラパラめくってみる。(新しいボキャブラリーの宝庫)

テレビも勉強時間以外は垂れ流し。(英語耳を作る)

同じ映画を何度も見る。

車の運転中・移動中も、日本の音楽CDじゃなくて、地元のラジオ。

 

ホームシックを感じたとき以外は、とにかく自分を英語環境においていました。

 

特に建設的な会話をするとか、脳みそに何かをインプットするわけではなくても、こうやって無意識に目や耳に入ってくる英語をとにかく増やすのです。

 

また、コミカレ選びのときも、インターネットがなかった当時は目録を使ったわけですが、そこで「日本人学生数:2人」という大学を選んでそこへアプライしました。笑

見事に日本人留学生のいない学校に行き、強制的に英語環境を作ったわけです。今になって考えてみると、この決断は私のその後の英語力に大きく影響していたと思います。

 

 

 

質の観点:

ESLでは、毎日、文法のクラスやイディオムのクラスで、フレーズの言い方、正しい時制、などの勉強をします。

単語一つずつを正しく使う方法など、「きれいな英語」を話すための勉強です。

 

私は個人的にですが、やはりきれいな英語を話せることは大事だと思います。

 

日本語でもそうですよね。

友達同士なら、「それ、やばいじゃん!」とか「何それ、ありえない!」とかオーケーだとしても、目上の人や恋人の家族、まして上司とか取引先にそういう言葉遣いは、なるべくしたくないもの。

 

それは相手がどうこう、ということではなく、「自分が教養のある人間として見てもらえるか」というものさしだからです。

 

私も若い頃はこういうことを口うるさくいう大人がすごく嫌だったと思いますが(笑)、自分が今、大人になって思うことは、

「たかが言葉遣いくらいで、自分の評価が下がってしまうのはもったいない!」

ということ。内面はとってもインテリジェントで、思いやりがあって、頭の切れる人だったとしても、そんなたかだか言葉遣いで「なんだコイツは!?」と思われちゃったら、もったいないと思いませんか?私は思いますよ。

 

だから、内面ももちろん磨くけれど、それに見合った言葉遣い=きれいな英語を話せる人間になることはやはり大事だと思うのです。

 

私が「あなたの英語は上手ね」と言われるときというのは、たいてい、外国人が避けがちな難しい時制や文法 (I should have hadとか、Shall we?とか)を適切に使えたときだったり、長い文章でも文法が正しい (3単元の”s”をきちんと使っているとか)ということだったりして、「あぁ、やっぱりネイティブは聞き分けてるんだな」と感じます。

外国人同士の英語なら、「間違ってるけど、意味はわかるからスルー」ということも、ネイティブはやはりきちんと聞いていて、「この人の英語はとても自然だな」とわかるわけです。

そういう意味で、正しい文法が使えることや正しく使えるボキャブラリーが多いことは大事。

 

では、この「質」の勉強の仕方です。

 

「量」で何度も繰り返して見ていた映画を、今回は超集中モードで見ます。トイレ休憩とか、ちょっと居眠りとか、家事をしながらとか、チャットしながらとか、そういうのは忘れてください。

「木曜の夜はこの映画を見る日!」と自分で決めても良いでしょう。

 

そして、メモと鉛筆を用意し、テレビの前に陣取ります。

サブタイトル(Closed caption)をつけてもいいですから、一言一句を理解しながら映画を見ます。

わからない単語が出てきたら、メモ。または一時停止して調べる。

旦那さんに「今、なんて言ったの?」と聞くのもナシ。全て自分で、自分の頭の中に入れます。

 

ここでは、話の流れだけじゃなく、「言葉の使い方」を追います。

 

映画を見るときって、たいていは「話の流れ」がだいたいわかればオーケーで、それ以上、深くはつっこみませんよね。あのシーンで、主人公がこう言って、ヒロインがこう答えて・・・ってそこまで覚えている映画ってほとんどないはずです。

 

だけど、映画をまるまる一本、セリフまで覚えられるくらい理解できたら、英会話力はかなりアップします。

私もそうやって数えられないくらい何度も見た映画が何本かあって、好きになったきっかけは女優さんや俳優さん、ストーリーだったのだけれど、何度も見ることで、言葉の選び方や、話し方なども自然と身についた気がします。

登場人物の口癖までうつるかもしれませんが、それが後々のジョークのネタになったり、誰かとのおしゃべりネタになったりするものなので、全然オーケー。

 

 

たとえば、どういうところに目を向けるかと言うと・・・

 

こういうシーンなら”Yeah, Man.”で良いけど、こっちのシーンなら、”Yes, Sir.”になるんだな、という違いに気づくとします。

 

“Yeah, Man.”

“Yes, Sir.”

 

って、使い方が全然違いますが、どう違うか、説明できますか?

