悦子さんへの手紙:コミットメント
こんにちは、Erinaです。
国際結婚コンサルタントの塚越悦子さんとブログ文通するシリーズ、今日は2回目。「結婚」についてお互いの考えを手紙というスタイルで書いています。もちろんNadeshikoブログ読者の皆さんの感想もお待ちしています。
前回は「パートナーシップ」をキーワードに、悦子さんに最初のお手紙を書いてみたところ、こんなお返事をいただきました。
悦子さん、ありがとうございます!
そんなわけで、今回のキーワードは「コミットメント」をテーマに書いてみようと思います。
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悦子さん、こんにちは。
お返事ありがとうございました。
ご家族も日本での生活を楽しまれているようで、何よりです。やはり子供の順応性というものは目を見張るものがありますね。
大人のほうが心配して、つい先回りしてしまいますが、やはり子供はたくましいものです。私も子供たちから見習うところがたくさんあるのかもしれません。
ご主人の「日本生活への順応」、そして悦子さんの「アイデンティティ・クライシス」ということについて、とても考えさせられました。
それは夫婦としてでなく、個人として乗り越えなくてはならないものが、やはり外国生活にはたくさんあり、どんなに良きパートナーがいたとしても、「最後は自分次第」なところが誰にでもあるのでしょう。
また、両方の外国生活を体験することで、「ウチの奥さんはやっぱりすごかったんだな」とか「彼も頑張ってるんだな」と思えることは、お互いへのリスペクトにつながりますし、国際結婚夫婦としてそれはとても大事な要因だと思います。
我が家の場合は、私がアメリカに順応しすぎているせいか、旦那はあまり私が日本人(外国人)だと手加減してくれないときがあります。我が家も日本で生活をしたら、私のありがたみを感じてもらえるのかも・・・・なんちゃって。(笑)

さて、今回は「コミットメント」(Commitment)ですか。
この「コミットメント」、なかなか日本語で表すのが難しい言葉の一つだと、私は常々思っていました。
今回、悦子さんとこの企画をやろうと話し合ったとき、この言葉がどこかで必ず出てくるだろうな、と思っていたので、早速の登場に張り切ってみます。
私がこの言葉を意識し始めたのは、実は結婚するよりも前のことでした。
2002年に留学生として渡米し、2003年にサンディエゴのコミュニティカレッジに入学した私は、「自分の選択肢」というものに直面することが増えたのです。
どの授業を取るか、どれくらい単位をとるか、大学でテニスをするか。(悦子さんたちもテニスされるんですか?)
若いながらも、外国生活をする上で様々な選択肢がありました。
そしていったんサインアップしてしまったら、学期(セメスター)が終わるまでやめることはできません。ドロップオフしたら、お金がもったいないからです。(笑)
テスト前は髪もボサボサ、部屋もゴチャゴチャ、食事もまともにとらず、友人たちとも音信不通。とにかくできるだけ良い成績をとることだけがゴールでした。
そこには「意地でもやり抜く」という自発的な意思があり、それが行動に現れたとき、「コミットメント」なんだと知ったのです。
“I’m committed to it.”
とよく使われますよね。日本語だと、「自分でやるって決めたから。」という感じでしょうか。それは、誰かに決められたわけではなく、「自分で」決めたのだ、という意思がはっきりと現れてますね。
そしてこの留学生としての体験と理解は、私の今の結婚生活にも現れているように思います。
私はどうも体育会系なので、こういう言い方をしてしまうのですが、「コミットメント」というのは「自分との戦い」ですよね。(すいません、汗臭くて。笑)
それは相手がどうのこうの、ということではなく、この結婚が自分にとってどれだけ大切なのか、を客観的にはかるものさしみたいなものだと私は思います。
「私がこの人と結婚するって決めたから」
「私がこの人と結婚生活を続けたいから」
彼のためでも、子供のためでも、まして親や世間体のためでもありません。
「自分のために、毎日、同じ人のところへ帰るのだ」と仕事が終わって車を運転しながら、脳みそをスローダウンするのが私の日課です。
そしてそれが、私の中での結婚の原点であり、何よりも心が満たされる瞬間です。
悦子さんたちのエピソードに戻ると、結婚をきっかけに外国生活が始まったとき、日常は新しいことに溢れているはずです。ホームシックにもなるでしょうし、へこむこともある。やりたくないことだって、やらなければならない。
私は留学という自分のための選択肢で渡米しましたが、やはり新生活というハードルがそこにはありました。
自分は何者なのか?
誰に必要とされるのか?
どう定義されるのか?
アイデンティティとは、居場所とも言えますね。
家族、仕事、友人。
多くの人は、生まれ育った国で自分の居場所=アイデンティティを築き上げます。それをリセットし、外国でまた一から作り上げることは、決して簡単なことではありません。
I know who I am.
I know what I want.
とこの国で言えるようになるまで、私もずいぶん時間がかかりました。
そしてそれにはやはり、新生活へのコミットメントが必要不可欠だったように思います。
旦那というベストパートナーがいたとしても、自分なりに物事を理解し、納得し、乗り越えることのほうが大きかったですし、その作業は今でも続いています。
基本は自分ひとりで立てること。
私たち夫婦にとっては、それが大事だな、と私は感じています。
取り留めのない文章になってしまいましたが、どう思いますか?
悦子さんの中の「コミットメント」も楽しみにしています。
それではまたお手紙書きますね。
お元気で。
えりな
うーん、深イイ話だね。えりなちゃんも悦子さんも素敵です。国際結婚のハードルは私の経験にはないものだけれど、国内でも国際でも多かれ少なかれ、結婚というものにはいろいろ付録がついています。付録をいらないものとしてぶんなげるか確かめるか・・。確かめた人に付録にまつわるいろいろがついてくるのかな。結婚は自分の人生にたくさんの何かがついてきて、人を大きくしてくれるとおもいます。悦子さんのPTAの立候補、かっこいい。もし、ビデオを見れたら「斎藤さん」っていうドラマ、参考になります。
えりなさん初めまして。
初めてのコメントですが、もう1年ほど前からえりなさんの書く記事が好き、アメ10から読んでいました。
えいなさんの後輩となる大学で留学生としてしかも理系分野を学んでいるので、何となく考えも似ているのかなと勝手に思っています。
コミットメントの記事も共感できることが多く、また、アメリカで自分の生活を確立していくアドバイスにもなりました。
ありがとうございます。
ちかちゃんさん
悦子さんも私も共通しているところは、やはり「結婚は結婚」ということです。
国際だろうと国内だろうと、二人の人間がどうやって物事をすり合わせながら、毎日を楽しく生きていけるか。
違いを知ることはもちろん大事。
自分と相手を理解することももちろん大事。
どれだけそこに時間をかけられるか、というのはもう毎日の修行みたいなものですね。
私は付録のほうが欲しくて、雑誌を買っちゃうタイプだったけど、今もそうかな。笑
「斉藤さん」、私も見たいです。探してみます。
さりなさん、こんにちは。
長らくのご購読、ありがとうございます!
頑張っている後輩に応援してもらえてとても嬉しいです。
人生には「決められたゴール」なんて一つもありません。
自分で何でもできますし、どこにでも行けます。
頑張ってください。応援しています。