この違いがわかっていると、きれいな英語を使うべきシーンで、”Yeah.”ではなくて、”Yes, Sir.”とか、”Yes, Ma’am.”と言えるようになれるわけですね。

 

そしてこの使い分けができるかどうかで、

 

外国人英語(=1パターンしかない英語)

 

↓ から

 

ネイティブ英語(=数パターンある英語)

 

にステップアップできるのです。

 

 

 

英語を勉強中の方、自分の勉強方法を振り返ってみて、質と量のどちらにフォーカスしているでしょうか?

 

 

当たり前のことですが、量の勉強と質の勉強を、同じだけできません。

 

は脳をオフにして、耳と目をオンにする勉強。

は脳をフル回転にして、耳と目をオンにする勉強なので、こちらのほうがずっと疲れます。

 

なので、私の場合は、渡米1年目は量:質=9:1くらいだったと思います。

つまり、外国語習得の初期段階では、それくらい「量の勉強時間」が必要だということ。

 

現在は、英語の勉強時間自体が絶対的に減りましたが、量:質=6:4くらいでちょうど良い具合に入ってきています。

 

 

量と質で勉強する英語、ちょっと意識してみてはどうでしょうか。

 

 

 

 

“英語勉強法 in Nadeshiko Way (4) 量か、質か” への4件の返信

  1. はじめまして。真実と申します。実はずーっとこのブログができる前から、Erinaさんの投稿が大好きで読ませていただいてました。今回この英語勉強法、量と質のこと聞けて良かったです。私は中学生時代、勉強が大嫌いで英語だけは好きだったにしろ好きなのは英語の勉強ではなく、音楽を聞いて歌詞を見ながらなりきって歌う、または映画を英語で聞いて日本語字幕で観るということが好きでした。そんなこんなで21歳の時、やっぱりちゃんと勉強して色々な国の人とお話ししたいし将来はアメリカに住みたいと思い、遅いながらも独学と週一回の英会話教室に通いながら勉強をしてきました。正直be動詞の使い方もイマイチでした(笑)それでも試行錯誤しながら毎日毎日ひたすら地道に勉強を続けてきています。そんな中でやはり、いつも悩むのが量と質についてでした。日本にいながらどのように少しでもネイティヴスピーカーらしく話せるよう、聞けるようになるのか、、、でも今回この記事のおかげでとても納得できましたし、またこれで頑張れると思いました!本当にありがとうございます!
    ちなみに私、26歳で今年アメリカ人の方と結婚するのですが、正直自分の英語力に落ち込むことがまだまだ多々あります。だけどErinaさんのおかげで今まで以上に更に英語を身に付けれるよう頑張ろうと思いました。
    また、いつも素敵な記事の内容を公開していただきありがとうございます。毎回読むのが楽しみです(*^^*)

  2. 真実さん、こんにちは!コメント、そしていつも記事を読んでいただいているそうで、ありがとうございます!
    喜んでもらえて、私も記事を書く励みになります。
    そして、ご結婚おめでとうございます!
    それは英語を勉強するモチベーションにもなりますよね。

    そうですね、英語って学校や教科書で学べることもあるけど、やっぱりそれだけじゃないと思います。50/50かな。
    自分で「面白い!」って思える映画や、「好きだな~」って思える音楽、そういうものから学べる英語には、学校の英語教育ってかないませんから。
    私は英語の音とか流れ、リズムみたいなものがすごく好きで、それを身につけるには、聞いて使って、初めて面白さがわかるんですね。「私の英語でも伝わる!」という快感は何者にも替えられないし。

    誰でも、自分で見つけた英語の勉強法が、ベストですよ!
    頑張ってくださいね。応援しています♪
    私の勉強法も、また紹介していきますね!

  3. Erinaさんこんにちは。

    英語勉強法他、内容が面白く参考にさせていただいております。
    こちらの質の勉強法は特に興味があります。
    私自身は英語独特の言い回しやニュアンスは本には載っていないものの多くあり苦戦してます。
    映画は好きで細かいところでわからない時は止めて確認しても、ここまで集中してなかった気がします。
    映画で特に役に立ったというものはありますか?
    またお気に入りの映画等もよろしかったら教えていただけましたらうれしいです。
    今後の記事も楽しみにしています。

  4. maxieさん、こんにちは!
    いつも読んでいただき、ありがとうございます。

    そうですね、この質の練習をしている時は、映画を終わらせることとかは全く心配せずに、とにかく内容を理解することに重視します。
    同じシーンを繰り返して見ても良いかもしれません。最近はDVDですから、同じチャプターを何度も見ても良いですね。
    私が英語の勉強としてお勧めしている映画は、ディズニー映画です。この記事でも書いているので、ぜひチェックしてみてください。
    この記事はお母さん向けで書いてみましたが、お子さんがいるいないに関わらず、ディズニー映画の英語はクオリティが高いです。リスニングもしやすいし。

    アメリカ生活を知る上で、役に立った映画というのも、今度また紹介してみたいと思います!

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